去る8月3日(日本時間)から、先日リリースから1周年を迎えたばかりのWindows 10が、「Anniversary Update」なる名前の大型アップデートの提供を開始しました。1周年記念とはいえ、微妙にタイミングが遅らされているような気がするわけですが、1年間はWindows 7/8.1からの無償アップグレードのためにサーバーなどのリソースを割かなくてはなりませんでしたから、こういう日程になるのはある意味当然とも言えます。
Anniversary Updateは、Windows 10の「重要な更新」として、Windows Update経由で順次提供されるとのことですが、待ちきれない私のような新しもの好きには、もう少し確実に、早く入手できる方法があります。「Windows 10の更新履歴」ページで「Anniversary Updateを入手する」ボタンを押すと、「Windows 10 アップグレードアシスタント」というアプリがダウンロードされます。実行すれば、あとはほぼ自動的にAnniversary Updateがセットアップされる…というわけです。
私の場合、常用しているパソコンはレッツノート・CF-RZ4と自作デスクトップの2台。まずは、一応サブマシンということになるCF-RZ4(実はこちらがメインでは?というツッコミ大歓迎)にWindows 10 アップグレードアシスタントをインストールし、アップグレードを実施してみました。
とはいえ、実はアプリを起動さえしてしまえば、することはほとんどありません。基本的には放りっぱなしにしておくだけで作業は完了します。前半戦のデスクトップ上での作業が終わったところで再起動を求められますが、30分間そのままにしておくと自動的に再起動するようです。
CF-RZ4の場合、約1時間でアップグレードの処理は完了。あとは、再び再起動された後でWindows 10おきまりの初期設定を行えば、Anniversary Update版が起動します。バージョンは1607、ビルドは14393.10となっています。
見た目の差としては、アクションセンターのアイコンがタスクバーの右端に移動したこと、そのアイコンに未読数が表示されるようになったことなどありますが、劇的にインターフェースが変わったわけではありません。まあ、Windows 10が「Windows 11」になったわけではありませんから、変わっていないのが当たり前です。
バージョン情報画面の背景が黒になっているのも、今回行われた変更の一環です。以前からMicrosoft Edgeには用意されていた設定ですが、システム画面や各アプリ共通の基調色として白と黒が選択できます。常にバックライトが必要な液晶ディスプレイでは、単に好みで変えられるだけの話になってしまいますが、今後有機EL等の自発光式ディスプレイがさらに一般化してくれば、黒基調にすることはバッテリーの節約につながるはずです。
Anniversary Updateには、「Windows Ink」と呼ばれるスタイラスペン対応の強化、生体認証等を活用する「Windows Hello」の適用範囲拡大などの大幅なアップデートが含まれていますが、これらの活用には対応したハードウェアが必要になります。最新の機種に買い換えたり、周辺機器を追加したりしなくては、このあたりの評価は困難です。Cortanaがロック画面から呼び出せるようになったのも変更点ですが、これもWindows Helloとの組み合わせで簡単にロックが解除できることを前提としての機能追加と言えるでしょう。
そんなわけで、我が家で受けられるAnniversary Updateの恩恵は限定的なものになりそうですが、私が個人的に期待しているのは、バッテリーでの動作時間が延ばせるのではないか?ということ。先ほどの黒基調画面は残念ながら私には関係ありませんが、Microsoft Edgeの省電力化が進められた…という話があります。現在のパソコン利用において、Webブラウザーは最も重要なソフトウェアのひとつですからね。Edgeについては、最初の頃は「作りかけを使わされている?」という印象が強かったものの、拡張機能のサポートが始まったこともあり、ようやく実用レベルになってきた感があります。
我が家で使っている残り2台のパソコンについては、Windows Updateで通知されるのを待ってみようと思っていますが、今のところまだどちらにも届いていません。まあ、じっくり待つとしましょうか。
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