CF-RZ4 : サンダーブルーの天板は意外に汚れが目立ちます 新しいレッツノート・CF-RZ4を使い始めてから1ヶ月が経ちました。毎日鞄の中に入れて持ち歩き、いろいろな場所で使ってきたわけですが、ちょっと気になっているのは、天板に付いた手の脂の跡が結構目立つこと。

私が選んだ「サンダーブルー」の天板は、テカテカの光沢仕上げでは無く、さらりとした風合いの半光沢仕上げになっているんですが、これが意外に汚れを目立たせるようです。気がついたときに布で拭くようにしていますが、さすがに手で触れないわけには行かず、イタチごっこになっています。まあ、こんな作業も、さらに愛着を湧かせたりするんですが。

長方形キーのアイソレーションキーボード CF-MX3と同様の、横ピッチよりも縦ピッチが狭い長方形の電卓型キートップが並んだキーボードにはずいぶん慣れてきました。一般的には「アイソレーションキーボード」と呼ばれる、各キーの間に仕切りが入ったキーボードは、キー全体を薄くできるためか、近年採用例が増えています。「打ちにくい」という話も結構聞きますが、実は従来のキーボードでもキートップ同士の間には隙間があったわけで、仕切りがあること自体は違和感の理由にはならないはずです。

むしろ問題なのは、キートップが真っ平らになってしまったこと。従来のキーボードでは中心がくぼんだ形状になっているのが普通で、平らになったことでミスタイプを誘発しているのでは?という意見もあるようです。私が1ヶ月間使ってみた感触としては、キートップが真っ平らでも、きちんとタッチタイプできていればタイプミスは起こりません。ストロークは十分確保されていますし、筐体の剛性が高いおかげか、底面のたわみ感も抑制されています。カーソルキーが1段下げられた配列も、タイプミス防止に奏功しているようです。


CF-RZ4の大きな特徴のひとつが、普通のクラムシェル型ノートの形態から画面が360度開き、タブレット形態にも変形してしまう…という2in1スタイルのデザインです。レッツノートの筐体設計としては、CF-AXシリーズCF-MX3に続く3種類目ということになります。この春に貸していただいたCF-MX3とほぼ同じ造りということで、使い勝手もほぼ同じなのかな?と思ったら、意外にそうでもありません。

結構違うのが、キーボードのHOLDスイッチが自動的に入るタイミングの差。CF-MX3の場合は、開く角度が180度を少し超えたあたりのかなり早い段階で、自動的にHOLD状態になりますが、CF-RZ4では、ほぼ360度に近い、ほとんどタブレットに近い状態になるまでキーボードはHOLDされません。

CF-RZ4 : チルトタブレット形態 CF-MX3で結構快適だった、タブレット状態からディスプレイだけを30度ほど起こした「チルトタブレット(と私が勝手に命名しました)」状態でも、キーボードは有効になります。この形態で使うためには、タッチパッド手前側にあるHOLDボタンを押して、明示的に無効にしなくてはなりません。ヒンジの堅さがCF-MX3よりもやや柔らかいようで、タッチ操作に力を入れすぎると、パタンと水平に倒れてしまうのもちょっと残念なところです。

また、タブレット形態に変形する過程で誤ってキーボードを触ってしまうと、予期せぬ動作をしてしまう可能性があります。自動HOLDを動作させるタイミングとしては、CF-MX3の仕様の方が良かったような気がします。


ディスプレイの向きに応じた表示角度の自動回転も、キーボードのHOLD機能の自動切り替えとほぼ同じ角度で有効・無効が切り替わります。つまり、自動回転が有効になるのは、真っ平らなタブレット形態の時だけです。

CF-RZ4 : ΛスタイルCF-MX3の場合、300度程度に開いて「Λ」型に立てる使い方ができましたが、CF-RZ4ではこの状態にすると画面表示は上下逆さのまま。標準でインストールされている「画面回転ツール」の機能を使って、明示的に上下反転させる必要があります。ショートカットキーを割り当てることができるので、画面を180度反転させてから開いていく…という操作ならそれほど複雑ではありません。

しかし、それ以上に問題になるのが、ヒンジの動作の関係で本体側よりもディスプレイ側の方が垂直に近い角度に立ち上がること。CF-MX3と比べると、かなり安定性が悪く、このスタイルは正直なところ実用性は低いと感じます。


様々な形に変形させて使えたCF-MX3と比べると、CF-RZ4はクラムシェルか、タブレットか…という二者択一的な使い方をせざるを得ない設計になっているといえそうです。それどころか、一応タブレット形態にはなるものの、積極的に使わせようとはしていないように見えます。せっかくピュアタブレットたちと競争できるところまで軽量化したのに…と思ったわけですが、話はそんなにシンプルではありません。

クラムシェルのまま片手で軽々持てます 実は、これだけ本体が軽くなれば、クラムシェル形態のままでも、片手でヒンジ付近を持ち、もう片方の手でタッチパネルもキーボードも操作する…というスタイルが可能です。持ってみると、一枚板のタブレット形態よりもこちらの方が、意外に手がしっかり引っかかってくれます。重心がもう少しヒンジ側にあれば、もっと持ちやすいんですが、極限まで軽量化しているであろうCF-RZ4にそこまで要求するのは、ちょっと酷かも知れません。

CF-RZ4を使っていると、Windowsタブレットや様々な2in1が登場する中で、クラムシェル型のノートPCという形態のバランスの良さが再認識できます。ある意味、道具としての円熟の域に達している…と言っても良いかも知れません。とはいえ、いつまでもキーボードからの入力にこだわっている自分の方が、古い世代に取り残されつつあるのかも?と思ったりもしますけどね。


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