先週末は、台風21号が日本を襲い、我が家の周辺でも強い雨と風に打たれることになりました。今週末には、今度は台風22号が日本列島に接近し、また強い雨の中の日曜日を迎えています。
10月ももうすぐ終わり、季節は秋から冬へ向かっていくところで、台風とは何とも季節外れ…と言いたいところですが、近年、こんな「季節外れ」の事態が当たり前のように起こるようになってきた感があります。これがいわゆる地球温暖化の影響なのか、それとももっと恐ろしいナニかの予兆なのか(汗)。
…というのはともかく、ほぼ直撃に近かった台風21号は、我が家にもいくつかの爪痕を残していきました。春に植えた木の支柱が傾いて、直さなくてはならなかったのはタイヘンでしたが、結構ショックだったのが、夏に作ったばかりの店の看板が落ちて、ヒビが入ってしまったことです。
完全に真っ二つになったわけではないので、ボンドなどで接着すれば、使えないことはないかも知れません。しかし、さすがに店の名前が入った看板をヒビが入ったままの状態で使うのも、格好が付きませんよね。とりあえず応急処置で接着はしておいたものの、新しく作り直すことにしました。
このあたりの話は、大抵はこうしてブログに上がる前にSNSでぼやいていたりするわけですが、我が家の惨状をご覧いただいたとあるFacebook友達から、「看板作ってみる?」ということで木材を少し分けていただきました。
それは、幅13cm、長さ2.5mほどのデッキ材。材質は「サーモアッシュ」というものなんですが、これはそういう名前の樹種があるわけではなく、アメリカ原産のアッシュという木に、200度C以上の高温で乾燥処理を行ったものです。本来のアッシュ材は真っ白なんですが、こちらはかなり濃い茶色になっています。ちょうど、今の看板と似た色合いです。
十分に水分が抜けているので狂いが非常に少ないほか、熱処理の効果で表面は固く、腐食にも強くなり、塗装しなくてもそのままで外装材に使うことができます。薬剤等は使っていない自然素材なので、直に触れる機会のあるデッキ材にはうってつけ。もちろん、耐候性が重要な看板づくりにも使えます。
材質が固いということで、ちゃんと加工できるのか心配していたんですが、我が家の丸ノコで普通に切断することができました。切断面は平滑で、木目に沿って裂けたりすることはなく、むしろプラスチックに近い感覚です。
また、試しにトリマーで表面と縁を削ってみましたが、こちらの方も問題なし。こちらも削った後の表面が平滑でキレイに仕上がっています。密度が高いおかげでしょうか。これなら、看板を作るのも大丈夫そうです。
店の看板を作るときには、60cmに切った木材を2枚接ぎ合わせることになりますが、ちょっと接着が難しそうなのが難点。まあ、厚さが20mmもありますから、裏側から金具でも当てて補強しようかと思っています。ただでさえ重めの重量がさらに増えて、ちゃんとぶら下げられるのかがちょっと心配ではありますけどね。
今回の木材をいただく前には、看板の表面処理を、いわゆる「焼杉」にしてみようと思っていました。表面をバーナー等で熱して炭化させることで、耐腐食性を向上させる技法です。こちらも、熱を使って木材を強化する方法のひとつということになります。
今回の看板で使う必要はなくなりましたが、焼杉の方もまた機会があれば試してみたいと思います。化学物質を使わないので、環境に優しいですからね。
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