私の普段使いのスマートフォン・OPPO Reno3 Aが、使い始めてから間もなく2年を超えます。スマホでやりたいことのほとんどが、ほぼ問題なくできる…という、3万円台の本体価格にしてはよくデキた製品だと思うのですが、さすがに最近はバッテリーの持ちがかなり短くなってきたのが気になるところ。途中で全く充電できない1日を過ごすと、帰宅した夕方には残量が20 %台になっていることもあります。やっぱり「逆・2年縛り」というのは冗談では済まない話なのかも。
24回の分割払いも晴れて終了となるので、未練無く機種変更を検討できるようになります。せっかくなので、ここは5G対応の端末に乗り換えていきたいなぁ…なんて考えたわけですが、改めて検討していくと、コレがなかなかややこしいのです。
半年ほど前に、5Gのサービスエリア展開について話題にしたことがありましたが、その後状況はあまり変わっていません。5Gらしい大容量通信が使えるSub 6は、浜松市内だとNTTドコモがいちばん広範囲にカバーしていて、自宅周辺で使えるのはおそらくNTTドコモだけです…まあ、自宅ではWi-Fiにつながるのであまり関係ないのですが。エリアマップを見た限り、次に広いのがソフトバンクモバイル。後は楽天モバイル、auと続きます。実際にフィールドでどうなのかはわかりませんが。
ソフトバンクモバイルとauは、LTE等に使っていた周波数を5G NR用に転用する、いわゆる「5G NR化」に相変わらず積極的です。しかし、これでは速度面ではLTEと大差なく、画面の表示が「5G」になる…という程度の、多分にマーケティング的なメリットしかありません。現状ではすべての5G対応端末はLTEも使えるわけですし、実質的には全く意味が無いと言っても過言ではないでしょう。
予想していた以上に遅々として進まない5G(特にSub 6)のエリア展開。本当にやる気があるのか?と疑問を持ってしまうレベルです。特にauの「春以降の予定」など見ると、どう見てもやる気がありません。NTTドコモにしても、今後のエリア拡大は5G NR化中心で進めていくように見えます。誰もに訴求できる「5Gならでは」というユースケースが未だ見えてこないところで(実証試験レベルではいろいろあるのでしょうけれど)、急ぐことはない…という判断なのかも。
実は、予想外に着々と進んでいるのが楽天モバイル。エリアマップを見ると、基本的に5GについてはSub 6とさらに高速なミリ波をセットにして基地局を展開しているようで、ミリ波の使えるスポット数(エリアとはとても言えませんが、これはどのキャリアも同じ)ではいちばん多そうです。ただ、この会社はどこまで継続してマジメに取り組んでくれるのか?というところがどうも不安で…。
今後2~3年使うことを考えると、「5Gらしい5G」を体験できるのはNTTドコモ回線のSub 6ではないかな?と思うわけですが、そのための端末を選ぼうとすると、これまたややこしい話に突き当たります。
各キャリアが販売する端末は、基本的に自社の提供する電波が使えるようになっているわけですが、それ以外の経路から購入する端末の場合、どのキャリアの電波を利用できるのかを「バンド」で確認しなくてはなりません。Sub 6の場合、n77,n78,n79という3つのバンドがあり、日本ではn77とn79が使われています。国際的にはn78を使っている地域が多いそうですが、n77はn78の範囲をすべて含んでいるそうで、「n77対応」という端末なら、n78を採用する国で使えるようです。
問題になるのが、n79はあまり国際的には使われていないため、グローバルに販売されている端末の中にはn79に対応していない端末がかなり多いこと。そして、日本でn79を使っているのはNTTドコモだけで、しかも現状の同社のSub 6エリア展開では結構n79が活用されているらしいのです。エリアマップでは、n77(同社の表記では「3.7 GHz」)とn79(同「4.5 GHz」)の区別はされていないので、n79非対応の端末だと、エリアマップで塗られている範囲でも5Gでつながらない場所があり、しかもどこで使えないのかは地図からはわからないことになります。
さすがにiPhoneはn79に対応していますが、中古でも相当高価で手が出ません。そして、Android機ではn79に対応しているのは少数派。例えば先日ご紹介したアラフォー組の中では、n79に対応するのはAQUOS sense6のみになります。日本向けに開発されているのなら、n79への対応は重要なポイントになるはずなのですが、どうもそうなってはいないようです。
最近登場した中ではGoogle Pixel 7もかなり魅力的な端末ですが、n79には対応しません。PixelスマートフォンがNTTドコモから発売されないのは、おそらくコレが原因です。n79は中国でも使われているので、対応することは無駄にならないはずなのですが…。
現在私が利用している格安SIMのBIGLOBEモバイルでは、NTTドコモ回線を使うタイプDのSIMのみで5Gの利用が可能…という状況は変わっていません。au回線を使うタイプAのSIMでは、5Gはまだ使えません。BIGLOBEはKDDIの子会社なのに…。
5G対応端末としては先のアラフォー組4機種やiPhone 12などが分割払いで購入できます。しかし、n79に対応できるのはiPhone 12とシャープ製の2機種のみ。5G対応のSIMになっても、それをフルに活用できる機種は少ないことになります。何ともちぐはぐな対応に見えますが、auのサービスエリアが5G NR化中心という現状を鑑みて、格安SIMでわざわざ5G対応する必要は無い!と判断しているのかも知れません。
もちろん、端末は全く別の経路で調達しても構わないでしょうし、他の格安SIMに乗り換えると、キャンペーンで他の機種を安く買えることもあるのですが、MNPの手続きや手数料など、いろいろ面倒なことがありますし、どうするか悩みますね。まあ、慌てる乞食はなんとやら…ですし、じっくり行きましょう。
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