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具体的になるほどに

この週末も、家造りのために走り回りました。今年はそういう年になると意識してスタートしているわけですが、マイホームのイメージを現実の姿に作り上げていくために、計画段階となるこの1、2ヶ月はひとつの山場になりそうです。

土曜日・21日は、住宅インテリア機器や内装材を手がけるウッドワンのショールームに足を運びました。ここの特徴は、素材として天然木を多用していること。私たちの目的は、天然木の扉を採用しながら、リーズナブルな価格で提供されているというシステムキッチン「su:iji(すいーじぃー)」でした。

今までにいくつかのショールームでシステムキッチンを見てきましたが、どこに行っても天然木の扉となるとかなり上級のグレードにしか用意されておらず、どうしても価格が跳ね上がります。扉のデザインが変わるだけで何十万円も価格が変わる…という世界は、私にはどうにも理解できないところなんですが、そういうシステムなんですから仕方ありません。ところが、su:ijiのNZ Classというグレードは、無垢のパイン材を扉に使うのが標準仕様。彫り込み等のデザインでかなり価格は変わってくるんですが、一番安価なグレードでも天然木という線はちゃんとキープしてくれます。

私たちの感想は、「ようやくイメージ通りのキッチンに巡り会えた」。人工大理石のワークトップと一体型で継ぎ目のないシンク、ビルトインの食器洗い乾燥機など、基本的な仕様も他の大手各社と比べて見劣りはしません。これで見積もり定価は何十万円も安いんですから、これを選ばない理由はちょっと思い浮かびません。今後は、家本体の図面ともにらめっこしながら、実際にどうしていくのか、細かい仕様を詰めていくことになりそうです。


その家本体の図面は、最初の案を日曜日・22日のBESS浜松展示場での打ち合わせで提示してもらえることになっていましたが、今週はその前にもうひとつ大事な用事がありました。それは、浜松市中区内で開かれた、BESSの完成見学会。浜松地域では初となる、「BOLLOX(ぼろっくす)」というタイプのログハウスのお披露目でした。

BOLLOXは、基本的に内装はラフな仕上げのままで施主に引き渡され、内装は施主自身で作っていく…という、何ともワイルドなコンセプトのログハウス。今回の物件では、工務店側があらかじめ仕上げた分もかなりあるようですが、施主さんはこれからいろいろDIYで作っていく気満々でいらっしゃるようです。

2階がほぼワンフロアの広大なLDKという、BOLLOXらしいおおらかな間取りも気にはなっていましたが、今回最大の目的は、建物自体の構造を見ること。BOLLOXに使われるログ材は、私たちが建てようとしているスマートカントリー・カラマスIIIと同仕様なのだそうです。

材にはブルーステインと呼ばれる青い着色(木材中に入った菌類が色を出すのだそうですが、強度への影響はありません)が一部に見られるんですが、私には気になりませんでした。これはこれで木材の「生き物らしい」味ではあります。実際にはこれに塗装をして仕上げていくんですが、私たちの家がどんな風に建っていくのか、またひとつイメージがはっきりしてきました。


BOLLOXの見学の後で、BESS浜松展示場に向かい、打ち合わせに入りました。資金計画など現在の状況の確認をした後で、ついに初めての設計図面を見せていただくことになりました。設計士さんが引いた平面図や立面図を見ると、イメージが一気に具体的になり、やっぱりテンションが上がります。

しかし、同時にこの図面を元にした見積書を見せていただくと、テンションは急降下となりました。現在の時点でも、極力こちらの要望は取り入れてもらった仕様で見積もってもらっているんですが、その点を加味してもあまりにも費用がかかりすぎです。現在の見積のままでは、妻の野望スペースである店舗どころか、まともに家を建てることすらままなりません。

しかし、この見積自体、できるだけ安全を見て高めに見積もってある面もありますし、今後の進行によってはかなり上下する可能性もあります。例えば、見積の中に「地盤改良工事」という費用が計上されています。これは、土地の地面が家を建てるのに十分な強度を持っていない場合に行う補強工事。これに100万円というかなりまとまった金額が振り分けられていて、もし地盤改良が必要なければ、この分がまるまる浮いて来ます。

地盤改良が必要かどうかを判断するためには、「地盤調査」という作業が必要になります。これは、母屋の四隅と中央で杭のようなモノを打ち込んで測定を行うのだそうで、土地の中でどの位置に家を建てるかが決まらなくては行えません。今回の打ち合わせでは、家を建てる位置を描いた図面も示され、この場所で良いかどうか確認しました。早速地盤調査の手配を行い、結果は来月中旬頃には明らかになりそうです。100万円の行方もそのときに決まります。


今回の打ち合わせでは、平面図を元に、間取りの修正をしていくことになっていました。しかし、見せていただいた平面図はほぼ完璧。当初は構造上の制約で要望通りにできなかった点が、設計士さんとの打ち合わせで改善されていたりして、新しい要望は出しようがないほどでした。普通は、ここから2、3回の打ち合わせで間取りを煮詰めていくのがパターンらしいんですが…。私たちも事前にある程度相談してから打ち合わせに臨んでいますし、最初のラフ図面の時点でほぼ意見は出し切っていたのが良かったのでしょうね。

そんなわけで、次回はいきなり電気配線の話に突入します。電気配線については、私にもちょっとしたこだわりがあったんですが、担当のKさんからはいきなり「各室にLANを引いたり」なんて話が出てきたりして、私はあまり要望を言う必要がなくなりそうな雰囲気です。それでも、ホームシアター用のスピーカーケーブルなど、我が家独特の配線はあるんですけどね。

次回までの宿題となったのが、平面図に家具や家電などの配置を落としてみること。寸法も図面上に正確に反映させて、コンセント等の必要な位置をイメージしやすいようにします。一応、原案の配線図は先に作っていただくんですが、これと私たちの配置図を総合して、最終的な案が決まります。ログハウスは、後から電気配線の変更をするのが難しい建築物(ログ材をくりぬいて配線を通さなくてはなりませんからね)なのだそうですね。しっかり打ち合わせておきたいところです。


打ち合わせをする度に、どんどん話が具体的になるのが見えてきて、次がどうなるのかワクワクしています。しかし、具体的になるにつれて、厳しい現実も次々に明らかになります。私たちは単に夢物語の話をしているわけではなく、夢をどうやって現実に落とし込んでいくかを考えていかなくてはなりません。まだまだ頭を捻る日々は続きます。


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