我が家の自作デスクトップPCが、何とか無事に新世代に切り替わりました。動作は実に快調。十分体感できるほどに、すっかり見違えました。
体感の要因がどこにあるかを考えてみましたが、CPUの性能差よりもディスク回りの差が効いているような気がします。3次元CGをレンダリングしたりすると、確かにCPUには圧倒的な性能差があるのがわかるんですが、Windowsの起動が速くなっていたり、アプリケーションの起動で待たされなくなったりしているのは、ディスクアクセスの性能向上の方が大きく寄与しているはずです。
これはもちろん、以前から触れている、SSDをハードディスクのキャッシュとして活用する「Intel Smart Response Technology (SRT)」の効果ということになります。明らかに体感できるほどの差ではありますが、やっぱり数字で確認しておきたいところです。今回は、この分野では標準的に使われているフリーのベンチマークソフト・CrystalDiskMarkを使って比較してみました。
それでは、測定結果をご覧ください。↓
CrystalDiskMark 3.0.1 x64 (単位:MB/s) | ||||
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Condition | HDDのみ | SSDのみ | SRT有効 (拡張モード) |
SRT有効 (最速モード) |
Sequential Read | 120.208 | 414.021 | 291.474 | 295.290 |
Sequential Write | 110.972 | 107.856 | 100.103 | 105.863 |
Random Read 512KB | 35.069 | 363.678 | 308.867 | 285.043 |
Random Write 512KB | 40.229 | 108.353 | 39.771 | 107.156 |
Random Read 4KB(QD=1) | 0.400 | 27.767 | 25.591 | 25.643 |
Random Write 4KB(QD=1) | 0.843 | 76.009 | 0.873 | 61.709 |
Random Read 4KB(QD=32) | 0.764 | 230.108 | 220.376 | 236.540 |
Random Write 4KB(QD=32) | 0.854 | 105.559 | 0.843 | 105.932 |
まず、ハードディスクとSSDの特性を押さえておくために、左の2つを見比べておきましょう。読み出しも、書き込みも、SSDの方が優位に立っています。シーケンシャルの書き込みではハードディスクも健闘しているんですが、それ以外の項目では全く歯が立ちません。
次に、SRTの効果を見るために右の2つを見ていきます。SRTには「拡張モード」「最速モード」の2つのモードがありますが、拡張モードに設定すると読み出しの能力がSSDに近づき、最速モードにするとさらに書き込みもSSDに近い能力を発揮する…という結果になりました。拡張モードはSSDを読み出しでのみ使い、書き込みはキャッシュしないライトスルーで動作し、最速モードでは書き込み側でもSSDにキャッシュを行うライトバックで動作するのだそうです。
最速モードでは、まさに「ハードディスクの大容量、SSD並みのアクセス速度」と呼んでも問題ない、見事な「いいとこ取り」ぶりを見せてくれます。しかし、ライトバックキャッシュである以上、何らかの理由でキャッシュ機構がトラブルを起こすと、ディスクの内容が壊れてしまうことになります。
あとはこのリスクをどう見るか…なんですが、能力差が十分に体感できるだけに、判断には迷うところです。私は、SSDの安定感を信じて最速モードで運用しています。今のところ全く不具合はありません…まあ、こんな短期間の利用で不具合が頻発するようでは使い物になりませんけどね。しばらくはこれで行ってみましょう。
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