11月末に購入した新しいレッツノート・CF-RZ4には、NTTドコモ回線に接続できる下り最大100MbpsのLTEによる、ワイヤレスWAN通信機能が内蔵されています。さらに、キャンペーン特典として、1月末までは無料で利用できるように設定済みの状態で出荷されていました。
Windows 8.1では「モバイルブロードハンド」として扱われ、通信状況により有線/無線LANなど他のネットワークデバイスと自動的に、あるいは手動で切り替えながら、実質的に常時接続されているのと同様の使い勝手が提供されるワイヤレスWANの使い勝手は実に快適です。内蔵しておいて良かった、キャンペーンに乗っておいて良かった…と実感しているところです。
しかし、このありがたい環境が享受できるのも1月末まで。2月以降もワイヤレスWANを使い続けるためには、何らかの方法で回線契約を継続しなくてはなりません。既に期限まであと20日を切っているわけで、そろそろ次の選択を迫られます。
ワイヤレスWAN機能を内蔵しているCF-RZ4の場合、特別に新しい機器を購入するわけではなく、回線の利用契約だけを結ぶことになります。この場合、利用契約に紐付けられたハードウェア的なIDとして業者から貸与されるのが、「SIMカード」と呼ばれる小さなICカードです。スマートフォンや携帯電話の中にも、サイズは何種類かありますが、この手のカードを差し込むスロットがあるのが普通です。
かつては、SIMカードを借りる相手先は、NTTドコモやau、ソフトバンクなどの移動通信事業者が当たり前だったんですが、最近は選択肢がずいぶん増えています。まあ、ほとんどの業者は、移動通信事業者から必要な設備を借り受けてサービスを提供している、いわゆるMVNO(Mobile Virtual Network Operator ; 「仮想移動体通信事業者」)なんですけどね。MVNO各社の提供するサービスは、移動通信事業者(MVNOに対して「MNO(Mobile Network Operator)」とも呼ばれます)純正のサービスと比べると、お値打ち感のある価格で提供され、「格安SIM」「格安スマホ(端末とのセット販売の場合)」などと呼ばれます。
とはいえ、格安だからサービスのレベルが落ちる…ということは必ずしも言えません。サービスエリアや規格上の最大通信速度等は、回線を借りている事業者(ほとんどのMVNOはNTTドコモの回線を借りています)と基本的に同じ。あとは、定額で高速通信可能なデータ量や、そのデータ量を超過したときにどこまで速度を制限するか…といった、ソフトウェア的に制御できる部分をきめ細かく設定して差別化しています。単に安くなったというだけでなく、多様な選択肢が出てくることに意味がある…といえるでしょう。
私とCF-RZ4の場合、自宅には光回線の高速なインターネットがありますから、ワイヤレスWANの利用は外出時のみの補助的なものと考えています。12月の1ヶ月間、全く何も考えずに、いつでもどこでもインターネットを使いまくりましたが、通信量は1.24GBでした。島根県を縦断したときにはほとんどワイヤレスWANでつなぎ続けたことも考えると、それほど大量に通信することを考える必要はなさそうです。
レッツノートに関しては、パナソニック自身がMVNOとして提供している接続サービス「Wonderlink(わんだーりんく)」で、ワイヤレスWAN内蔵機専用のプランが用意されています。SIMカードを差し替えることも無く、そのまま継続して使える…という手続きの気軽さは、メリットのひとつです。
「Wonderlink LTE A エントリーコース」では、月額960円(税8%込)で、下り最大150Mbps(CF-RZ4では内蔵の通信機能の仕様で100Mbps止まりですが)の通信が月間2GBまで利用可能です。「1,000円弱で2GB」という構成は結構ライバルが多いんですが、このコースでは、月間2GBを超えたときの通信速度制限が、384kbpsと比較的高速に設定されているのがポイント。また、レッツノートユーザーしか利用していないサービスですから、ユーザー数が限定され、回線が混み合いにくそうなのも魅力です。
私のようにキャンペーン特典付きのワイヤレスWAN内蔵モデルを購入したCF-RZ4ユーザー向けに、1月19日(月)の13時までに申し込めば6,000円をキャッシュバックする…というキャンペーンを実施中です。初期費用に加えて3ヶ月分くらいの利用料が戻ってくることになります。これに乗るかどうか、決断までに残された時間はあまり多くありません。
MVNO各社のサービスを見渡してみたところ、今のところは私にとって魅力的に映っているのが、BIGLOBEのサービス。BIGLOBE(びっぐろーぶ)といえば、インターネットプロバイダーとしてのイメージが強いんですが、実はMVNOとしてもかなりの老舗です。データ通信用SIMとIP電話アプリを組み合わせた「ほぼスマホ」で、格安スマホ普及への道を切り開いた先駆者のひとりでもあります。
「BIGLOBE LTE・3G」のデータ通信用SIMは、「エントリープラン」なら月額972円(税8%込)で下り最大150Mbpsの通信が月間2GB利用可能。2GBを超えた分の通信速度は200kbpsに抑制されます。…とこれだけなら、先に挙げたWonderlinkや他社MVNOのデータ通信用SIMとほぼ横並びの内容になりますが、これにとどまらないBIGLOBEならではのポイントが2つあります。
ひとつは、この月額使用料のみでWi-Fiアクセスポイントへの接続も可能なこと。全国の新幹線駅構内や東海道新幹線のN700系車両内、マクドナルドやスターバックスの店舗など、意外に多くのスポットで利用可能です。LTEの通信と比べたときに、ユーザーが集中したWi-Fi環境が高速で快適なのかどうかは疑問もありますが、Wi-Fi経由の通信は通信量にカウントされませんから、活用できるならその方がお得になる可能性があります。
そしてもうひとつは、光回線やADSLなどの他のBIGLOBEのインターネット接続サービスを使っていれば、月額使用料が756円(税8%込)に割り引かれること。現在フレッツ光のプロバイダーにBIGLOBEを使っている私にとっては、「他社とほぼ同レベルのサービスが200円安い」ということになります。家庭の固定回線の契約に相乗りする形になるので、SIM契約用に新しいプロバイダーのIDが増えたり、クレジットカードの引き落とし先が増えたりしない…というのも嬉しいところです。
Wonderlinkにするか、BIGLOBEにするか、はたまた他のMVNOを利用するのか…実は、様々な状況の変化で、もっと大胆な選択肢も視野に入りつつあるんですが、いずれにしても「ワイヤレスWANを使わない」という選択肢はもう想像できません。先にも触れたとおり、残された時間は多くありません。近々、私の決断についてご紹介することになるでしょう。
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