金曜日・6日から、1泊2日で下田に出かけていました。もともと、私は6日に下田での仕事があったんですが、妻から「パパばっかりいつも一人で出かけてズルい」と言われて、今回は家族で行くことになりました。妻や娘にとっても、下田は2年間を過ごした第二のふるさとですから、行きたい気持ちはよくわかります。私の場合、毎年のように足を運んではいるものの、仕事だけ済ませてとんぼ返りなので、「下田に行った」という感覚はほとんどないんですけどね(汗)。
6日は仕事を済ませた後で妻と娘に合流。その晩は、下田湾を眼前に望む老舗のホテル・黒船ホテルに宿を取りました。…といっても、私たちは経費削減のために(汗)素泊まりだったんですが、他の宿泊客の皆様が夕食を摂っている間に、まんまと貸し切り状態で大浴場を楽しませていただきました。
翌朝は、駅伝仲間の皆さんに触発されて(笑)、ホテルの周辺を観光がてら5kmほどジョギングしました。一応、目的地は「吉田松陰上陸の碑」。黒船に忍び込んで密航しようとした吉田松陰が、送り返されて上陸した場所…だそうです。小さな石碑まで何とかたどり着き、帰りはハリスがアメリカ領事館を置いた玉泉寺に寄って戻ってきました。市街地からはすぐ近くなんですが、2年間の下田暮らしでは一度も足を運ばなかったエリアで、バッチリ観光を楽しむことができました。
その後は、11月の伊豆といえば絶対外してはいけないローズガーデン・河津バガテル公園で秋バラを楽しみ、午後は下田市内に戻り、妻はママ友さんたちと旧交を温めました。私は子供たちのお守りをしながら、話にも首を突っ込みつつ、楽しい時間を過ごさせてもらいました。
妻にとってはずいぶん久しぶりの下田ということになりましたが、彼女にとっては、下田を離れてからの5年で、すっかり下田が都会化したのが驚きだったようです。
最大の変化は、下田に引っ越した当時にはなかったセブンイレブンが、市内の各地に増えていること。2年目の夏に下田市内1号店が出店しましたが、現在は下田市内に5店、南伊豆町にも1店あります。
もうひとつ、今回ありがたかったのが、黒船ホテルの近くにすき家がオープンしていたこと。素泊まりということもあり、食事ではお世話になりました。下田に来たからといっても、海産物てんこ盛りの豪華な食事ばかりというわけにはなかなか行きません。娘がちょっと好き嫌いが激しいので、このすき家や以前からあるジョナサンのように、普段から食べているものがリーズナブルに注文できる店があるのは助かります。
都会化ということで例に挙げたいものは、ほかにもいろいろ。駅前のとうきゅうストアの2階にはしまむらが入居しましたし、娘がお世話になっていた旧下田第三保育所は取り壊されて、跡地には何と業務スーパーが進出しています。医療体制が心配だった点も、旧下田南高校跡に立派な総合病院が建って、状況は変わっているようです。下田に引っ越した7年前に、もしこんな状況だったら、妻の下田というマチに対する評価もずいぶん違ったかも知れません。
とはいえ、増えたものばかりではありません。モスバーガーやミスタードーナツ(私たちが下田を離れる直前にできたんですよね)は健在なものの、以前あったサーティーワンは撤退してしまったようです。各社の経営戦略の中で決まる話なので、仕方ないところではあります。
一方で、まだまだ「都会」と呼ぶにはいろいろなハードルもありそうです。「コーヒーが飲みたいよね」という話になって、一番近いスターバックスコーヒーがどこにあるかを検索したら、富士市の店舗が表示されました。伊豆半島どころか、沼津市や三島市などを含め、静岡県東部には広大なスタバ空白地域があります。…というよりも、11店舗もある浜松市内が多すぎるのかも知れませんけどね。
下田に限らず、一般的に観光地を訪れる人たちはそこに非日常の感覚を求めるわけですが、そうは言っても、普段の生活の場に近いものがそこにあることで、安心することもできます。あえて不便さをアピールする道もあるのかも知れませんが、下田のように首都圏からの観光客が多い場所の場合、ポイントによっては都会化していくことも基盤整備として重要かも知れません。
とはいえ、度が過ぎると「どこに行っても同じでつまらない」という話になりかねません。すでに、各地のショッピングモールでも似たような現象が起き始めていますし…。
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