相変わらず、Nintendo Switch「あつまれ どうぶつの森」にはどっぷりとハマっております。先日、妻と同じ島に同居していた私のプレイヤーが新しい島へと旅立ち、島民代表としてスタートを切りました。それまでは一般住民として気楽に過ごしていたわけですが、島民代表になると、住民や施設を島に呼び込んで島を発展させるために、社長のたぬきちにこき使われ…ではなく奔走することになります。
序盤で最も苦労する資金と資材については、引っ越しの際にドッサリ持ち込めたので、完全にイチから始めるよりはずいぶん楽になっているはずなのですが、実際に操作しないと進まない部分が結構ありますし、基本的にはリアルに翌日にならないと話が進まないので、時間はかなりかかります。システム時刻を操作でもすれば別なのですが、それは私のポリシーに反しますので…。
それでも、ようやく島の発展の重要なマイルストーンである「とたけけライブ」を開催することができました。とたけけが歌う場面でスタッフロールが流れ、「あつ森」のストーリーとしてはひと段落ということになるようです。もちろん、これからの自由に過ごせる日々こそがこのソフトの真骨頂。まずは来週末のムシとり大会、その後はクリスマス…と、次々に楽しいイベントが続きます。
もともと住んでいた妻の島には、Wi-Fiを使った通信で訪問できます。Switch本体を持ち寄って相互を直接つなぐ「ローカル通信」と、世界中のどこに離れていても訪問できる「インターネット通信」の2種類の手段が用意されています。
ローカル通信を許可する場合には、相手に無条件に検索可能にさせるか、パスワードを要求するかを選択できます。インターネット通信の場合は、あらかじめ設定したフレンドを呼ぶか、パスワードを使うかを選べます。ハードウェアが限定されていることもあり、それ以上のややこしい認証は用意していないようです。また、ローカル通信は自宅の1階と2階の間ではつながらないようで、この距離感もセキュリティー対策の一環になり得ます。
今回興味があったのは、かつて私のプレイヤーが妻の島に住んでいた記憶を、住人たちがどんな形で持っているのか?ということ。攻略本によると、住人になる「どうぶつ」キャラクターは、数千万人はいる「あつ森」のユーザー数よりも桁違いに少ない、たったの391人。当然同じキャラクターが複数のユーザーのところにいたりもするわけで、個別のユーザーとの記憶を厳密に抱えようとすると、おかしな話になってしまう可能性大です。
しかし、今回「別の本体の島に、プレイヤーだけ引越し」を認めた以上、移住のストーリーが断ち切られ、住人たちは自分のことをすっかり忘れてしまった…というのでは悲しすぎます。アラフィフオヤジの私ですらそう思うのですから、子供たちはさぞ悲しむことでしょう。「夢から覚めて、忘れてしまうんだよ」というようなご都合主義的設定も全く語られませんし、何かしら仕掛けがしてあるはずです。
数日ぶりに島に降り立った「ぴーす」君(私のプレイヤーですが)を、島の住人たちは温かい言葉で出迎えてくれました。ちょっと会っていなかっただけなのにとても懐かしい、島での再会です。
しかし、住人たちに声を掛けながら回っている間に、だんだん違和感が出てきました。そういえば、住人たちはみんな彼に思い思いのニックネームを付けて呼んでいたはずです。呼び捨てだったり、「さん」「ちゃん」付けだったり、住人によって異なりますが、みんな初めて出会ったときの呼び方に戻っています。
さらに話しかけてみると、違和感は増幅していきます。ぴーす君は当然よく知っているはずの島の施設を紹介してくれたり、さらには「この島の特産フルーツ知ってる?」なんて質問をしてきたり…まるで、初めて島にやって来る観光客への対応のようです。
一方で、初対面の住人の反応はもっと淡泊で、「はじめまして」とか言われたりします。店や施設で働くどうぶつたちも、事務的に外来のお客に対する対応をします。思うに、システムとしては住人のどうぶつたちのそれぞれについて、各プレイヤーのセーブデータ上には親密度のようなものがデータとして残してあるが、個々の島で異なってくる行動までは覚えていない…ということではないかと思います。
しかし、そんな想像を超える反応が返ってきてビックリすることも起きています。ひとりだけ、かつて妻の島に住んでいて、出て行った後で私の島に移住してきた住人がいますが、彼が引っ越してきた最初の挨拶では、妻の島の名前が出てきて、「あそこから引っ越してきたんだ」と話したんです。
あまりのことにビックリして、画面をキャプチャーし損ねました。しばらくどこで放浪していたのかは気になりますが(笑)、島の情報も全く保存されていないわけではない…ということになります。
普段からコンピューターを扱うような仕事もしているので、ゲームの中でどんな処理が行われているのかは結構気になってしまいますし、実際に中身が透けて見えてきてしまうことも多々あります。それでも、遊んでいるときには、意外にすっぱりアタマを切り替えてどっぷり浸っている自分に、時々気付くことがあります。そうしなくては、楽しめませんからね(笑)。
まあ、実際に遊ぶときにはそんなメタな思考はストップさせた上で、「冗談のつもり?もちろん特産フルーツは知ってるよ~」と心の中で返したりするわけですが。楽しかったあの頃の記憶を、脳内で補完しているんですね。システムが用意できることには限界がある中で、それができる程度のきっかけは、ちゃんと作っておいてくれている…とも言えます。そこが、さすがプロのお仕事です。
期待以上の経験をさせていただけたと思います。まだまだ、「あつ森」の世界にはハマっていられそうです。
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