日本プロ野球はただいまシーズンオフ。この時期は来年度に向けた契約更改が注目の的になりますね。活躍した選手には大幅な年俸アップが、そうでない選手には容赦ない年俸カットが待っています。様々な今シーズンの成績が、金額という一つの物差しに載せられるわけで、球団が選手たちに与える最もシビアな評価です。
最近は、複数年契約がすっかり一般的になり、年俸以外に契約年数という物差しも注目されるようになりました。もちろん、長期の契約が提示されるほど、球団側が選手を必要としていることになるわけです。しかし、一方で長期の契約にはリスクも伴います。契約期間中、ずっと選手が一線で活躍し続けられる保証はどこにもありません。
この点で今年最も驚いたのが、中日ドラゴンズの山本昌投手に2年契約が提示されたこと。今年通算200勝を達成し、チームで最多の11勝を挙げた彼ですが、現在43歳。普通なら現役選手でいること自体が信じられないくらいの年齢です。
球団側も「一年一年が勝負」と言いそうなところなんですが、逆に「45歳までがんばってくれ」と、戸惑う山本昌投手を押し切ったようです。もちろん、判を押したわけですから、彼自身もやる気満々。今後も活躍を期待しましょう。ただ、いつまでも彼に頼らなくてはならないとしたら、それは寂しいだけでなく実に困った問題になるんですが。ドラゴンズのレギュラー陣も高齢化が進んでいます。世代交代が喫緊の課題です。
そういえば、今シーズン辛うじて2部落ちを免れたJリーグ・ジュビロ磐田も、世代交代に失敗して現在の苦境があると言って良いでしょう。40歳を超えた中山雅史選手との選手契約を継続しているところも、ドラゴンズと実によく似ていますね。
憎たらしいほどの強さを見せつけているチームほど、レギュラーが固定されて選手の入れ替えが難しくなります。勝ち続けながら、いかに育てていくか、強いチームを維持し続けるかが監督、コーチ陣、そしてフロントの腕の見せどころです。これにはもう期待するしかありません。
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