間もなく満4歳を迎える私のレッツノート・CF-RZ4の次を担ってもらうための、新しいモバイルノートPCを探し続けています。「選択肢は増えている」とは言ってみたわけですが、いざ購入を前提に各社の製品をじっくり見ていくと、この課題が困難極まるものである…ということが見えてきます。
モバイルノートPCを語るときに、決して忘れてはならないのがThinkPad(しんくぱっど)ですね。事業を行う会社はIBMからレノボに移りましたが、現在でも日本にいる開発スタッフたちが世界に「ホンモノのモバイルPC」を発信し続けています。
ThinkPad X1 Carbonは、14.0型の大画面を持ちながら重量は1.13kg。LG gramやAcer Swift 5のような「1kg切りで14型」には一歩及びませんが、その名のとおりカーボン素材を使った頑強な筐体、素晴らしい打鍵感のキーボード、微妙なカーソル操作が可能な「赤いイボ」ことTrackPointなど、ThinkPadクオリティが隅々まで行き届いたフラッグシップたる製品です。
レノボのWeb直販では、細部にわたる豊富なカスタマイズが可能になっています。X1 Carbonでも、CPUやSSDの変更だけでなく、タッチ対応のディスプレイに交換したり、LTEを内蔵したりすることが可能です。Web直販では常に何かしらキャンペーンのクーポンが用意されていて、結構実売価格が変動するのが重要なポイント。「定価」は相当高価なのですが、ときには40%くらいディスカウントされていたりして、一気に他社製品との競争力が出てきます。
BTOでほぼ非の打ち所がない選択が可能になり、しかもレッツノートよりはずいぶん安く購入できてしまうのですが、自分が使うことを考慮すると、どうしても気になるのが筐体の大きさ。X1 Carbon自体、狭額縁設計で14.0型画面の機種としては相当コンパクトなのですが、それでも「A4ファイルサイズ」と形容するのが適切でしょう。鞄にはギリギリ収まりそうですが、それでも出先で取り出すときにちょっと大仰な感じになってしまう気がします。
「小さくて軽量、そしてパワフル」という軸で考えると、VAIO S11も注目すべき存在です。11.6型の画面、800g台の重量で、クアッドコアのCore i7/i5が搭載可能。レッツノートに近いビジネス重視の立ち位置で作られていて、アダプターなしで使える有線LANやVGA出力の端子、標準サイズのSDカードスロットなどが用意されています。LTEも内蔵可能です。
しかし、S11の対抗機種となるであろうレッツノート・CF-SV7と比べてみると、USB Type-Cへの対応ができていないのが物足りないポイントです。Type-Cは単に新しい形状のUSB端子というだけではなく、画面出力の代替、さらには電源の出入り口にビデオカードの拡張ポートとしての役割など、様々に注目されているわけで、これから新品として購入することを考えると、この仕様にはちょっと古さを感じてしまいます。
もっとも、設計の古さについては、CF-RZ6も全く同じ。Type-Cを核に電力と拡張端子が集約されていく流れは間違いないと思いますから、お互い次期モデルに期待…というところになりそうです。
先日もちょっとつぶやいていたんですが、スマホのバッテリーが残り少なく、モバイルバッテリーも持っていなかったりするときには、CF-RZ4を鞄から取り出して、Windows 10版のLINEアプリを起動して使うことがあります。Windowsでログインしても、結局スマホ側にセキュリティーコードの入力をさせられることがあるので、本当に残量がヤバくなる前に移行しておく必要はありますが、LTEで常時つなげておけるおかげで、なんとか使い物になります。
膝の上に置いて使えるときだけでなく、立ったままで使わなくてはならないときでも、携帯ゲーム機などのように両手でキーボード側を保持したまま、親指でキーボードを打って文字入力することができます(あまり手の小さい人では難しそうですが)。マウスカーソル移動には画面タッチも併用すれば、操作は意外にスムーズです。
本来ならば、完全にキーボードを裏側に折り返してタブレットモードにすれば、もっと作業がしやすそうな気もするわけですが、Windows版のLINEアプリには、ソフトキーボードがメッセージ入力欄を完全に隠してしまうという、何ともカッコ悪い仕様があるため、こうせざるを得ません。もちろん、このいかにもバランスが悪い形態が気にならない軽さこそが、CF-RZ4のアドバンテージになっている訳なのですが。
ここまでに様々な機種を後継候補としてリストアップしてきたわけですが、改めて考えてみると、今回と同じように使える機種は、ひとつもありません。贅沢を言いすぎなのかも知れませんが、難題を抱えてしまったことは確かです。
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