我が家に新しいクルマ・ステップワゴン e:HEV スパーダ「ブラックパール2世号」がやって来てから、2ヶ月が経ちました。最初のひと月でほぼ3,000kmを走らせ、点検のときにディーラーの営業さんの声を裏返らせてしまったほどですが、ありがたいことにガソリン代は思ったよりも少なくて済みました。
実際に、燃料消費が少なくなった手応えはありました。先代のブラックパール号でひと月2,000 kmほど走っていた時期は、週末になるごとに給油していましたが、こちらは1週間乗っても燃料計のゲージは1/2くらい残っています。
とはいえ、そこからのゲージの減りは早く、2週間はとても持ちません。コストコのガソリンスタンドに給油に出掛ける時間が作れずに、近所のスタンドで継ぎ足し…ということが結構ありました。走れる距離は伸びているけれど、これまでの1.5倍にはちょっと足りないくらいかな?という感触でした。
幸か不幸か、先代とはパワートレイン以外はほぼ同じクルマ。以前から、Honda Total Careのスマートフォンアプリを活用して、給油記録は欠かさず入力してきました。先代のデータもアプリから振り返ることができますから、燃費がどう変わったかは、かなり良い精度で比較することができそうです。
昨年と今年で、1月から2月までの給油記録を集計し、いわゆる「満タン法」で燃費を比較してみました。もちろん昨年が純ガソリン車の初代ブラックパール号、今年がe:HEVの2代目です。あえて1年前のデータとの比較にしたのは、燃費…というよりクルマの利用状況には多分に季節的要因が効いていると感じているから。空調の使用状況はその最たるものですが、どんなときにクルマを使うか?という状況も変わってきます。
我が家のクルマの利用スタイルは、毎日片道数 kmから十数 kmの近所への買い物などへの利用がある他に、毎週末に100 km程度のドライブ、ときには片道100 km超レベルの遠乗りまで、いろいろな形態が混ざった形になっています。この期間だと、片道200 km以上を走ることになる「お伊勢参り」がどちらにも含まれています。日々の暮らしの中で使って行かざるを得ないので、条件を厳密に揃えた比較はとても無理なのですが、全体としては同じような使い方…という見方なら、比較に耐えると思います。
初代ブラックパール号 | ブラックパール2世号 | |
---|---|---|
グレード | SPADA Cool Spirit (FF) | e:HEV SPADA G・EX |
対象期間 | 2019/12/30~2020/2/28 | 2020/12/30~2021/2/27 |
走行距離 (km) | 3672 | 4020 |
燃料消費量 (L) | 331.45 | 259.69 |
平均燃費 (km/L) | 11.08 | 15.48 |
集計結果を表にまとめてみました。走行距離は少し異なっていますが、ほぼ同条件で走った…と見て良いと思っています。より長い距離を走ったブラックパール2世号の方が燃料消費量が少ないということだけでも、違いは明らかです。
平均燃費を比較してみると、e:HEVのブラックパール2世号が、1.5リッターターボの初代ブラックパールよりも同じ燃料で約40%長く走れることになります。掴んでいた感触にかなり近い数字ですね。毎月2,000 km、レギュラーガソリン1リッター当たり124円(2月の給油時価格平均)と置けば、燃料費は月々6,362円節約できた計算になります。
これを5年間(60ヶ月)続けたとすると381,720円の節約。両者の価格差の「元を取る」という議論に手が届きそうなところになってきます。もっとも、走行距離も、ガソリン価格も水物ですから何とも言えないところですが…。それ以前に、「月々2,000 km」というのが、一般的な自家用車の使い方としてはかなりヘビーユースであることには留意する必要があります。
先にも触れましたが、燃費の差自体も、季節要因で大きく変動する可能性があります。冬場は暖房を使いながら走ることになると思いますが、内燃機関車の場合、暖房はエンジンの排熱を活用できるので、本来燃費への影響はそれ程大きくありません。しかし、e:HEVのようにエンジンを回さなくても走れる機構のクルマの場合、エンジンを回さないのならバッテリーで電気暖房を動かす必要があります。
ブラックパール2世号の場合、朝イチでクルマを使う場合などは、室内が暖まってくるまではエンジンは常時起動させ、低速域ではエンジンが発電した電力でモーターを回す走行を基本にしつつ、排熱を暖房にも活用しているようです。極力エネルギーのムダを排する制御だと思いますが、それでも、本来ならエンジンを回さなくてもよい場面でも回しっぱなしになることが、何らかの形で燃費に影響することになるはずです。頻繁に始動し直さないので、かえって燃費は向上する?という考え方もあり得ますが…。純電気自動車の場合は、電気暖房しか選択肢がないので、燃費(電費、というべきか)への影響は確実に大きくなるようです。
暑い夏はエアコンを動かしますから、パワートレインの種類にかかわらず、常時電気が必要になります。冬場の燃費とは、傾向が変わってくるはずです。省燃費性能、特に「元を取れるのか」という長期的な評価については、少なくとも冬と夏を通して半年以上は追いかけないと難しいと考えています。
今回は、2ヶ月間の合計数値を使って比較していますが、個々の走行での燃費についても、これまでとは異なるいろいろな傾向が見えてきています。あまり厳密なデータは収集できていないのですが、改めて整理しておきたいと思っています。これが、より良い燃費での走行にも効くはずですからね。
とはいえ、あまり燃費にこだわりすぎて運転が神経質になったり、流れを大きく乱したりするのでは危なくて仕方ありません。常識的な範囲で、良い方法は考えていきたいところです。
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