9月1日に浜松駅前のビックカメラに立ち寄ったときに、完全ワイヤレスイヤホン・WF-1000XM5とともに、もうひとつ私が初対面を果たしたあるモノがありました。富士通の「14.0 型でも世界最軽量」モバイルノート・FMV LIFEBOOK UH-X/H1です。
この製品については、4月に「レッツノート以外の何か・2023 (2)」の中で紹介しています。もちろん最大の特徴は、カタログ値でたったの689 gしかないというその軽さ。デスクトップ画面が表示され、タッチパッドでカーソルが動かせるので、パソコンであることを認識できますが、持ち上げてみると中身が入っているとはにわかには信じがたい軽さです。
5年前に、私は有楽町のビックカメラで当時「13.3 型画面のノートPCで世界最軽量」だったUH-X/C3に触れ、ほぼ同じ感想を書き残しています。アレよりも画面がひとまわり大きくなり、しかも処理能力は数倍に進化しているというのに、アレよりも軽い(UH-X/C3は698 g)のです。技術の進歩ってスゴい。
現在職場で使っている自分用の端末が、このシリーズのもう少し前の製品であるLIFEBOOK U9311/F。毎日見ていますから、体感としてはほぼカラダに染みついています。遠景として見ていると、間違い探しレベルによく似ていますが、UH-X/H1では画面下のFUJITSUロゴが無くなったのがわかります。画面占有率が上がり、そんなモノは置けないくらい縁が細くなったんですね。
フットプリントとしては横幅がほぼ同じで、奥行が1cmほど伸びています。もちろんディスプレイが大きくなった分なのですが、キーボード側は、もともと余裕のあるレイアウトだった(レッツノート・CF-SV8みたいな一部キーのサイズを変えた詰め込みは皆無です)こともあり、キーボードと画面との距離を伸ばす側に使われているようです。キーボードそのものの打鍵感もほぼ同じ。タッチは静かで、違和感はありません。
13.3型から14型に、そして縦横比16:9から16:10と少し縦長になった画面サイズの差は、体感としては数字の差以上に広くなったように感じます。製品紹介のWebサイトで「17%の画面サイズアップ」と表現されているのはおそらく面積比だと思いますが、主に縦方向に広がっていることによる、実用上のメリットは大きいはずです。現にレッツノートではCF-RZ4、CF-SV8とずっとこの縦横比に慣れ親しんできた…というのも、私の親近感につながっているのかも知れません。
ひとつ確認したかったのが、厚みのサイズ表記の意味。UH-X/H1の厚みは、「15.8 mm-17.3 mm」と記載されていますが、Webサイトの製品紹介を見る限り、どこかが出っ張っていたり、全体がクサビ状になっていたりする風には見えません。しかし、このサイズ感で1.5 mmの差は1割厚いことになるわけですから、結構無視できません。どうなっているのか、気になっていました。
UH-X/H1の天板を上から撮った写真をよく見ると、ヒンジ側に近いところに陰影があり、わずかに丸みがあるのがわかります。天板を撫でてみただけでは容易にはわからないくらい微妙なのですが、この部分だけ膨らんでいて、厚みがわずかに大きいようです。
U9311/Fのカタログ上での厚さは「15.5 mm」で、天板は見事に真っ平ら。膨らみの分が1.5 mmある…ということで良さそうです。そして、実際に持ってみた感覚としては、UH-X/H1の厚みは15.8 mmと思っていてもほぼ間違いありません。実際、触っても膨らんでいるなんてよくわかりませんでしたし。
ちなみにこの膨らみ、画面の狭額縁化のために液晶ディスプレイの周辺回路を従来の画面縁から画面の裏側に移すことになり、必要な厚みを確保した結果なのだそうです。レッツノートのボンネット構造は、膨らませることで強度を確保できることがその理由のひとつなのですが、それ以上に切実な機構設計上の理由がありました。
私が実際に「レッツノート以外の何か」候補として興味を持っているのは、UH-X/H1そのものではなく、ハイパフォーマンス版のカスタムメイドモデルであるWU2/H1の5G内蔵モデルなのですが、外観はUH-X/H1とほぼ同じ、重量はU9311/Fとほぼ同じ。これでほぼイメージを掴むことができました。日々持ち歩いて使うモバイルノートとして「良いモノ」である…と思って良さそうです。
スペックや付帯サービスの内容などを吟味すれば、レッツノートの半額くらいの20万円台前半でも、ハイエンドのパフォーマンスを手に入れられそうなのですが、分割払いが用意されていないのが難点。そんなおカネ、一括では用意できません。今さらレッツノートなんか買える財力は到底持ち合わせていないのですが、それ以前にパソコンなんてもう一生買えないかも…と涙を流す日々です。何か良い方法、ないものかしら。
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