先日、山本昌投手のプロ野球最年長先発勝利の話題に触れましたが、もうひとつ、今シーズンになってから生まれた大事な記録に触れておかなくてはなりません。
横浜DeNAベイスターズのアレックス・ラミレス選手が、先週末・4月6日の対東京ヤクルトスワローズ戦で、日本プロ野球での通算2000本安打を達成しました。外国人枠で入団した選手(彼は既に日本でのフリーエージェントの権利も得て、外国人枠からは外れていますが)としては、史上初めての2000本安打達成となります。
ラミレス選手は、2001年にスワローズに加入。その後読売ジャイアンツ、そしてベイスターズと所属球団を移りましたが、常にチームの必要な戦力であり続け、楽しいパフォーマンスで「ラミちゃん」とファンに愛され続け、今年は13年目の日本でのシーズンとなっています。2007年には、セ・リーグ初、そして右打者で初のシーズン200本安打も達成しています。
いわゆる「助っ人」として常に大活躍することを求められ、ちょっと不振に陥ればすぐ解雇されてしまう外国人選手たちの中で、これだけ長い間日本でプレーし続けること自体が大変なことです。そんな過酷な評価を受け続けながらこれだけの期間プレー出来れば、当然いろいろな記録は積み上がって来るのでしょうけどね。
日本には、顕著な実績を残した選手たちによって作られた「名球会」という団体があります。プロ野球界の底辺拡大ということで、野球教室などの活動を行っているのだそうです。
通算2000本安打が会員条件の一つになっていて、「日本人選手」という縛りはありませんから、ラミレス選手も参加資格を満たしたことになります。今月27日には、横浜での試合開始前にブレザー授与などのセレモニーが行われるのだそうです。
この2000安打(他に投手の200勝、250セーブがありますが)の計上は、日本プロ野球の他にアメリカ・メジャーリーグでの実績も加えることになっているんですが、ラミレス選手のようにメジャーリーグを経験してから日本プロ野球に加入した場合は、メジャーリーグ分を数えない規定になっているのだそうです(「ただし、日本プロ野球での記録をスタート地点とする。」だとか)。
日米通算でなら、彼は既に昨シーズンに2000本安打を達成していたのですが、そのときにはそれほどニュースにならなかった記憶があります(現に、私も拾い損ねて記事にはしていません)。イチロー選手がメジャーリーグで達成している数々の日米通算記録が、アメリカであまり注目されないことに不満をお持ちの方も結構いらっしゃるはずですが、これはお互い様の話で、仕方ないことかも知れません。
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