スマートフォンをOPPO Reno3 Aに替えたのは、昨年の10月のことになります。3万円台の本体価格で、日常的な利用をほぼストレス無しにカバーできる、リーズナブルな製品だと思います。防水・防塵は当然として、4眼のカメラは撮る側があまり考えなくてもキレイな写真を残してくれますし、日本独特のおサイフケータイやマイナンバーカードの読み込みまでこなします。
しかし、ストレスになっているのが画面のこと。といっても、AMOLEDの画面そのものに不満があるわけではなくて、その上に貼り付けてあるガラス製の保護フィルムが問題で、これがとにかくよく割れます。もうすぐ使い始めて10ヶ月になりますが、割れたガラス保護フィルムは5枚にも及びます。それにしても、どうしてこんなに割れるのだろう?扱いが乱暴すぎるのかなぁ。
現在のようにガラス基材の保護フィルムが普及する前は、樹脂製の保護フィルムを貼り付けていました。ガラス製フィルムほどの硬さはありませんが、少なくとも割れることはまずありません。改めて、樹脂製フィルムを探すことにしました。
樹脂製フィルムの基材としては、ポリカーボネート(PC)あたりが使われていることが多いようですが、熱可塑性ポリウレタン(TPU)を使ったフィルムがあります。TPUは外装を覆うカバーに使われることが多い樹脂で、柔軟性の高さが特徴ですね。以前使っていた NuAns NEO [Reloaded] 純正の保護フィルムもTPU製で、「衝撃吸収」を謳っていましたが、フィルム自体が柔らかすぎてキレイに貼るのは相当難しく、2枚目でようやくマトモに貼れたものの、爪で擦れば跡が付く…という使いごこちは、ちょっとストレスでした。
Reno3 A用の左利き用手帳型ケースと同じLOOFブランドの「強化ソフトフィルム」も、TPU製フィルムで耐衝撃性能を謳っています。何しろ「強化」を冠しているほどですから、以前のモノとは何かが違うのでは?と期待してしまいます。表面硬度は4Hということなので、さすがにガラスほどではありませんが、そこそこは丈夫そうです。今回は、これを貼ってみることにしました。TPUフィルムのリベンジなるか?です。
1,000 円程の価格で、フィルム2枚と貼り付け作業用のクロスや治具等が添付されています。フィルムの袋には「…様」と私の名前が書かれていました。このフィルムは相当マイナーな機種まで含めて多くの製品に対応していますが、大きなフィルムからオーダーメイドでその都度カットして発送しているのでしょうね。
フィルムには、表に1層、裏に2層の保護シートが貼り付けてあり、画面への貼り付け方も従来の製品とはちょっと違います。取扱説明書は添付されず、QRコードから動画もあるオンラインマニュアルにアクセスする仕組みになっています。レビューを見ると、説明書を見ずに貼り付けたと思われる、かなり的外れな★1のレビューが散見されますが、説明どおりに貼り付ければ、位置ずれは基本的に起こらず、空気もほとんど入らずに貼り付けることができるでしょう。小さな気泡が残っても、私の場合は1日で消えました。
厚さは0.13 mm と、ガラス製フィルム(0.3 mm 程度のものが多い)の半分以下ですから、貼ってある厚みは目立ちません。端からスワイプすると微妙な引っかかりはありますが、フィルム上での指の滑りがかなり良いので、しばらく使っていれば引っかからないような撫ぜ方に慣れてくると思います。この薄さのおかげか、画面内指紋認証も反応がずいぶん良くなっています。
指の滑りの良さは、表面仕上げに「マット仕様」を選択したことも効いていると思います。「光沢」「ブルーライトカット」と、3種類の仕上げの中から選ぶことができます。いわゆるアンチグレア処理で外光の反射を抑えてくれるので、特に明るい屋外などで画面が見やすくなることを期待した選択です。
画面が点灯していないときは、マット地特有の光の乱反射によるちょっと白っぽい表面が目立ちます。それでも、常時表示の白い文字が読みにくくなるほどのことはありません。光沢仕上げでも、もろに反射すると見えなくなりますからね。
ただ、光を乱反射させるという構造上、画面描写のシャープさではどうしても光沢フィルムに1歩譲ります。このあたりはトレードオフになる部分で、どちらを重視するかでフィルムを選べばよい話です。
ソフトフィルムということで、爪を立てて強く擦ると跡が付くのですが、数時間放置すれば元に戻ります。NuAns NEO [Reloaded]のフィルムよりはずいぶん硬く、復元力もあります。そもそも普通に使うときは指の腹で操作するわけで、これなら傷は全く付きません。タッチ操作の中で、フィルムのやわらかさは感じられますが、それが操作の障害になることはありません。TPU製フィルムへのマイナスイメージは払拭できました。
あとは、このフィルムも謳っている衝撃吸収の能力が、実際のところどうなのか?というところになるわけですが、これは実際に画面を割ってみるわけにも行かず…。信じつつ、大事に使うことにしましょう。
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