今年の夏に発売される…と発表されたWindows 10。そのあまりにも攻撃的なスケジュール設定への不安を記事にしたところですが、PC Watchの記事によると、実際にメーカー等に伝わってきている話は、私の想像を大きく超えているようです。
7月に製品版(RTM)が出来上がる予定だそうですが、そこからすぐにアップグレード版がネット上で提供開始。さらに、プリインストールされた製品も、準備ができ次第、各社から順次出てくるのだそうです。従来は、RTMから数ヶ月後に各社から一斉デビュー…という流れだったので、今夏発売は「無謀な日程」だと思ったんですが、これならまだ何とかなりそうです。
ここまで攻撃的にスケジュールを前倒ししてきているのは、それだけMicrosoft社が現状を危機的に捉えていること、そしてWindows 10の出来栄えに十分自信を持っていることを示しているのだと思います。
そんなWindows 10の現在の開発状況をうかがい知ることができるTechnical Preview版には、1月下旬に公開されたBuild 9926以来久しぶりの新ビルド・Build 10041が公開されました。プレビュービルドのインストール方法を「高速」に設定しているユーザーのみに、Windows Updateで提供されています。
デスクトップ画面は、基本的にBuild 9926とほとんど変わっていませんが、スタートメニューの背景が半透明処理されているのが目を引きます。ゴミ箱のアイコンが、フォルダアイコンと同様フラットデザインにリニューアルされているのも印象的です。他にも、フラットデザインに作り直されているアイコンがいくつかあります。個人的には、Windows 8までのAero時代のデザインの方が好きだったんですが、これも時代の流れですね(苦笑)。
Build 9926で私が不満だったポイントのいくつかは、今回のビルドで改善・修正が行われています。例えば、ワイヤレスネットワークの設定は、タスクトレイ上のアイコンをクリックするだけで、専用のポップアップが立ち上がるようになりました。もっとも、ポップアップの操作性自体は個人的にはまだまだ不満もありますけどね。
形態の変更によりデスクトップモードとタブレットモードを切り替えるContinuumは、切り替え時の通知による確認の有無を選択できるようになりました。私は解像度変更と同様に「変更しました。元に戻しますか?」とメッセージを出すのがベストだと思っているんですが、通知をタップしないと変更しない…という以前の仕様よりは、確認無しでいきなり切り替えてしまった方がベターだと思います。
しかし、今回のBuild 10041適用で、いろいろと不具合も出ています。ちょっと面倒なのは、起動直後には「Audioサービスが実行されていません」というメッセージが表示されて、サウンドが全く再生されないこと。一度トラブルシューティングを通せば修復されて、その後はスリープに移行してもエラーが発生しないので、実使用上にはほとんど問題はないんですけどね。
また、先ほどContinuumの機能修正の話題に触れましたが、今回のビルドではタブレットモード時にも画面の自動回転が有効にできなくなってしまいました。これなら、デスクトップモードに戻ったときにとんでもない向きで画面が固定されてしまうことはないんですが、そもそも回転自体ができなくなってしまう…というのでは本末転倒です。タブレットモード時に強制的に画面を回転させるキーが装備されていないCF-RZ4の場合、やっぱり自動回転してもらった方が簡単ですからね。何とかウマく動作するようにまとめてほしいところです。
他にも、Windows Updateがコケてみたり、デバイスマネージャーのスクロール表示がバグってみたり、一部のストアアプリが使用不能になってしまったり…と、いろいろと不具合は出ています。しかし、プレビュービルドのインストール方法を「高速」にするということは、新機能をいち早く入手できる代わりに、ある程度の不具合のリスクを抱えていることを許容する…と宣言しているわけです。仕方がない!と割り切るべきでしょう。もちろん、Microsoft社にはちゃんと文句(フィードバックの別名・笑)を伝えておくべきですね。
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