新しいスマートフォン・AQUOS sense7を使い始めて2週間ほどになります。普通に使っていれば、まる1日は充電せずに乗り切ることができる程度のスタミナは持っています。今はまだ使い始めたばかりでいろいろイジっているので、やや電池の消耗は激しい感じだと思うのですが、私の使い方が通常モードに入れば2、3日は動いてくれるかも知れません。それでも、ついつい心配で就寝時には充電器につないでいますけどね。
クルマでの移動中には、基本的にAmazon Musicの音楽をBluetoothでカーオーディオに飛ばして流しっぱなしにしています。さすがにコレも電力が要りそうなので、センターコンソールに組み込まれたUSB充電ポートからの充電を行っています。
さて、今回の話題はそのAQUOS sense7の充電について。シャープのWebサイト上の商品説明を見ると、「対応急速充電規格:USB Power delivery Revision3.0」と記載されています。いわゆるUSB PDに対応している…ということになるわけなのですが、実際にどんな電圧・電流を受け止めるのかまでは記載がありません。シャープに限った話ではなく、どうもUSB PDに対しては詳細をきちんと説明してくれないメーカーが大多数で、ユーザーに不親切だと感じます。
USB PD対応のACアダプターに接続すると、電圧は最大9 V(もちろん充電器が対応していれば、ですが)で供給されるようになります。電流の方は使い方によって変動しますが、最大で2 A程度まで上昇する場面が見られます。PDO(電源供給の仕様のこと)としては「9 V・2 A」の18 Wに対応している…ということで良さそうです。このとき、本体側の画面には「急速充電中」と表示されます。
試しに、Qualcomm Quick Charge 3.0対応(USB PDには非対応)の充電器に挿してみたところ、電圧は5 V。電流の方は0.5 A~1 Aくらいの出力になりました。本体の画面は単に「充電中」。USB PD対応と言いつつも、Quick Charge規格にもこっそり対応している端末や充電器が巷には結構転がっているらしいのですが、AQUOS sense7については非対応…ということでよさそうです。
試しに古いiPhone用の充電器に挿してみたところ、出力は5 V・1 Aとなりました。iPhoneと同等の充電ができるようです。それなら、あのiPad用充電器はどうだろう?と挿してみたところ、こちらは5 V・0.5 Aに近い結果に。おそらくUSB 2.0の標準給電ということになるかと思いますが、どうやらiPadの充電規格には対応しないようですね。それより、一見テキトーそうなAppleの充電器も、ちゃんと電流を流す前にネゴシエーションらしきものはあるらしいことが再確認できました。
その後、パソコンのUSBポートにも挿してみるなどして確認し、おそらくこうであろう…というAQUOS sense7の充電対応規格を整理してみました。
規格 | 電圧・電流(電力) |
USB PD 3.0 | 9 V・2 A (18 W) |
USB BC 1.2 | 5 V・1.5 A (7.5 W) |
USB 3.2 | 5 V・0.9 A (4.5 W) |
USB 2.0 | 5 V・0.5 A (2.5 W) |
iPhone | 5 V・1 A (5 W) |
結果を見る限り、「急速充電」と言えるのはUSB PDの18 Wだけ。iPhone互換の5 W以外には、各社独自の急速充電規格には一切対応しないようです。ある意味、実にマジメな作りです。
独自規格を作りたがる中華スマホメーカーたちとは一線を画し、業界団体が定めた標準規格のUSB PDやUSB標準の給電に忠実に則る…という姿勢、個人的には非常に好ましいと思います。USB PD対応の充電器ひとつさえあれば、PCにもスマートフォンにも給電・充電できることになりますから、旅行時の荷物も減らせます。最近は、複数のUSB PDポート間で電力を柔軟に融通できるACアダプターも出てきていますしね。
ただ、どのUSB充電器でも、あるいは巷のUSBコンセントでも急速充電が可能…とはならないことが想定されるので、このあたりはちょっと不便を感じる場面があるかもしれません。我が家のクルマのUSB充電ポートもiPad対応(5 V・2.5 A)仕様なので、AQUOS sense7には急速充電はできません。Nintendo Switch用のACアダプターが積んであるので、急速充電の必要に迫られたときにはコレを使うことにしましょう。
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