2024年も1週間が過ぎました。そろそろ新年気分はおしまいにして、通常モードに戻らなくてはなりません。今日は年始の締めくくりでお伊勢参りに出掛けようかと思います。もう10数年続けていることですが、毎度ながら「無事カエル」がいちばん大事です。
正月の風物詩にもいろいろありますが、年賀状もそのひとつですね。毎年、年末ギリギリになるまで一生懸命作り、年明けに皆さんから届くのを見て楽しむ…という暮らしを、我が家でもこれまで続けてきましたが、ここ数年で状況は大きく変化しています。
数年前から、「年賀状は今年限りで失礼させて頂きます」と書かれた年賀状が増えてきました。いわゆる「年賀状じまい」ですね。最初は、ご高齢の方が「毎年年賀状を作るのがタイヘンなので」というものをよく見かけました。終活の一環で、人間関係も片付ける…という意味合いもあるのでしょうか。仕方ないところもありますが、寂しさも感じます。
これが、今年はずいぶん様変わりした印象を受けます。幅広い年齢層の方から、「紙の年賀状でのやりとりは今年までとさせていただきます」という案内を頂いています。「SNSもありますので、今後とも仲良くしてくださいね」なんて書かれているモノもあります。普段からやりとりしていたり、タイムラインに流れている近況報告を見たりしているので、わざわざ年賀状を送る意味合いが薄れている…ということもあるのかもしれませんね。
変わったところでは、年賀状としての体裁、内容は一切変わらないのに、差出人の欄には住所を全く書かず名前のみ。連絡先としては、文面側にメールアドレスだけを書いてある…なんてパターンもありました。言外に「もう紙でのやりとりはやめましょう。今後はメールで」という意志が伝わってきます。来年は、私も彼にはメールのご挨拶を送ろうと思います。
普段から年賀状の準備がタイヘンだ…と思っている人が、実は結構いたのだということが伝わってくるわけですが、ここに追い打ちを掛けたのが郵便料金。今年の秋頃には、郵便ハガキは1枚63 円から85 円に値上げされる見込みです。1枚あたりの値上げ幅は22 円ですが、約35 %の値上げ。年賀状のように大量に発送しようとする場合には、おサイフへの大きな打撃になります。この際だから、もう年賀状は止めよう…という動きがあっても不思議ではありません。
我が家では、一昨年は年末に家族一同新型コロナウイルスに襲われたこともあり、年内の準備は全然できず、昨年は正月が来てからお返事を出す感じになりました。結果的にやりとりした枚数は半分以下になりました。
今年はそうしたトラブルはありませんでしたが、以前どおりに戻そう…とはなりませんでした。一度スルーしてしまったことで、毎年100枚単位で年賀ハガキを買ってくるのも、プリンター用のインクを買い足すのも、印刷するのも、結構時間的・経済的負担になっていたことに気がついたんですよね。
そして、年賀状を出している先の多くは、実はSNSでもつながっていて、普段から結構やりとりしています。これなら、年始の挨拶にもSNSを活用すればそれで用は足りるのでは?という話になり、我が家では年賀状の画像データを作り、送信できるところにはペーパーレスで送る方針にしました。年賀状でしかつながっていないところは、紙の年賀状を維持します。
とはいえ、実はメールやメッセンジャーでも連絡できるのに紙の年賀状を送った…という相手先もいくつかあります。親戚のところなど、私が「失礼になってしまうのでは?」と感じてしまい、そこまで思いきれなかったんですよね。たぶん妻の方が思い切って電子化したのではないかと思います。
実際にペーパーレスでの送信をやってみると、思っていたよりも面倒です。年賀状は一気に作ったモノをポストに投函すればそれで済みますが、SNSは自分で一通ずつ「配達」することになります。やろうと思えば一斉送信はできるわけですが、せっかく送るなら個別にコメントを付けたい…なんて考えると、やっぱり個別に送ることになります。
関係が深い多くのユーザーがいるFacebook上では、全体共通の挨拶とは別に、紙で年賀状を頂いている友達だけ限定の閲覧権限を付けて、自分のタイムラインに年賀状を投稿しました。ただ、これはコメントを付けると他の人にも読めてしまうことになるので、良いことばかりではなかったりします。
SNS時代にマッチした年始の挨拶の仕方は、まだいろいろ考える余地がありそうです。特に、SNSの場合はサービスが終了してしまうとそれで終わってしまう…という危うさがあることは頭に置いておく必要があります。もっとも、それを言い出すと、郵便料金の値上げで手紙離れが進み、いずれ「限界集落や離島には手紙は届けません」とか「郵便事業は某クロネコさんに譲渡します」とかならないかも心配ですが。
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