レッツノート・CF-SV8を使い始めてから5年目に突入しています。SSDをより大容量の1 TBのものに交換して延命を図っているわけですが、基本的には問題なく使えているものの、基礎体力の不足を感じる場面はちらほらあります。
結構ツラいのが、オンライン会議にすんなり参加できなくなってきたこと。特にMicrosoft Teamsは、かなりの確率でアプリの起動中にフリーズしてしまい、打合せに遅刻してしまうことが増えています。アプリの高度化にPCが対応しきれなくなってきたのか、単なるアプリの不具合なのかはハッキリしていないのですが、実際のところオンライン会議は、いくつものリアルタイム性が要求されるタスクを同時に捌いていかなくてはならない、PCにとっても結構ハードな仕事です。
私のCF-SV8もそうですが、レッツノートのプレミアムエディションには、4年間の「特別保証プレミアム」が付帯しています。通常の故障だけでなく、災害や盗難等の事態にも対応できる、ありがたい保証です。購入時にはコレを5年間に延長もできるのですが、あえて延ばすことをしなかったのは、4年もすると乗り換えを考えたくなるのではないかな?と思っていたから。残念ながら、予感は的中しています。
SSDの暗号化が負担になっているのか、それともWindows 11にバージョンアップしたのが無茶だったのか…何が原因なのかはわかりませんが、買った頃には全く感じなかったパフォーマンスの不満が、今は課題になりつつあります。
モバイルノートPCでは、自作PCのように中身を総取っ替えしてリニューアルしてしまうわけにも行きません。新しい機種に乗り換えるしかないのですが、振り返ってみると、こういう状況に追い込まれたときには、まずはレッツノートを第一候補に考えてしまう自分に気付きます。
何しろ20年以上もの間、プライベートではレッツノートだけをモバイルの相棒として使い続けてきました。Goodwill Ambassadorを拝命したからには、レッツノートの魅力を発信していくべく、オーナーとして使い続けていかなくては!という責任も感じています。
しかし、どうしても壁になるのは、他社製品より高価であること。減価償却として考えれば、毎日コーヒースタンドでの1杯分もあれば買えるモノであり、品質を考えれば決して不当に高い価格設定ではありません。しかし、レッツノートに限ったことではありませんが、近年本体価格がドンドン上昇しているのは痛いところです。これまで購入してきたレッツノートは、一番高くても30万円台半ばでしたが、現在満足のいく性能のモノを買おうとすると、本体価格で軽く40万円を超えてしまいます。
この4年間、様々な事情もあり、これまでのように「レッツノート貯金」を貯めることができていないのも、個人的には大きな障壁になっています。誰もがこんな状況ではないのかも知れませんが、この国の一般的な所得レベルの低下に、残念ながら私もお付き合いしています。生きていくためには、それ以外の部分を絞らざるを得ません。
別にレッツノート以外が眼中にないわけではなく、むしろ常に他社製品のことは頭にあります。「レッツノート以外の何か」を唱え続けた5年前のことは記憶に新しいところです。
大前提として、私が持ち歩きたいのは「カッコいいモバイルノートPC」ではなく、「世界中のどこにいても、PCならではのクリエイティブな環境を実現するためのモノ」でした。そして、2000年代前半には、レッツノートはこの分野では本当にオンリーワンでした。軽くて、頑丈で、バッテリーもそこそこのスタミナがあって…という様々な要件を高い水準でバランスしている製品は、他になかったと思います。
しかし、現在はそうではありません。レッツノート自身はブレない魅力を持ち続けていると思いますが、孤高の存在ではなくなったと感じています。特に大画面モバイルのCF-FV3/FV4シリーズの競合として、他社にもCPUやSSD、バッテリーライフなどのPCとしての基本性能だけでなく、耐久性や耐衝撃性能なども含めた全方位で同等以上のスペックを謳う製品が数多く登場しています。
ひとまわり小さいフットプリントを持つCF-SR3には、直接の競合となる製品はほとんど見当たりませんが、より薄くより軽い筐体、同等以上の基礎体力を持つ他社製品を俎上に上げることは出来ます。フットプリントは鞄への収まりや交通機関での移動中の使い勝手に影響する部分ですが、快適な作業環境としては、小さいことは不利でもあります。程度を見て総合的に判断するべきでしょう。
筐体の頑丈さについては、レッツノートと同様に落下や圧迫に対する耐性を個別に示すほか、米軍調達規格のMIL-STD-810Gへの準拠をアピールする製品が増えています。これには耐衝撃性能以外にも温度、粉塵などいろいろな環境への耐性を試験する項目があり、それぞれクリアするためには結構とんでもない性能を要求されます。もしスペックどおりなら、レッツノートのタフ性能と遜色ないかそれ以上です。PCとしての処理性能やスタミナも含め、彼らの主張するとおりの性能が発揮できるのなら、レッツノートである必然性はありません。
何しろ、お値段が全然違います。レッツノートの半額以下で買えるようなモノもありますからね。Goodwill Ambassadorが宣伝のためにおカネでももらっているのならまだしも、「Panasonic」のロゴを付けるためだけに、ひと文字あたり1万円以上を貢げるような経済的余裕はありませんし、そこまで無理してレッツノートを贔屓する義理もありません。
とはいえ、スペックだけで語れるほど簡単な話ではありません。店頭で触ってみるだけでもかなりの情報は得られるのですが、実際にしばらくの間持ち運んで、自分のモノとして使ってみないことには、評価するのは難しい部分もあります。
そんなこともつらつらと考えているわけですが、巷のITライターの皆様のようにテスト用の端末が提供されない庶民の私でも、最近では「レッツノート以外の何か」を自分のPCとして持ち歩く機会があったりします。しかも、これが結構衝撃的な体験だったりするんですよね。…続きはまた回を改めて。
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