ずいぶん久しぶりに、私の自作タワーPCのお話をしようかと思います。マイホームを建ててからずっと、2階ロフトの片隅で使い続けていました。昔のようなヘビーに負荷をかける作業は最近はあまりやらせていませんが、大きな画面とキーボード、マウスを使った操作性は、やはりノートPCの数段上を行きます。
我が家に新車がやって来た先週の土曜日から、この自作PCが変な挙動を見せ始めました。きっかけになったのは、起動直後のブルースクリーン。といっても、Windows 10の場合、ブルースクリーンとは呼ぶものの、画面の背景は落ち着いた水色で、以前のものと比べると目に優しい色合いになっています。
ちょっと面白いのは、STOPエラーを説明したWebページへのリンクになるQRコードが画面に表示されること。スマホで撮れば、一発でアクセスできる…という仕掛けですね。とはいえ、個別のSTOPエラーの説明へのリンクではなく「STOPエラーとは」のページになってしまうところは物足りないんですが。ともかく、かつてとは違い、パソコンが唯一のインターネットにつながる情報源ではなくなったことの象徴と言えそうです。
表示されていたエラーは「APC_INDEX_MISMATCH」。非同期プロシージャコール(APC)のインデックスが整合していません…と言われても、私を含めて素人は何のこっちゃ?と思うわけですが、要するにWindows システムのかなり奥深いところのエラー…ということらしいです。
しばらく経つとPCは自動的に再起動します。しかし、Windowsログオン画面にたどり着く前にもう一度同じエラーを表示して止まってしまい、再び再起動。そして、今度は画面すら出なくなってしまいました。
「APC_INDEX_MISMATCH」エラーは、ドライバやファームウェアとのやりとりに失敗していることを示す場合もありますから、とりあえず周辺機器を最低限のものだけに戻してみたものの、起動できない状況は変わりません。マザーボード上のバックアップ用ボタン電池を外して交換してみた(これでファームウェアの設定もリセットされます)んですが、やっぱりダメ。それどころか、今度は10秒くらいおきに自動的に電源が落ちて、再起動を繰り返すようになってしまいました。これでは、ソフトウェア的には手の施しようがありません。
この症状は、電源ユニットまわりが故障した場合にしばしば起こります。ケースの電源か、マザーボードか…というあたりの話になりますね。ケース電源は6年前に、マザーボードは5年前に購入したもので、どちらかといえばケース電源の方がアヤシいような気はします。
いつもの「自作PCドタバタ日記」なら、ここで試しに交換用のパーツを買ってきてみようか…ということになるんですが、今回はどうもそんな気になれない自分がいます。というのも、自分用のデスクトップ機として自作PCを使い続けていくべきか?という根本的なところに悩んでしまったんです。
もともと、音楽やCGなどのモノ作りの道具に使うために、ハイパフォーマンスのPCが欲しかったから…というのが、PCの自作を始めた理由でした。自作の場合、強化したいポイントを絞ってパワーアップすることも容易ですから、限られた予算の中で目指すところにより近づくことができるのが利点だと思っています。
しかし、自作PCを使っていてトラブルに遭っても、基本的には自己責任です。頭を捻って、何とかして自分で直さなくてはなりません。これが、時間的にも、精神的にも、さらには経済的にも結構負担になるんですよね。一刻も早く直したいときにトラブったりするともう(涙)。
現在は、「ショップブランド」ということで、要望に応じてパーツを組み合わせて組み立てたPCを売ってくれるショップがいくつもあります。また、自作PCは3Dゲームをバリバリプレイしたい方々の需要が大きかったんですが、完成品の「ゲーム用PC」というジャンルもすっかり確立しています。
そして何より、PCのパフォーマンスレベル自体が大きく向上し、十二分にパワフルなPCが普通に買えるようになったんですよね。現在、自作PCを作ることの目的を探すとすると、自分で組み立てる作業そのものに快感を得ることくらいでしょうか。自虐的にトラブルの処理を楽しめる方なら、それもまあアリ…なのかも。
モノ作りの楽しみ自体も確かにあるといえばありましたが、それでもやっぱりPCは道具として使えてこそのものです。今の状況なら、もう「自作PCは卒業」でも良いかな…というのが、私の気持ちです。もっとも、今後何らかの状況が変われば、また自作を再開する可能性は全く否定しませんけどね。
いっそのこと、レッツノート・CF-RZ4に外部ディスプレイやキーボード、マウスをつなぎ、自宅でもメインに使おうか?とも考えてみました。複数台の環境の同期が不要になるのは利点なんですが、さすがにこれでは非力すぎる作業もあります。やっぱり、何らかの代替になるデスクトップPCは欲しいところです。さて、何を選ぶか…なんですが、続きはまた回を改めてということにしましょう。
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