今朝の新聞で見出しを見たときには、とにかくびっくりしましたね。1990年代を席巻した音楽プロデューサーの小室哲哉が、今日・4日に詐欺の容疑で逮捕されました。彼は、私がパソコンで音楽制作を始めるきっかけを作った人物でもあるだけに、こんなことになってしまったのは残念です。
世界進出に向けて設立した香港の会社で大失敗し、莫大な借金を抱えていたのだそうですね。元妻から多額の慰謝料を請求されていたとも聞きます。一時は全国長者番付4位(芸能分野だけでなく、全ての納税者の中で4位…ですからね)にランク入りした「音楽業界で最も稼いだ男」も、時代が21世紀に移り、とことん転がり落ちてしまいました。
それにしても、人は大金を手にするとどうして大量に使いたがるんでしょうか。それも、以前とは全く違う使い方で。怪しい誘惑もいろいろ多いのでしょうけど、浮かれずに地に足をしっかり付けていられれば、今の姿はもう少し違ったのかも知れません。宝くじで2億円を当てた女性が殺されてしまう事件もありましたが、お金は本当に人の心を狂わせます。
ところで、彼が投資家をだますために使ったのが著作権。彼の作った806曲の著作権を10億円で売る…という話を持ちかけていたのだそうです。しかし、実際には特に大ヒットした曲の著作権は既に彼の手元を離れていたのだとか。
著作権は、オリジナルの作品が生まれたときに自然に発生するわけですが、その所有権を移動させることは可能。元々目に見えないものであるだけに、なかなか理解しにくいものです。だからこそ今回の手口は悪質といえそうです。
近年は、借金を返すために借金する自転車操業だったそうですね。逮捕されたことで、そんな悪循環はひとまず断ち切られることになります。もしかすると、彼自身も心のどこかではほっとしているのかも知れませんね。詐欺の容疑は認め、「刑事責任を潔く取るつもり」という彼の今後がどうなるのか、忘れないように心の片隅には留めておきましょう。
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