先日購入したUSB PD充電器・RAVPower RP-PC112が、レッツノート・CF-SV8との組み合わせで、60W相当の電源・充電器として安定して機能しているらしいことは確認できました。しかし、先日のCF-SV8のアップデートで、去年から使っていたコストコ充電器でも動作状況が改善。もしかすると45Wでも十分実用になるのでは?という疑問が湧き出てきました。
気になり出すと、確認してみなくては収まらないワタシ。実際にどのくらいの充電能力があるのかを、測ってみることにしました。対象は、最大61WのRP-PC112、USB PDポートが最大45Wのコストコ充電器、そして純正ACアダプター(85W)の3種類。残り10%の状態から、1時間でSバッテリーをどのくらいまで充電できるかを、比較してみることにしました。
ちなみに、RP-PC112を「最大61W」と紹介したわけですが、20.3V×3Aの設定はMacBook Proの純正充電器を念頭に置いたもの。本来最大20VとなっているUSB PDとしては、イレギュラーな仕様だと思っています。今回の場合、基本的には60Wの充電器と思って良いでしょう。まあ、たった1Wの差ですが。
計測条件
- バッテリー残量が10%になり「充電してください」の警告が表示された時点からACアダプター・充電器を接続して計測を開始
- 純正ACアダプターは添付品のケーブルで接続、USB PD充電器はAnker PowerLine II(1.8m)で接続
- 「動作時」:プリインストールのCyberLink PowerDVDで、BDMVソフトを再生(ちなみにタイトルは「アラジン(実写版)」を使用)
- 英語(DTS-HD 7.1ch)音声、日本語字幕
- 全画面表示、画面輝度100%
- 音声は内蔵スピーカーで再生、音量50
- 「非動作時」:モダンスタンバイ状態で放置
- 充電開始から60分後にバッテリー残量を確認
- 開始時及び終了時にPanasonic PC情報ビューアーでバッテリー容量を確認して、充電された容量を計算
結果
充電器 | 純正ACアダプター | コストコ充電器 (Gigastone社製) | RAVPower RP-PC112 |
入力 | DC IN 16V | USB PD | USB PD |
最大 給電能力 | 85W (16V/5.3A) | 45W (20V/2.25A) | 61W(20.3V/3A) |
動作時 | 73%(25.5Wh) | 59%(19.9Wh) | 66%(22.7Wh) |
非動作時 | 72%(25.0Wh) | 68%(23.8Wh) | 72%(25.3Wh) |
見比べてみると、純正ACアダプターでは動作時と非動作時でほぼ同じ結果が出ています。レッツノートは、カタログ上でも電源オフ時とオン時で充電時間が変わらないとされています。1時間で充電できるのは70%強まで、容量としては約25Whが、最高速の充電能力ということになりそうです。
これを踏まえて2つのUSB PD充電器の結果を見てみると、動作時には、最大給電能力の差に応じて、充電できた容量にも少しずつ差が付いています。ただし、その差はスペック上の数値差と比べると緩やかなものになっています。
非動作時は、RP-PC112が純正ACアダプターとほぼ同じ。コストコ充電器はこれらよりわずかに落ちますが、この程度なら誤差の範囲かも知れません。一方、動作時のRP-PC112よりは非動作時のコストコ充電器の方がわずかに速い…のかも知れないのですが、それこそ気のせいかも知れません。
今回の結果を見ると、閉じた状態で充電するのなら45W以上ならワット数は関係ないけれど、使いながら充電しようとすると出力差はそれなりに意味がある…ということかと思います。
コストコ充電器はUSB PDの他にもうひとつType-Aのポートがありますから、夜寝る前にCF-SV8とスマートフォンを差し込んでおいて充電する…というような使い方ができます。一方、動作時でも充電が速くて小型・軽量なRP-PC112は、新幹線での移動中などにウレシイ存在です。パワフルですが大きくて重い純正のACアダプターは自宅で使うことにして、出先では使い方によって2つのUSB PD充電器を使い分けてみましょう。
しかし、それにしても今回の比較調査はタイヘンでした。何よりも、バッテリーを10%まで減らすのに時間が掛かること。スタミナがあるので、なかなかバッテリーが減っていきません。普段なら嬉しいことなんですけどね。
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