先日話題にした、「ドコモドライブネット」専用のクレイドルの件。スマートフォンに対応した商品としては、NTTドコモ純正のドライブネットクレイドル01、そしてパイオニアが販売するSPX-SC01の2種類があります。
どちらも基本的に全く同じものなんですが、私はSPX-SC01の方を購入しました。こちらの方が多くの店で販売されていて、価格がずいぶんこなれていたのが最大の理由ですが、もうひとつポイントになったのは、クレイドル本体に刻まれた「carrozzeria」のロゴ。「docomo」と書いてあるより数段カッコいいと思いませんか?。かつてcarrozzeriaのカーナビユーザーでもあった私としては、ぐっと惹かれるものがあります。
パッケージの中身はこんな感じ。クレイドルの右側にある円い板をダッシュボードの上に両面テープで貼り付けて、その上にクレイドルを吸盤で吸着させて固定します。使わないときには簡単に外しておけるように…という配慮ですね。クレイドルへの電源供給は、カー用品では非常にメジャーな、シガーライターソケットを使う直流12Vです。
クレイドルに内蔵されているセンサー群やスピーカーは、スマートフォンとBluetoothで接続されますが、これとは別に、充電用のMicroUSBケーブルがクレイドルから伸びています。ナビゲーション中は結構電力を消費するので、このケーブルの接続は必須と言って良いでしょう。
スマートフォンを縦に載せると下側になる部分には、コードを通せる穴が空いています。これなら、画面下側にMicroUSB端子があるAQUOS PHONE ZETA SH-02Eでも、妙に出っ張ったりすることなく、ちゃんとつなぐことが出来ます。
首の部分が360度回るようになっているので、スマートフォンの画面は縦でも横でも使えます。進行方向の先の様子がよく見える縦画面は結構魅力的なんですが、上に飛び出る形になってしまい、肝心な車内からの視界を遮ってしまいます。結局、私は横画面で使うことに。ちょうど一昔前のポータブルナビが取り付けられているのとよく似た感覚です。
取り付け自体は実に簡単ですが、挟額縁設計とは言え4.9型大画面を持つSH-02Eだと、カバーを付けたままでは横幅を最大まで広げておかないと収まりません。さらに幅の広いGALAXY S IIIなどでは、カバー付きだと取り付けられないかも知れませんね。
クレイドルはBluetooth機器なので、まずはスマートフォンとのペアリングの作業が必要です。SPX-SC01の場合は、パスコードの入力を求められるので、マニュアルに指示されているとおり「1234」と入力すればOKです。一度ペアリングを済ませておけば、次回からは、スマホ側のBluetooth機能を有効にしておいてからドライブネットアプリを起動するだけで、自動的に接続されます。
ひとつ想定外だったのは、落下防止用のストラップが取り付けられなかったこと。このストラップは、クレイドルの足に巻き付けて、フロントガラス真下のデフォッガー用の吹き出し穴にフックを引っ掛ける…という仕組みになっているんですが、ダッシュボードから吹き出し穴までの距離が長すぎて、ストラップが届かなかったんです。メーターパネルからフロントガラスまでが1m近くあるデリカD:5ならではの事態ですね。
仕方がないので、ストラップは取り付けずに使っています。衝撃を与えると、吸盤が外れてクレイドルがスマホごと吹っ飛んでしまうかもしれません。急ブレーキなどしないように気を付けましょう。基本は安全運転です。
クレイドルとタッグを組んで、ドライブネットアプリは初めてフルパワーを発揮できます。クレイドルに内蔵されたGPSアンテナやジャイロセンサーによって車両位置の精度が高まり、従来の「間もなく右です」の後、交差点の直前30mで「右です」の案内音声が入るようになりますが、この音声のタイミングも絶妙。これなら車載の専用ナビと同レベルと言って良いでしょう。
渋滞情報を定期的に受信して、場合によっては渋滞を考慮してルートを自動的に再探索できるようになりました。今のところ、田舎に住んでいることもあってか、実際にルートが再探索される事態には遭遇していませんが、今後を楽しみにしておこうかと思います。
この渋滞情報は、パイオニアが構築しているスマートループというシステムで、従来FMラジオ放送の電波や地上の赤外線プローブなどで提供されていたVICSのデータより、ずっと細かくて即時性の高い正確なデータが提供できるのだそうです。確かに、VICSのデータは主要な幹線道路のみでしたが、スマートループではかなり細い道まで情報が提供されています。
スマートループは、全国各地の道路を走行しているcarrozzeriaのカーナビから現在位置と走行速度などのデータを収集して渋滞情報を作ります。また、走行履歴や駐車場位置などのデータも収集し、地図データの精度向上にも活用するようです。私のドライブネットアプリも、スマートループに情報を提供していることになりますね。無線通信がいつでもどこでも当たり前のように使えるようになり、大量のデータ(ビッグデータ、と言われますよね)をリアルタイムに処理できるようになった今だからこそ、実現できるようになったシステムです。確かに、これなら大量の生のデータが集まるわけですが、どこまで個人のプライバシーが保護されているのか、一抹の不安も残ります。
ドライブネットアプリ+SPX-SC01のシステム自体には十分満足していますが、最初のうちは少々ストレスを溜めてしまう点がありました。走行中に、突然ポップアップのメニューが立ち上がり、地図画面を塞いでしまうことが多々あったんです。
もっとも、これはドライブネットアプリではなくSH-02E側の事情。表示されているのは、検索や文字コピー、辞書などのよく使う機能をどの画面からでも簡単に呼び出せる「クイックツールボックスEX」です。初期状態では、端末を2回振ると表示するように設定されています。車の振動を拾って、「2回振った」と認識されてしまったんですね。
クイックツールボックスEXは、「最近使ったアプリ」キーを長押しすれば呼び出せるので、「2回振って起動」オプションをOFFにして対応しています。もともと、このオプションもそうですが、加速度センサーを活用したジェスチャー操作は結構動かし方のさじ加減が難しいんですよね。どうも私はうまく使いきれていません。
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