4月最後の日曜日です。次の火曜日・平成31年4月30日の次の日は、令和元年5月1日…ということで、巷では「平成最後の○○」というフレーズがこれまで以上に連呼されています。
昭和から平成に変わったときとは全く違う、ある種お祭り騒ぎのようなムードが巷を支配しています。いろいろな立場から、いろいろなご意見を持つ方々がいらっしゃいますが、何かと閉塞感が漂う昨今、なんとなくでも良いので明るいムードを作り出す…という点では、これもそれなりに意味のあることなのではないかな?と思っています。あまりにも安易だなぁ…と思いつつ、自分でもSNSに「平成最後の」を書き連ねてしまったりするのは、そんな思いの表れなのかも知れません。
もうすぐ幕を下ろす平成の世ですが、これに合わせるようにして幕を下ろそうとしているひとつのプロジェクトがあります。つい先日まで私が使っていたスマートフォン・NuAns NEO [Reloaded]です。
トリニティのほっしぃ社長が、4月13日付の同社ブログで、NEO Reloadedの販売終了についてコメントしています。同社のオンラインショップで販売していた在庫分が完売し、今後の入荷予定もないので「販売終了」としたのだそうです。
Androidスマートフォンの製品としてのライフサイクルはほぼ2年であると思っていますが、6月で発売から2周年を迎えるNEO Reloadedを、寿命が来るやや手前のところで無事売り切ったわけですから、ひとつの商売としてはうまく行ったと言えるのではないでしょうか。
このブログの中で、後継機について現時点で開発に向けた動きがないことも明言しています。彼によると「現時点でrevolutionsと名付けられるほどの端末を作り上げられる自信がなく、いったんはお休みさせていただくことにします」とのこと。仕様面で向上させる余地はいくつかあり得ると思うのですが、彼のアタマの中にある「Revolutions」は、そういう小手先の話とは別次元なのでしょう。
販売終了の表明に先立ち、「バッテリー修理キャンペーン」というものが行われていました。100台限定ということではありますが、通常なら10,000円弱かかるバッテリー交換が、ほぼ半額になるというものです。
先日、NEO Reloadedのバッテリーがどうも寿命のようだったので、修理をお願いしようとしたのですが、修理費が思っていたよりも相当高かったので、修理しないことを選びました。今回、こんなキャンペーンが用意されたというのは、おそらく私のような事例が他にも相当数あったからなのでしょう。
リチウムイオン充電池のライフサイクルを考えると、購入から2年を待たずして劣化が顕在化するようになってくる製品は、少なからずあるはずです。さすがに私は改めて修理に出し直すことはしませんでしたが、何人かのReloadedユーザーの皆さんの電池交換の負担を減らすのに、ちょっとは貢献できたのかも。
販売は終了となりましたが、商品としての寿命まで終わってしまったわけではありません。木曜日・25日には、新しいファームウェアが公開されました。2019年3月5日版のセキュリティアップデートと、カメラアプリ関連等の不具合修正が行われています。
3月にはディズニーとコラボしたTWOTONEカバーが発売されたり、今月に入ってからはNuAnsブランドのケーブル付き薄型モバイルバッテリー・TAGPLATEにUSB Type-C仕様のモデルを追加したり(もちろんNEOシリーズで使えます)…と、NEOシリーズのエコシステムを動かし続けようとする意図が見える商品展開も見られます。バッテリー修理キャンペーンも、もちろんその中のひとつでしょう。ただ、それならやっぱりスマホ本体もどこかで刷新されないと辛い気がしますが。
新機種の開発が難しいとしても、少なくともセキュリティアップデートは今後も継続していただき、Reloadedが安心して使える期間を延ばしていってほしいところです。以前伺った話によると、あと1回分の予算は確保されているはずですが、もうひと頑張りしていただけると、ユーザーの皆さんも安心できそうです。
トリニティという会社が、ユーザーが声を上げていけば、それを汲み取って、何かが実現できるとしても、残念ながら無理だとしても、 きちんと見通しを語ってくれる会社であることは、この数年間でわかっています。いつの間にかフェードアウトしている製品がほとんどのAndroidスマートフォンの中で、NEOシリーズは最終的に「どのように幕を下ろすのか」を明確に見せてくれそうです。今後も、その動きから目が離せませんね。
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