連休明けの1週間は、仕事が忙しく、帰りの遅い日が続いたこともあり、あっという間に終わってしまった印象があります。幸い、仕事自体は緊張感と共にやりがいも面白さもあると思っていますが、気をつけないと過ぎていく日々に流されそうです。
そんな中で、今週気になっていたのは、携帯電話各社からこの夏の新製品の発表が相次いだこと。先陣を切ったのはauで、火曜日・10日に、ソニーモバイルのXperia X Performanceとサムスン電子のGalaxy S7 edgeのスマートフォン2機種の投入が発表されました。どちらも、グローバル版は既に発表されていた製品で、予想どおり日本市場に投入された…ということになります。
翌日・11日に、NTTドコモとソフトバンクモバイルからも相次いで新製品の発表がありました。Xperia X Performanceは両者から、そしてNTTドコモからはGalaxy S7 edgeも登場する…ということで、この2機種については複数キャリアからグローバル向けのほぼ同仕様の製品が登場することになります。
そして、NTTドコモのAQUOS ZETA SH-04Hと、ソフトバンクのAQUOS Xx3はシャープ製のほぼ同仕様の製品。あとは、それぞれ他社の製品もいくつか出てくるようです。まあ、実際に売れる製品は大幅に偏るのがこの世界の常ではありますが。
現在はXperiaユーザーである私としては、やっぱり一番気になったのはXperia X Performanceがどのくらいの「進化」を見せているのか?でした。Z5まで続いてきたZシリーズが終わり、新たな文字「X」を冠して登場したからには、何らかの劇的な変化を期待したくもなります。
外観上の変化は、背面の材質がZシリーズのガラスから金属素材に変更されたこと。とはいえ、この仕上げは、写真を見る限りでは、色目は違うものの、何となくiPhone 6シリーズに似た後ろ姿に見えます。それを言い出すと、ガラスの背面パネル処理だって、iPhone 4/5シリーズのパクリじゃないか?という話もあるわけで…。しかも、金属ボディの他には従来のZシリーズとの違いがよく見えてきません。上下左右対称のオムニバランスデザインは継承されたようですしね。
性能面では、メインプロセッサは最新の最上級モデルとなるSnapdragon 820ことMSM8996(2.2GHz×2+1.6GHz×2の4コア仕様)が採用されています。Xperia Z4などに採用されたMSM8994は、2.0GHz×4+1.5GHz×4の実に計8コアが統合されていましたが、発熱に伴うパフォーマンス低下が取り沙汰されていました。さすがに8コアはスマートフォンには多すぎた…ということだったのかもしれません。今回は、カメラの起動速度が史上最速となるなど、きちんとパフォーマンスは生かされているのか、あまり酷い話は流れてきていないようです。
それにしても、「Xperia X」というネーミングは…Xが並ぶこの文字の並びは、見た目も読みもあまり美しくない気がします。見た目や名前にはしっかりとこだわるソニーの仕事とは、とても思えません。
Galaxy S7 edgeは、防水・防塵に対応したことは評価できるものの、外観はまるでS6 edgeとの間違い探しのようです。性能面では向上しているのでしょうけど、これでは何が違うのやらさっぱりわかりません。
AQUOS ZETA / Xx3は、従来の「三辺狭額縁」デザインを終了し、新しいデザインで勝負…ということだそうですが、これまたどうひいき目に見てもiPhone 6シリーズの出来損ないにしか見えません。これなら、以前の方がまだ良かった気がします。
というわけで、結局はどこかで見たような、全然新しくない製品たちを見せられた「新製品」発表でした。スマートフォンというデバイス自体が、究極的には機能部分はディスプレイと同サイズの薄い板の上だけに収束していくわけで、特にデザイン面で独自のものを出そうとすると苦労するのはわかるんですが、それにしてもあまりに芸がなさ過ぎます。
ただ、こうなると今年の秋には出てくるであろうiPhone 7(仮称)がどんなものになるかは、やっぱり気になりますね。最近は、あちらの会社もガッカリさせる発表をすることが増えてはいますが、それでも巷の「スマホメーカー」たちとは異次元の世界の人たちではあるような気がします。
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