私の新しいレッツノート・CF-SV8の大きなセールスポイントの一つが、「モダンスタンバイ」という新機能に対応したこと。従来のスリープ状態とほぼ同レベルの電力で維持できる省電力モードで、復帰が格段に早く、通信を行うことも可能です。
特にモダンスタンバイの威力を感じるのが、出先などで起動させるとき。畳んであった画面を開いている間にスリープ状態から復帰し、Windows Helloによる顔認証を瞬時に済ませ、画面が開ききる頃にはもうデスクトップ画面が表示されています。とにかく、仕事が始められるまでが早いですね。
しかし、どうやらこのモダンスタンバイが、CF-SV8のもうひとつの、そしてレッツノートの昔からのセールスポイントと競合して、ちょっと困った問題を引き起こしています。
モダンスタンバイの状態では、基本的にWindows 10のシステムは各デバイスの状況を監視し続けています。LTEやWi-Fi等の通信機能も、Windows Helloのカメラもそうだと思うのですが、どうやら光学ディスクドライブも例外ではないようです。
画面を閉じると、CF-SV8は標準設定ではモダンスタンバイの状態に移行しますが、この状態でディスクイジェクトボタンを押すと、トレイが開きます。さらに、新しいディスクを挿入すると、モダンスタンバイの状態が維持されたまま(電源ランプがゆっくり点滅したまま)、ディスクが回転する音が聞こえます。昔CF-MX3をお借りしたときには、スリープ時にはうんともすんとも言わなかったと記憶しているのですが…。
この仕様だと、ディスクを入れたまま持ち運んでいる途中に誤ってイジェクトボタンに触れてしまうと、トレイが排出されてしまうことになります。しかも、トレイが出てきたことに気付いて(あるいは無意識に、自然にでも)押し込むと、予期しない姿勢でディスクが回ることになります。これでは、大事なディスクに傷を付けてしまう可能性があります。
実際に、私も今回ブルーレイプレーヤーとしての使い勝手を試している中で、BD-Videoを1枚傷物にしてしまいました。ブルーレイプレーヤーとして使うことを考えると、画面を閉じると再生を中断し、持ち運んだ後で画面を開くと続きを再生して…というような動作を期待したいところですが、CF-SV8ではこうした使い方には問題がありそうです。
それ以前の問題として、CF-SV8で光学ディスクを使うときには、入れたままでモダンスタンバイに移行することは避けるように気をつけなくてはなりませんね。ディスクは使い終わったら速攻で取り出す…という動きを習慣づけましょう。ディスクで映像作品を観るのも、じっくり腰を据えて観られる場面に限定した方が良さそうです。
光学ディスクドライブ自体をセットアップユーティリティで無効にしてしまえば、イジェクトボタンは反応しなくなりますが、そもそもドライブ自体を使えなくなってしまうわけで、これでは本末転倒です。 実はいちばん困るのは、モダンスタンバイを無効にできないことかも知れません。
モダンスタンバイのままでディスクを出し入れしたいニーズはほぼないと思いますから、モダンスタンバイ時にイジェクトボタンを無効にする…ということができれば問題は解決するのですが、それが実現可能なのかどうかはわかりません。ともかく、レジストリの設定などで何か解決できないか調べてみましょう。
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