12月16日に、レッツノート・CF-RZ4シリーズのBIOSアップデートプログラムが公開されました。サポートページによると、今回のアップデートでは下記の点についての改善が行われました。
- 低温下で無線LANのアクセスポイントが見えなくなる問題を改善しました。
- SD スロットをセットアップユーティリティで無効にした状態で、スリープから復帰した時の動作安定性を向上しました。
10月中旬の発売開始から2ヶ月ほどになるCF-RZ4ですが、今回の件だけで無く、既にビデオドライバについてもアップデートが提供されています。レッツノートに限らず、最近は発売直後にアップデートが提供されるパターンが結構多いような気がします。もう少しちゃんと仕上げて発売してほしい気もするわけですが、市場に送り出すことこそが最大のテスト…ということなのかも知れません。大容量のファイルでも、容易に個々のユーザーに送り届けられるようになってきていますしね。
さて、以前にもご紹介したことがありますが、BIOS(ばいおす)とはBasic Input/Output Systemの頭文字を取ったもので、その名の通り基本的な入出力を司る、パソコンのOSよりも深いところでハードウェアを直接制御するプログラムです。ハードウェアとソフトウェアの間にある…という意味合いで、ファームウェア(「Firm」は「弾力性があって堅い」意味)と呼ばれたりもします。
BIOSがあるおかげで、OSからは様々な異なるハードウェアが同じ機能を持つならほぼ同じように見える…というわけなんですが、裏を返すと、ハードウェアによって異なる独自の部分をコントロールしているのもBIOSということになります。レッツノートの場合、特に省電力制御の関係でBIOSの役割は大きそうです。
CF-RZ4のBIOSアップデートは、Windowsアプリケーションの形で提供されます。Web上からダウンロードされる圧縮パッケージが対象機種上でないと解凍できないのは、昔からレッツノートの伝統ですね。
ダイアログの指示に従って「OK」ボタンを押して進めると自動的に再起動して、テキストベースの懐かしいBIOS画面に移行します。あとは何も操作しなくても新しいBIOSが展開され、何度か再起動を繰り返した後に元のWindowsログオン画面に戻ってきます。
最近は、WindowsやiOSなどで、アップデートをインストールしたら深刻な不具合が発生した…という事例が頻発していたので、1日ほど様子を見て、ネット上で不具合が報告されていないのを確認してからアップデートを行いました。今のところ特に問題も無く、もともと今回報告されているような不具合は実感していなかったので改善した実感も無く、ごく普通に使えています。まあ、普通に使えることこそが、レッツノートという「仕事の道具」には最も重要なことなんですが。
CF-RZ4でBIOS画面を呼び出そうとするときには、以前のレッツノートのように起動時に特定のキーを押し続ける方法ではなく、Windows 8.1の設定画面の「保守と管理」から再起動することで行います。
超高速な起動時間からも、新世代のファームウェア規格であるUEFIに対応していることはすぐわかるんですが、テキストベースの昔からのBIOSっぽさ満点の画面デザインとはいえ、タッチパネルでの操作も可能になっているのがUEFIらしさでしょうか。正直なところ、この画面で指を画面に持っていこうという発想は全く起こらないんですが、慣れれば便利かも知れません。
とはいえ、実際にはBIOS画面を使って設定しなくてはならない場面はほとんどありません。CF-RZ4では、数多くのWindows用の設定アプリケーションから、ハードウェアに関する設定が行えるようになっています。
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