昨年11月から、ハードディスクをSSDに換装して使っているレッツノート・CF-R4G。SSDの静粛性能や省電力性能については、構造上ハードディスクより優位に立てるのは当然なんですが、読み書きのパフォーマンスではベンチマークの数字ほどの満足感がなかなか得られません。
その原因のひとつは、いわゆる「プチフリーズ」現象。SSDへのアクセスが集中すると一時的に応答を停止してしまう訳なんですが、どうやらこれは特定のコントローラチップとの組み合わせで起こる現象らしいですね。ハードウェアの問題となれば、そう簡単には直りません。それこそ再換装するしかありません。
SSDへのアクセスを極力減らすようなチューニングを施すことで、プチフリーズの起きる機会もかなり減らせます。ただ、それでもやっぱりパフォーマンスには不満が残る場面がかなりあります。先にコメントでご指摘もいただいていますが、デフラグをしていないことが悪影響を与えているようです。とはいえ、普通にデフラグをしてしまうとSSDの寿命に不安を感じますし…何かいい方法はないのか?と思っているところに、ちょっと気になるものを見つけました。
ずいぶん昔にデフラグソフトとして紹介しているDiskeeperの最新版・Diskeeper 2009に、SSDの動作を最適化する…という「HyperFast」と銘打った機能が用意されています。Diskeeperとは別に購入する必要があり、しかもまだ日本語版は発売未定なんですが、30日間限定の試用版ではこの機能を利用できます。試しに使ってみることにしました。
試用版をインストールすると、自動的にSSDが認識されて、HyperFast機能が有効になります。他に特別な設定パラメータがあるわけでもなく、基本的に全自動のようです。この状態でしばらく使ってみたところ、体感的な速度はずいぶん上がりました。基本的に「待たされる」ということがなくなりましたね。ただ、改めてベンチマークをとってみると、ごらんの通りほとんど差がありません↓。数字に表れない部分で性能が改善しているようです。
CrystalDiskMark 2.2 | ||
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Machine | Before | After |
Sequential Read | 79.558MB/s | 80.511MB/s |
Sequential Write | 31.479MB/s | 32.845MB/s |
Random Read 512KB | 77.202MB/s | 77.621MB/s |
Random Write 512KB | 21.965MB/s | 21.359MB/s |
Random Read 4KB | 12.130MB/s | 11.412MB/s |
Random Write 4KB | 1.676MB/s | 1.676MB/s |
詳しい仕組みについては公表されていないので、どういうカラクリになっているのかはわかりません。おそらく、以前ご指摘のあった「論理的断片化」を防いでいるのではないでしょうか。細かいランダムアクセスの割合が減少して、全体としての体感速度は上がるはずです。メインメモリ上に大容量のキャッシュを用意して、断片化を解消しながら少しずつ書き込んでいるのではないかな?と推測していますが…。
どうやら効果の期待できるDiskeeperのHyperFastなんですが、残念ながらまだ日本語版の製品は入手できません。英語版のHyperFastは25ドルで販売されているので、Diskeeper本体(Professional版)と合わせても10,000円を割る価格では入手できそうです。とりあえず、製品版の登場を待つことにしましょう。
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