一年半の間使ってきたスマートフォン・HUAWEI P20 liteが、水没事故により使えなくなってしまいました。数日間スマホのない生活を余儀なくされたのですが、いざなくなってみると、いかに日常生活の中でスマホに依存していたかを思い知らされました。
仕事上の電話が受けられなかったのはもちろん困りましたが、実は痛かったのが、LINEとPayPayの両アプリが使えなくなったこと。LINEにはWindows 10版があり、LTEでどこでも通信回線を開けるレッツノート・CF-SV8を使えば一応やりとりは可能でしたが、リアルタイムでの通知や返信はさすがに難しく、明らかに使い勝手は低下しました。
PayPayに至っては、スマートフォンがなければ決済に使いようがありません。マイナポイントをいただいて以来、コンビニの買い物はほぼPayPay払い。今さら小銭を財布から出すなんて面倒…という感覚になっています。慣れというのは恐ろしいモノです(汗)。
ともかく、そんなわけで、新しいスマートフォンを急遽調達しなくてはならなくなりました。今、「新しいスマートフォンを選ぶ」という話をする上でどうしても避けて通れないのは、つい先日発表されたばかりのiPhone 12シリーズです。
5G通信への対応は、まだ私たち田舎者には関係ない話だと思っていますが、史上最速のハイパフォーマンスをコレまでよりも小さく軽い筐体に収めた無印12とmini、三次元で目の前のモノや環境の形状を「撮影」してしまうLiDAR(らいだー)を備えたProシリーズの2機種と、それぞれが魅力的に仕上がっています。IP68の防水・防塵も、今やiPhoneでは当たり前になりました。
12 miniの64GB版でも9万円近くからの値札が付けられているiPhoneは、やっぱり高いなぁ…と思いますが、価格相応の品質・価値はある製品だと思います。しかし、Android機から乗り換えようとすると、異なるプラットフォーム間ということでいろいろな作業が生じ、相当なエネルギーを要します。特に、Android機が動かせなくなっている状態で、iPhoneに環境を移行するのは事実上不可能。興味はあったのですが、今回はiPhoneへの移行は断念しました。
防水・防塵仕様のAndroidスマートフォンで、機能・性能もそれなりに確保されていて、しかも懐にはあまり厳しくない…という条件は、あまりにも贅沢でワガママすぎるなぁ…と思うわけですが、そんな願いを叶えてくれそうな製品も市場にはちゃんと出ていたりします。
今回は、OPPO Reno3 Aを選んでみました。OPPO(おっぽ)はスマートフォンのシェアでは世界5位を占めているグローバルなブランドですが、ここ数年は日本市場への展開に意欲を見せています。Reno3 A(りのすりー・えー)は、IP68の防塵・防水性能に加え、FeliCa規格の非接触式ICカード「おサイフケータイ」にも対応する、日本市場専用に作られた製品。同様の特徴を持ち大ヒットしたReno Aの後継として登場しています。RAM6GB、内蔵ストレージ128GBの大容量に加え、有機ELのディスプレイまで奢られて、それでもお値段は3万円台というのですから驚きです。
OPPOも中国企業の製品ということで、ファーウェイ製品と同様に今後アメリカからバッシングを受ける可能性が捨てきれないのは不安要素ですが、とりあえず現状で市場に出ている製品ですから、何とか大丈夫でしょう。P20 liteだって、ここまで毎月のようにセキュリティアップデートは続けられてきましたし。
Reno3 Aのパッケージは青色基調。iPhoneを真似しているような巷の各社とは一線を画している感じで好印象です。
パッケージの中には、本体と簡単なマニュアル類、充電器とヘッドセットに加え、おそらくTPU製の透明なソフトカバーまで同梱され、このひと箱さえあればすぐ使えるオールインワン仕様になっています。P20 liteとほぼ同じ構成ですね。
Reno3 AをP20 liteと並べてみると、縦横サイズとも、Reno3 Aの方がひとまわり大きいのがわかります。画面上端の、内側カメラがある辺りだけディスプレイにノッチ(切り込み)が入っている形状は、iPhone X以来Android端末を作る各社が真似してきたスタイルですが、Reno3 Aではさらにノッチが小さな「水滴型」と呼ばれる形状になっています。
有機ELディスプレイは原色の発色が鮮やかで、黒が真っ黒になるためコントラストが強い…というイメージを持っていましたが、Reno3 Aの画面をP20 liteと見比べていると、あまり変わらない印象で拍子抜けしています。確かに、暗いところに持っていくと黒が真っ黒なのはわかるのですが…。有機ELがスマートフォンに採用され始めた頃は、特徴をアピールするために、意図的に派手な発色に調整されていたのかも。
背面は両機とも光沢のある黒ですが、Reno3 Aの方がより複雑な色を反射する作りになっています。どちらも、カメラとして横向きに構えたときを重視しているのか、自社ロゴが横向きになっているのが印象的です。
Reno3 Aの販路としては、OPPO自身がSIMフリー機を販売するほか、UQ mobile、Y!mobile、そして楽天モバイルの3社が自社版のモデルを販売しています。ハードウェア的には同じものでも、各キャリアのカスタマイズが入ると、ソフトウェアアップデートの時期が遅れたり、さらには頻度も減らされたり…という例はよく見てきました。キャリア版だと通信回線のバンドルで安く購入できたりもするのですが、今回はキャリアとの紐付けがない純然たるSIMフリー版を買おうと思っていました。
Amazon.co.jpでは、税込み約35,000円からと、他社の販売ルートよりも安い価格でReno3 Aを販売していました。同じものなら安く買いたいのが人情。最初はAmazonに注文を出しました。OPPOのWebサイトでも、入手先として公式に案内されていますから、間違いはないだろう…と思っていました。
ところが、届いた端末の電源を入れてみると、OPPOのロゴが表示された後に、なぜかRakutenのロゴが。その後初期設定をする際に選択するアクセスポイント一覧には、楽天モバイルのAPNしか登録されていません。おそらく、これは楽天モバイル向けに出荷されている端末です。
楽天モバイルで販売される端末にも基本的にはSIMロックは掛けられていないはずなので、自分でAPNを設定すれば、おそらく使えるのではないかと思います。しかし、これは明らかに自分が求めていた商品ではありません。Amazonのカスタマーサポートとチャットで連絡を取り合い、こちらの意向を伝えた結果、返品させていただくことになりました。
この際に、「キャリアのロゴが表示されないSIMフリー版に交換していただけるのなら、それがベスト」とお伝えしたのですが、Amazonからは「出荷する前に箱を開けて確認することはできないので、返金扱いとしたい」との回答がありました。Amazonの商品購入ページを見ると、同じ商品でも複数の販売元が販売していて、出荷はAmazonがまとめて行っている…という形になっていることがしばしばあります。私は、その中からわざわざ販売元が「Amazon.co.jp」となっているモノを選んで注文したのですが、もしかすると、販売元が異なっていても、「同じ商品」として扱われているモノは、物流拠点で区別されていないのかも知れません。
購入を検討されている皆様は、このあたりの可能性も踏まえておきましょう。そして、希望どおりのモノが届かなかったら、我慢して使わず返品するべきだと思います。もしかすると、私と同じような意見が集まれば、Amazonでの商品の取り扱いにも何らかの改善があるかも知れません。
ちなみに、私はAmazonで購入するのは取りやめて、現在格安SIMを利用しているBIGLOBEから購入することにしました。利用者の特典でポイント還元があったので、市場の通常価格よりも少しだけ割安に手に入れられました。起動時のOPPOロゴの後にBIGLOBEやUQ mobile(BIGLOBEはauの子会社なのでちょっと不安もありましたが)のロゴが表示されることはなく、アクセスポイント選択には大量のMVNO(いわゆる格安SIM業者)が登録されている、期待通りの「紐付け無しのSIMフリー版」でした。
しかも、毎月の通信料と合わせて請求される24回の無金利分割払いになるので、一気に臨時出費がのしかかってくることもありません。ただ、事実上の「2年縛り」になるのは辛いところです…まあ、解約したくなったらその時に残債をすべて決済すればよいのですが。
まだ使い始めたばかりで、アプリの設定もまだすべて終わっていない段階。もうちょっと細かい評価は、コレからまとめていきたいと思っています。基本的には満足していますが、早くも気になるポイントも見つかり始めていたりして(汗)。
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