PHSの真価

前に、出先からのインターネット接続についての記事を書きました。いろいろな接続方法について触れたんですが、触れていなかった手段があります。それはPHSを使う方法です。別に忘れていたわけでなく、私が実際に所有していなかった…と言うのがその理由なんですが。


PHSは、皆さんご存じのとおり、簡易型の携帯型電話システムですね。「利用できる範囲が狭い」「移動中に使えない」といった理由で、携帯電話に比べると人気が落ちているPHSなんですが、PHSをインターネット接続などのデータ通信に使うと、携帯電話には負けないメリットが前面に出てきます。それは、通信速度の速さ。PHSの通信速度は通常で32kbps。さらに64kbpsでのデータ通信もサポートしています。普通の携帯電話の9.6kbpsとは大違いです。

「cdmaOneだって64kbpsじゃないの?」…と言われるあなた。それは確かにそのとおりで、私自身も先に書いているんですが、PacketOne64の場合、最大64kbpsで通信されるのは受信側だけで、送信側はたったの14.4kbpsです。PHSの場合、送信側も64kbpsですから、私のようにホームページの更新をしたい人には決定的な差になります。

実は、もう一つ大きな差があります。これは、cdmaOneの場合、データを細切れにして通信する「パケット通信」(インターネット上でのデータのやりとり自体もパケット通信です)になっているんですが、パケット通信の場合、話し中にはなりにくい代わりに利用者が多いと通信速度が低下します。実は、これが「データ量単位に課金」になっている……と言うよりもせざるを得ない理由だったりします。PHSの場合、現在提供されているサービスでは32/64kbpsの速度は完全に1回線に割り振られます。もし理論値通りに通信できた場合、PHSはcdmaOneよりもずっと安価に通信できることになります。もちろんその先の回線が混み合っている場合にはこの順位は逆転するかも知れないんですが。

さらに、これまでの弱点を克服しようとするPHSも登場しました。それがDDIポケットの「H"」。アルファベットのHに濁点を付けて「エッジ」とは、何とも人を食ったようなネーミングなんですが、これが結構侮れないようです。

H"は、通話中でも常に別の地上アンテナから電波を拾い続けるPHSです。より良い条件のアンテナが見つかり次第、そのアンテナに通話を切り替えていきます。通信自体はどこか1つのアンテナと繋がってさえいれば可能ですから、通信が途切れにくいことになります。もちろん移動中でもアンテナを探し続けているわけですから、切れにくくなりますね。

PHSには、端末や通信料金が安いこと、電波出力が小さいため消費電力も小さいこと、回路を小型化してPCカードと一体になったPHSのあることなど、嬉しい長所もいくつかあります。実は、これまで携帯電話でインターネット接続に成功していた場所ではたいていPHSも利用可能だったんですよね。新幹線で使う場合だって、駅のホームに入る直前から通信を開始して、ホームから出ていく頃まで接続しておくのなら全く問題ありません。

そんなわけで、最近PHSにも食指が動いているS.S.K.なんです。でも、他にも欲しいものはいろいろありますからね。困った、困った…。


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