22日(日)は、富士市まで出掛けてきました。目的地は、日頃から薪ストーブの件でお世話になっているランドマークストーブさんの店舗。この日開かれた「薪ストーブおさらい勉強会」に出席するためです。
先日我が家に郵送で届いたランドマークストーブさんのフリーペーパー「ランドマークタイムス」に、この勉強会開催の案内が載っていたのですが、封筒には我が家宛ての「招待状」が同封されていました。
…はい、まったくその通りだと思います。一昨年にメンテナンスしていただいたときはかなり酷い状況で、いろいろとご指導いただきました。今年のメンテナンスでは、一応改善は見られたものの、まだまだ…とのご指摘をいただいています。
せっかく薪ストーブを据えても、使い方を間違ってしまうと、能力が十分生かせないだけでなく、場合によっては不快な状況を引き起こしたり、さらには家と家族を危険にさらしかねません。改めて基本から学ぶべく、最終の開催日となるこの日に出席することにしました。
お話は盛りだくさんで、大事なことばかりだったのですが、特に重要だと思ったこと、印象に残ったことを中心に、ここに書き残しておこうかと思います。最近、聞いたことを忘れてしまうことも結構多いので…トシかな(苦笑)。
最初に、この勉強会が開催された経緯についてお話がありました。薪ストーブは、本来20年くらいは使い続けられるものだそうですが、中には10年も経たずに傷んで使えなくなってしまう例も結構あるのだそうです。そうした方の状況を見てみると、使い方に問題があって寿命を縮めている場合が結構あるのだとか。使い方をきちんと伝えきれていないのではないか?という問題意識から、今回の勉強会を企画したそうです。
勉強会の中では、薪ストーブがどんな構造になっていて、どのように薪を燃やして室内を暖めているのか?という仕組みの説明にかなり時間が割かれました。理論がわかっていると、ウマく行ったときの喜びは大きいはず…と思うのは、ワタシだけではないようです。
薪ストーブは、室内の空気を取り込んで燃焼室の中で薪を燃焼させ、排気は煙突から排出する構造になっているわけですが、多くの空気を取り込んで燃焼させるためには、煙突の中に煙が上がっていくように上昇気流(ドラフト)を起こすことが重要です。このためには、煙突を温める必要があり、そのためにはできるだけ早く、大きな火を起こさなくてはなりません。
一方で、あまりに急激に温度が上がりすぎてしまうと、鋳鉄製の薪ストーブの劣化は早まります。そこで、温度変化を抑制するために煙突への排気を制御する「ダンパー」が付いているものがあります。排気口を狭めることで、上昇気流を減らします。ダンパーなしの方が取扱が簡単なのですが、ダンパー付きの方が燃焼効率を高められます。 クルマに例えるとダンパー付きはマニュアル車、ダンパーなしはオートマ車…といったところでしょうか。
我が家の薪ストーブ・フェデラルコンベクションヒーターFA225の場合は、ダンパーを閉じることで排気が触媒に導かれ、燃焼効率を高める面もあります。この日デモに使われたのも同じFA225でした。おかげさまで、説明は非常にわかりやすかったですね。
準備する薪の種類としては「焚き付け」「中薪」 「太薪」の三種類があると良いそうです。いちばん太い太薪でも、太さは牛乳パックくらいまでに抑えた上で、中薪はさらにその半分くらいの太さにしておきます。燃焼室の中で縦横に組んでいきたいので、薪の長さはあまりギリギリまで長くせずに、余裕を持たせておきましょう。FA225の場合、35cmくらいまでに抑えておけば大丈夫そうです。
最初に焚き付けから中薪に火を移し、さらに太薪に移し…という順で火をつけていきます。太薪から中薪や焚き付けを作るための道具として、キンドリングクラッカーがおすすめされました。我が家にもありますが、確かにコレは安全で楽です。
ちなみに、焚き付けは細く割く必要があるため、真っ直ぐ伸びる針葉樹の方が作りやすいです。針葉樹は火持ちは良くないものの着火しやすいため、この点でも焚き付けには向いています。 針葉樹の薪は広葉樹と比べるとあまり喜ばれないことが多いのですが、選り好みせず、針葉樹も集めておきましょう。すぐ後に説明しますが、焚き付けは大量に必要になりますしね。
今回の勉強会でいちばん衝撃を受けたのが、着火するときの薪の積み上げ方でした。最初に習ったやり方は、井桁に組んだ焚き付けの上に最初の薪を数本載せて…という形だったはずですが、今どきのトレンドは様変わりしています。
ここ数年、着火の方法としては「トップダウン式」と呼ばれるやり方が推奨されてきているのだそうです。下に中薪を数本並べ、その上に燃焼室いっぱいになるくらいの大量の焚き付けを、井桁に組んで積み上げます。
焚き付けを積んださらに上に着火剤を載せて点火。火は上から下へと燃え広がっていき、やがていちばん下の中薪にまで移っていきます。これが「トップダウン」という呼称の由来ですね。
炎は下から上に立ち上っているのですから、当然火を付けるのも下からという先入観があり、本当にコレでウマく行くのか?と思ったわけですが、実際にこんな風に中薪まで燃え広がっていきます。しかも、下に組んであった焚き付けが燃え尽きて、上に載っている薪が崩れ落ちて着火しない…なんてことも原理的に起きず、基本的には「ほったらかし」で中薪まで着火可能です。薪ストーブの前に張り付いている時間が短縮できます。
トップダウン式着火には、燃焼室の上の方で燃焼が始まるため、煙突の加熱も早まり、ドラフトを早く発生させやすい…という利点もあります。早速我が家でも取り入れようと思います。
まだまだ勉強会の楽しいお話は続いた…のですが、あまり長い読みものも疲れちゃいますよね。続きは回を改めることにしましょう。
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