最近、巷は節電ブームです。…いや、むしろ、誰もが「節電しなければならない」という、ヒステリックな強迫観念にとらわれているといった方が近いのかも知れません。3月の大震災以降、電力供給が逼迫し、一般にも節電のノルマが課せられてしまうほどの状況なのは理解しています。しかし、現在のムードは、そんな義務的なものは超えた危うさも感じます。
これまでも、節電をはじめとした省エネルギーの取り組みは、様々なところで行われてきました。しかし、今年の節電の取り組みは、今までになく多くの人々に痛みを強いる形になっているのが特徴のような気がします。例えば、自動車業界が電力需要のピークを避けるためとして休日を木曜・金曜にシフトしましたが、彼らが勝手に休みを変えるだけの話では済みません。彼らに部品等を供給する協力会社も全て影響を受けますし、保育園なども土曜・日曜に子どもを預かる体制を作らなくてはなりません。
節電の重要性と意義は理解しているつもりですが、それが原因で極端に不便を強いられたり、さらには熱中症など健康を損ねるようなことがあっては本末転倒です。そこは知恵と工夫で乗り切っていかなくてはなりません。もっとも、それを承知で自虐的な「節電ゲーム」にハマる人々にまでとやかく言う気はありませんが。
さて、夏の節電と言えば、やはり一番重要なのは、エアコンの消費電力をいかに抑えるかでしょう。まだまだ小さい子どもの居る我が家の場合、さすがにエアコンを完全に止めてしまう生活には不安がありますが、それでも工夫次第でエアコンにかかる負担を抑えることは可能です。
例えば、我が家ではエアコンを使っているときでも常時扇風機を回しています。風を身体に当てることで体感温度が数度C下がりますから、その分エアコンの設定温度を下げずに済みます。また、冷凍庫で冷やしておいて使う氷枕を、発熱したときでなくても寝苦しいときにときどき使います。身体全体を冷やさなくても、ピンポイントで血液の流れる部分を冷やせば全身が冷えるわけです。
最近導入したのが、ベッドに敷くジェルマット。これは、冷凍庫で冷やしておかなくても、常温で室温より1~2度C低い状態を作り出し、心地よい眠りに誘導してくれます。正直なところ、使ってみる前はどのくらい効果があるのか疑問を持っていましたが、実際に使ってみるとこれは効果てきめん。エアコンを使ったときのような身体のだるさもありません。少々値段は張りますが、うまく行けばひと夏の電気代分くらいは元を取ってくれるかも知れません。
ちなみに、このマットもベッド全体を埋め尽くすわけではなく、冷やしているのは背中だけ。やっぱり、無理して身体全体を同時に冷やす必要はないようです。
猛暑の週末は、涼を取るためにプールも使います。といっても、これは自宅の庭に置いた、空気で膨らませる小さなプール。ここでときどき娘を遊ばせています。娘はもちろん全身に水を浴びて涼むわけですが、私たちも靴を脱いで足だけプールに入ります。足から全身の体温を下げることができます。あまり長時間やっていると、効果が強すぎて身体がだるくなってきてしまうので要注意。
プールを出すときには、ついでにホースで庭に水を打ちます。噴射ノズルをミストに切り替えて、空中に霧を吹いたりもします。水の気化熱で本当に気温が下がってくれますから、これまた快適です。もっとも、電気を使わない代わりに水は相当量使いますから、今年の梅雨にはあまり雨が降らなかったことも思うと、今後水不足になったりしないか心配です。
庭には、もうひとつエコに涼しく夏を乗り切るための対策が打ってあります。2週間ほど前に、庭のプランターにアサガオの苗を植えました。皆さんご存じの通り、アサガオは生長するとツルが高く登って、窓際に掛ければ「緑のカーテン」的効果を得られます。以前から実家ではやっていたことなんですが、今年は久しぶりに作ってみることにしました。
今年は、いろいろな場所でゴーヤのツルなどを使った緑のカーテンを見かけます。ゴーヤの場合は実を食べることもできて一石二鳥なんですが、妻がゴーヤはちょっと苦手だ…ということで、我が家に植えるのは花が楽しめるアサガオになりました。
もう少し梅雨が長引くと思っていたんですが、結果的にこれから夏本番!というときに全然間に合わない形になりました。もっとも、まだまだ夏は長く続きますから、我が家にもそのうち緑のカーテンが仕上がって、きちんと仕事をしてくれるのではないかな?と期待しています。
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