事の始まりは、1個のイチゴからでした。朝食のデザートに出したイチゴのうちの1個だけが凍っていたんです。イチゴは、野菜室に入れてありました。我が家の冷蔵庫は10年前に購入した400リットルの5ドア。微凍結庫も装備され、既にきめ細やかな温度管理が定着しつつあった頃の製品です。野菜室に入れてあったものが凍るなんて考えられないことでした。そのときは、たった1個だけだったこともあり、「どうしたんだろう?」程度で過ぎて行きました。
次は、夜の台所に響く異音でした。冷凍室の辺りから「ぶーーーーん」という音がしているのに気が付きました。冷凍室を開けると、異音は止まりました。しかし、閉めるとまた同じような音が。さすがにちょっとこれはおかしいな…と思ったんですが、そのうち異音は止まったようなので、またそのままにしておきました。
そして…朝。冷蔵庫の中は大変なことになっていました。野菜室の中は冷凍室に、そして冷凍室の中は野菜室になってしまったんです。野菜はみんな凍ってしまい、冷凍してあった食品には溶けているものもありました。
母と二人で冷蔵庫の中身を取り出し(今、母と二人暮らしなんですが)、私が学生の頃に使っていた冷蔵庫の中に避難させました。野菜室と冷凍室の中にあったものの多くは、捨てざるを得ない状況でした。冷蔵室に入りきらなかったプリンは、母と、ちょうど帰省していた弟と一緒に食べてしまいました。
すぐに電気屋に電話して、修理をお願いしました。土曜日に修理担当の方に来ていただいて、2時間ほどかけてコンプレッサーの交換をしてもらったら、元通りに動くようになりました。…冷蔵庫って、こんなに静かだったんですね。異常が起きる前よりもずっと静かになりました。修理料は…無料。どうやら、我が家の冷蔵庫は前にリコールが行われた機種だったようです。費用次第では買い換えか?と思っていたところだったので、正直ほっとしました。
考えてみると、今回の場合はちょうど代わりに使える冷蔵庫があったからまだ良かったんですが、一般家庭に数多くある電化製品の中で、冷蔵庫は壊れたときに一番困るものです。他のものは、生活と密着しているとは言え、壊れたときでもなんとか他のものを使いながら対処することが出来ますが、冷蔵庫が止まってしまった場合、代用できるものが他にありません。そこに貯蔵してあった数日分の食料品が行き場を失います。特に、夏場だと食料品はあっという間に腐敗していきますから、影響は中身の一時的な損害だけでは済みません。毎日買い物に出かける羽目になります。
最近では西暦2000年問題が目前に迫ったときに停電への備えが話題になりましたが、もし突然電気が止まったら、やっぱり一番困るのは冷蔵庫と言うことになりますね。我が家の場合、停電が長期化すると深夜電気温水器が動かないのも問題になりますが。ともかく、私たちの現代生活は、こうした電化製品に支えられているわけです。今となっては全く電気に頼らずに生活するのは不可能に近いでしょう。とりあえずSSK Worldの更新も出来なくなってしまいますしね。
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