ちょっと古い話題になってしまいましたが、今月18日にウィルコムが東京地裁へ会社更正法の適用を申請しました。 以前から、累積した債務の整理手続きに入っている…との報道はあったわけですが、ついに裁判所が間に入った法的整理に向かうことになります。
これで、会社の経営が立ちゆかなくなっていることの、いわば公式のお墨付きをもらうわけで、全く褒められた状況ではないわけですが、会社更生法はその名の通り経営危機に陥った会社を建て直していくためのものです。廃業するわけではなく、今までの事業を続けながら復活を目指すわけです。ひとまず、今持っているAIR-EDGE端末がすぐに使えなくなるようなことはなさそうですね。
携帯電話各社との価格競争に巻き込まれ…というよりは、ついて行けずに蚊帳の外に置かれて苦しくなっている中で、次世代サービス・XGPの基盤整備への投資がさらに経営を圧迫した…というのが実情のようです。以前は「次世代PHS」と呼ばれていたXGPは、数十Mbpsクラスの高速無線通信を実現する「モバイルブロードバンド」のサービスとして、日本ではモバイルWiMAXとともに事業認可を受けました。
UQ WiMAXはサービス開始から1周年を迎え、すべての都道府県で、しかも県庁所在地以外でもサービスが始まっていますが、WILLCOM CORE XGPの方は、ネットニュースなどで断片的に情報が流れて来るものの、一般向けのサービスとしては試験中としか言いようのない現状からなかなか先が見えてきません。XGPに将来性を感じ、そこに移行するまでのつなぎで、現在は他のサービスよりも速度やサービスエリアでは劣っているAIR-EDGEを使い続けているわけですが、さすがにこれは待たされすぎです。
PHSには、電磁波の放射が弱いなど携帯電話にはない長所もあるわけで、XGPなしでも企業向けサービスなどで生き残れる可能性はあるのかも知れませんが、情報通信の先端を走る会社として、ウィルコムが将来も輝き続けるためには、XGPの展開は必須だと思います。既にウィルコムへの支援を表明している会社(よりによってソフトバンクなどの名前が挙がっていますが…)の中では、XGPにかなり前向きな話も出ているようです。今後には、改めて注目していく必要があります。
もっとも、私がAIR-EDGEを使い続けるかどうかはまた別の話。おそらく、何か大逆転要素がない限り、6月の「2年縛り」明けには新しい動きを起こすでしょう。結果は、またそのときに。
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