今日は、アクトシティ浜松の大ホールに出掛けてきました。このところは毎年恒例になっている、ベートーヴェン「第九」の演奏会です。しかし、今年はいつもとはちょっと違います。
毎年聴きに行く演奏会は、NPO法人浜松フロイデ合唱団が主催しているのですが、今年の演奏会は「アクトシティ浜松開館25周年記念」ということで、浜松市文化振興財団の主催で行われています。いつもは浜松フロイデ合唱団で歌っている皆さんも、ことしはこの記念演奏会に参加しています。
今年も団員さんにチケットを手配していただき、演奏会に向かいました。主催者がいつもと違うので、チケットの形もいつもとはちょっと違い、プロの仕事感が滲み出ています。浜松フロイデ合唱団の名前は、「運営協力」という形で載っていました。
会場に到着すると、またしても違いを感じることになりました。いつもだと、当日の会場運営はボランティアの皆さんに支えられていて、チケットの半券をちぎっているのも、会場案内をしているのも、昔一緒に歌ったことのある元団員さんだったりします。今年はアクトシティの制服を着た職員の皆さんが受付に立っていました。もちろんそれは普通のことなのですが、ちょっと寂しい気もしました。
今年の演奏会は、出演者にもこれまでとひと味違う特徴がありました。合唱団の皆さんは、もちろん浜松周辺にお住まいの方々が、この日のために集まって半年間練習した市民合唱団ということになるわけですが、今年の管弦楽を担当するのは浜松フィルハーモニー管弦楽団。4人のソリストの皆さんも、それぞれ浜松にゆかりのある方々です。
私が歌っていた頃から、合唱団の皆さんの中には「いつか浜松の人たちだけで第九の演奏会をできるといいね」という話をされている方がいました。浜松は楽器の町、吹奏楽の町としては結構有名だと思うのですが、オーケストラとなるとなかなか大変。私の記憶にある限り、浜松の市民合唱団プロジェクトが「オール浜松」で臨んだ第九演奏会はたぶん初めてです。さすがに指揮者はお招きしているわけですが。
浜フィルも浜松フロイデ合唱団と同様NPOとして活動していますが、プロの皆さんが集まって組織された楽団です。気合いのこもった演奏を聴かせていただきました。第九のオーケストラにとっての難所の一つ、第三楽章のあのホルンが実にキレイでした。
ちなみに、指揮者の矢崎彦太郎氏は、上智大学数学科に在学していた…という異色の経歴の持ち主。実は、理系学科出身の指揮者は他にもいらっしゃるのですが、数多くの楽器に指示を出してバランスを保ちながら進めていくというのは、実はかなり理系的な能力のような気もします。
合唱の皆さんも、188人という大人数で、安定感のある歌声を聞かせてくれました。ただ、これだけ大人数だとキレのある表現をするのは大変ですが、決めるところはきっちり決めてくれます。ついつい細かいところが気になってしまう場面もあったのは、元合唱団員ならではの「あるある」なんですが、それでも力強い演奏を思いっきり楽しませていただきました。
毎年、演奏会に来ると歌いたい気持ちになってしまうのですが、我が家の状況をいろいろ考えてみると、まだ復帰は難しそうです。とはいえ、あきらめてしまっては面白くありません。何とかしたいなぁ。
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