Windows 10 Insider PreviewのBuild 10122が、プレビュービルドの更新頻度を「Fast」にしているユーザー向けに、Windows Updateで提供されています。普通に使用していると、バックグラウンドで勝手にダウンロードを始めてくれるWindows Updateは、システムとしてはお手軽なんですが、プレビュービルドのように大容量のデータをダウンロードするときには、突然ネットワーク負荷が上がってびっくりします。もちろん、「従量制のネットワークにしかつながっていない状況ではダウンロードしない」という設定は可能なので、ワイヤレスWANの無料通信分をあっという間に使い切る…ということは防げるんですけどね。
Build 10074と比べると、スタートメニュー内の機能配置がずいぶん変わったのがわかります。左上のユーザー名とアイコンのすぐ下にあった「エクスプローラー」「設定」が、スタートボタンのすぐ上に降りてきました。この方がアクセスしやすくて良いですね。
あの笑っちゃうしかないお茶目な誤訳の「仕事率」メニューは、表示が「オン/オフ」に変更されています。ただし、実際には「オフ」相当の機能しかないこのメニュー項目の実態からすると、この翻訳ではまだ変なんですが。
そして、右上にあった、スタートメニューの表示を全画面に切り替えるボタンがなくなりました。このボタンを、デスクトップモード/タブレットモード間の切り替えボタンと勘違いしてしまう人が多かったようですね。
全画面表示のスタートメニューと、タブレットモード時のスタート画面は、以前のプレビュー版ではほぼ同じだったんですが、現在は明らかに違うものになりました。左の列へのメニュー表示の有無は、見ればすぐわかるんですが、実はタイルの基本サイズからして違います。タッチ操作が前提のタブレットモードの方が、タイルが一回り大きいんですね。
タブレットモードでのUIは、Windows 10のプレビュー版のビルド進行に伴って、だんだん進化していくのが見えてきた部分です。最初はあまりにもデスクトップそのままで、「デスクトップに先祖返りするのか?」と思ったくらいでしたが、タブレットやスマートフォンまで守備範囲にするOSなんですから、そのままで良いはずがありません。
こうして、大幅な仕様変更がどんどん取り入れられているところが、プレビュー版ならではですよね。製品版としてリリースされた後では、こう簡単にはいきません。
新しいWebブラウザー・Microsoft Edgeは、このInsider Preview上の名称はまだ「Project Spartan」のままですが、機能面では以前のビルドからいろいろと追加されてきました。しかし、不安定な挙動は相変わらず。突然コケる場面は以前より減ったような気がしますが、ページの読み込みには、ずいぶん待たされることがあるような気がします。
巷の記事では「高速になった」という評価も出ているようですが、少なくとも私の環境では実感できていません。画面のスクロールにすら、もたつく場面があります。Core M採用の2in1と仮想マシン上という、パフォーマンス面では不利な環境だからなのでしょうか。しかし、このレベルのマシンで動作にストレスを感じるようでは、iOSやAndroidとは勝負になりません。プレビュー版なので、まだパフォーマンス面の詰めが終わっていないからだ、と思いたいんですが…。
Edgeブラウザの動作に限らず、UIの動作にもたつく場面は他にも結構見られます。また、ここまでは順調に動作していたワイヤレスネットワークへの接続切り替えがウマく行かない場面が目立つようになっていたりして、OSとしての安定感ではちょっと後退した感じです。Fast設定ユーザーのみに向けたビルドだから仕方ない…ということなのかも知れませんが、7月末とも言われるリリースまで残された時間はあまりありません。本当に完成するのか、心配になってきました。
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