この夏のボーナスで購入した、Xperia Z4でも使えるハイレゾ対応ノイズキャンセリングヘッドセット・MDR-NC750。「ハイレゾ対応」を謳っているからには、やっぱりハイレゾ音源を聴いてみたくなります。
ところで、最近「ハイレゾ」というキーワードは音楽まわりでよく聞くようになりましたが、そもそも「High Resolution」を短縮してこう呼ばれるようになったもので、日本語に直訳するなら「高解像度」といったところでしょうか。
昔は、パソコンなどのディスプレイがより多くのピクセルで構成されていることを指して「ハイレゾ」と言ったものですが、音楽の世界で言う「ハイレゾ」は、本来アナログなものである音を、デジタルデータとしてよりきめ細かく記録すること、あるいは記録された音源そのものを指します。
どのくらい細かくなればハイレゾなのか?というと、これは元祖デジタル音源であるCDよりも細かければハイレゾ…ということだそうです。CDは、毎秒44100回(サンプリング周波数44.1kHz)、音の大きさを2の16乗=65,536段階(量子化ビット数16ビット)に分割して記録しています。JEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会)の定義によれば、サンプリング周波数か量子化ビット数のどちらかがより細かければ「ハイレゾ」なんですが(ただしもう片方が粗くてはダメ)、巷では「96kHz・24bit」あたりからがハイレゾと認知されているようです。
ハイレゾ音源は、基本的にはダウンロード販売で入手することになります。CDと同じ直径12cmの光ディスクにハイレゾ音源を記録したSACD(Super Audio CD)というものも販売されてはいますが、一般に普及しているとは言いがたいところです。
Xperiaの生みの親・SONYが運営しているダウンロード音源配信サービス・mora(もーら)でも、ハイレゾ音源は販売されていますし、無料で試聴できる曲もあります。とりあえず、サンプルを聴いてみることにしました。
人間の耳は、約20kHzよりも周波数が高い音は、音として感知できないとされています。これを踏まえて、CDはサンプリング周波数を44.1kHzに設定しています。それ以上周波数を上げても聞こえないから意味がないだろう…ということですね。
しかし、実際にはハイレゾ音源を聴いてみると、従来のCDレベルの音源よりも明らかにきめが細かくなっているのが感じ取れます。交互に聴き比べると、ハイレゾ音源はまるで霧が晴れたように、すっきりと抜けの良い音に聞こえます。20kHz以上のサイン波や矩形波を聴力検査のように聞かされても、確かに聞き取れないかも知れませんが、20kHz以上の成分が混ざっている音を感じ取れる程度の能力は、ワタシの耳でも持っているようです。
あと、MDR-NC750のノイズキャンセリング機能で、背景音が「静か」になっていることも奏効していそうです。それこそ、新幹線の走行中の車内でも、違いはちゃんとわかります。
ハイレゾ音源の魅力はわかった気がするんですが、自宅にある音源を、今さら全てハイレゾで揃え直すのはとても無理です。とはいえ、出来ることなら、今まで聴いていた曲もより良い音で聴きたい…という気持ちはあります。
そんな人たちのニーズに応えるために、MP3やAACなどの従来の「CD相当」を謳う圧縮音源を解析しながら、カットされている高周波成分を推測して復元し、ハイレゾ相当に聴かせる…という機能を、各社が提供しています。Xperia Z4に用意されている「DSEE HX」もそのひとつです。
DSEE HXを有効にすると、MP3やAACの音源でも、確かにハイレゾっぽい高周波成分が乗った、クリアな感じになります。一瞬、これならハイレゾ音源買わなくてもイケるんじゃないの?と思えるくらいです。
とはいえ、DSEE HXを有効にすると、それ以外の音響補正関係の機能が全て無効になってしまうので、結局聴ける音はちょっと薄っぺらい感じになってしまいます。やっぱり、元がハイレゾの音源を用意するのにはかなわない…ということなんですね。ぼちぼち、買ってみますか。
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