先週、さらりと「東京に滞在していたのですが」なんて書いているのですが、今回は仕事ではなく、妻と一緒に旅行に出かけていました。娘は娘で泊まりがけで出ていたので、ずいぶん久しぶりのふたり旅…となりました。
東京では、劇団四季の「アラジン」公演を見に行きました。原作はディズニーの1992年のアニメーション映画。四半世紀近くを経て満を持してミュージカル化され、2014年にブロードウェイでお披露目された後、翌年には早くも日本上陸を果たし、ロングラン公演されている演目です。今年は、実写版映画も公開されて話題になりましたね。
私は実写版はまだ観ていませんが、原作となったアニメ版は観ています。アニメならではのアクション性が高くスピード感がある映像ですから、その魅力を削がず、実物を動かさなくてはならない舞台に落とし込むのは相当困難だったはずです。だからこそこんなに舞台化までに時間が掛かったのでしょう。もちろん、舞台になったことでスケールが削がれているようなことはありません。気がつけばグッと引き込まれています。
自ら「ミュージカル・コメディー」を標榜するだけあり、笑いの絶えない楽しいステージです。是非皆さんにも観ていただきたいので、細かいストーリーの話はあえてしませんが、笑うだけではなく、アニメからひと皮剥けたオトナの楽しみ方ができると思います。やはり注目なのは魔法のランプの精・ジーニーの弾けっぷり。インタラクティブな劇場ならではのエンターテイメントを楽しめます。
劇団四季版の映像媒体はさすがに売られていませんが、サウンドトラックは劇場売店だけでなく普通に買うことができます。改めて聴きたくなりました。あとは、実写版映画もやっぱり気になりますね。ウィル・スミスが演じているというジーニーの仕上がりっぷりは特に。
夕食は予約を入れてありました。上野にあるダイニングカフェ「イゼルローン・フォートレス」…この名前だけでピンとくる方もいらっしゃるかも知れませんが、ここは田中芳樹の小説「銀河英雄伝説」の世界観が楽しめるという趣向の店です。
店名は、この「銀英伝」全編を通して重要な拠点となっているイゼルローン要塞から取ったもの。出てくる飲みもの・食べものには、銀英伝の登場人物や小説中のエピソードなどが連想される名前が付けられ、モノによってはテーブルに運ばれたときにちょっとしたパフォーマンスをしていただけます。内装もアニメのセル画や田中氏直筆の小説原稿が飾ってあったり、演劇で使われた衣装を着て記念写真が撮れたり…と、実に楽しませてくれます。
現在、「銀河英雄伝説~Die Neue These~」として、2度目のアニメ映像化が進行中ですが、この店はこの映像化に際して昨年「期間限定」でオープンしたものです。Die Neue Theseの方は、現在小説の本編10巻中の2巻に相当する内容が映画館で公開されていたりネット配信されていたり…という段階ですが、店のメニューにはかなり終盤に出てくるネタを盛り込んだものもあったりして、小説本編10巻+外伝5巻を読破している私たちにとっては、思いっきりツボにはまるところだらけでした。
面白いのは、周りのテーブルにいる皆さんとも、初対面なのにすんなり話ができてしまうこと。隣で頼んでいたメニューにツッコミを入れたりして楽しみました。もともと共通の趣味嗜好を持っていることがわかっているので、敷居が低く感じる…と言うことはありますね。
そもそも、銀英伝は妻から勧められて、彼女が持っていた新書判の小説を借りて読んだ…というところから始まり、文庫版で改めて全巻買いそろえ、1度目のアニメ化で作られた200話ほど(!)にも及ぶ映像も大部分は観ています。どこが自分のツボにはまったのかは正直なところよくわからないのですが、たぶん、楽しめるモノが妻と似ている…ということなのでしょうね。
私は去年仕事で東京に来たときに一度ここに寄っているのですが、妻は初めて。世界観を思いっきり楽しんでもらえたようです。しかし、このノリは何かと似ているような気が…あ、もしかしてメイド喫茶か?
趣味の世界にどっぷりと浸る東京旅行となりました。子どもが小さいうちは、なかなかこういう時間を取るのは難しいですよね。今回は実に貴重な時間でした。さあ、いろいろタイヘンだけどまたこれから頑張ろう。
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