野望への再挑戦
皆さんご存じのとおり、私はMusic Worldで自作の楽曲を公開しています。去年あたりから生音を取り入れたいという野望が頭をもたげ、そのためにUSB経由で生音をデジタルで入出力できるRoland UA-100Gという機材を購入しました。ところが、最低動作条件が「MMX Pentium 166MHz」と言う機械をMMX Pentium 200MHzのCF-S21で使うのは冷静に考えれば無理があったようで、結局半年の間で作ったのは「明日を探しに」1曲だけ、それもあまりに処理に時間がかかるので私の方が根負けしてしまったような気がしています。何しろ、CF-S21で使っていたときにはステレオの音声1チャンネルとMIDIデータを同期再生できませんでしたからね。仕方なくノンリアルタイムで合成しましたが、何度も聴き込んで比較する…と言う作業は到底望めませんでした。
CF-B5RのCPUはSpeedStep対応Pentium3、動作周波数は600MHz。周波数だけでもCF-S21の3倍、実質は5倍くらいの処理能力を期待しています。私としては、CF-B5Rのパワーを体感する第一歩としてUA-100Gでの音声処理を試してみようとしたのは当然の流れでした。
インストール?一抹の不安はありましたが
改めてUA-100Gのドライバをインストールしようとして、意外な事実に気が付きました。UA-100GなどRolandのUSBデバイスはチップセット…というよりUSBのホストコントローラを選ぶデバイスで、例えばVIAのチップセットだと動かない例が結構あるようなんです。Intelのチップセットなら大体大丈夫なようなんですが、CF-B5Rに使われている440MXは何故か動作未確認。万が一動かなかったらどうしよう?
実際に動かしてみなくてはわかりませんから、まずはドライバをインストールしてみることにしました。UA-100GにはWindows 2000用のドライバがまだ供給されていませんから、テストはこのときのためだけに残しておいたWindows 98環境を使って行いました。
ドライバやユーティリティのインストールは、特に引っかかる部分もなく、すんなり終わりました。まあ、私としてもおそらく大丈夫だろうと思っていましたが。
野望、復活
UA-100Gが正しく認識されたようなので、続いて音声データとMIDIデータを統合して処理するシーケンスソフト、Singer Song Writer 5.0VSをインストールしました。まずは、S21で聴いたときにはまともに演奏できなかったデモソングを聴いてみることにしました。
その結果は…まさかここまで違うとは想像もしていませんでした。ステレオ4パートのオーディオデータを含むデータが全く止まらずにスムーズに演奏されているばかりか、その間ソフトへの負荷を示す数値が全く上がってきません。この数値は、パートごとのボリュームを動かしたり、パートごとに別のエフェクタを掛けながら再生したりしても最低値のままです。つまり、8トラックの音声データをリアルタイムでミックスして出力することくらい、B5Rには余裕たっぷりのお仕事なんです。
次に、自分で作った「明日を探しに」のデータを読み込んで、同じようにいろいろと処理してみましたが、動作には全く不安がありませんでした。試しに、前は30分くらいかかっていたノンリアルタイムのトラック合成を試してみたら、ものの3分くらいで終了。これにはさすがに驚きました。
B5Rには、20GBという大容量のハードディスクも内蔵されていますから、録音した音声データの置き場にも当分不安はありません。これまで足踏みしていた私の野望を実現させるには十分な機械です。いろいろとやってみようというエネルギーがよみがえってきました。
その後、UA-100(G)についてはRolandでも440MXチップセット上での動作確認が行われました。また、Windows 2000用のドライバも2000年12月に公開されています。これで正真正銘の対応機種ということになりました。
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