デリカD:5に乗り始めてから、もうすぐ5年を迎えます。この夏には2度目の車検を迎えることになりますが、目立ったトラブルと言えばお盆休みの「デリカ、夏バテ?」事件くらいで、基本的には絶好調と言って良いでしょう。
定期点検をきっちりと受けて、丁寧に乗っていれば、車は結構長持ちするものだと思っています。特に、デリカは昔から長期間乗り続けるオーナーが多いと聞いています。確かに、D:5だけでなく先代のスペースギア、それどころか先々代のスターワゴンまでまだまだ現役で走っているのを結構見かけるんですが、スペースギアでももう20年ほど前の車ですから、考えてみると驚異的です。それだけ基本構造が頑丈に出来ているのでしょうね。見かけると「オヤジ」「じいちゃん」と親しみをこめて呼んでいます。
さて、それはともかく、5月には自動車税、7月には車検や任意保険の契約更新…と、この時期は我が家では自動車に関する手続きが続くんですが、そんなシーズンを前にして、ちょっと気になっていたのが車検証のこと。実は、車検証の記載内容は、下田に住んでいるときに購入した時点から、全く変更されていませんでした。本来は、記載事項に関わる変更があれば、その都度変更手続きをしなくてはならなかったのだと思うんですが、そのままでも意外に不自由しないので、そのままで今まで来てしまったんですよね。 このたび、晴れて持ち家住まいになったので、今後は記載事項にもそうそう変更は生じないでしょう。これを機に、きっちりと直しておこう!ということにしました。
車検証…正しくは「自動車検査証」と言いますが…は、自動車の個体を識別するための様々な情報、所有者や使用者の情報が記載され、自動車保安基準に適合していると検査で認められたことを証明する公文書です。登録車(軽自動車ではない車)の場合には、国土交通省の全国各地の運輸支局が発行します。まずは、浜松市の車検証関係の業務を行っている浜松自動車検査登録事務所に電話して、必要な手続きについて確認することにしました。
話を伺ってみると、手続きは意外にややこしいことが明らかになりました。一つは、私のデリカD:5は、所有者が三菱自動車のディーラー、使用者が私…という登録になっているため、記載内容の変更には所有者であるディーラーの同意を書面で示す必要があること。ディーラーの用意するローンで分割払いを組んでいると、こうした形態になっているのが普通なんですが、この場合、使用者に関する記載を書き換えたいときにも、所有者の了解を得なくてはなりません。
実は、昨年住宅ローンを検討するときに、既存のローンを見直して、車のローンについては残額をすべて返済しています。つまり、既にディーラーが所有権を留保する必要は無く、名実ともに「私の車」を名乗っても良い状態でした。せっかくなので、今回所有者の登録も合わせて変更することにしました。もちろん、この場合でも旧所有者であるディーラーの同意を書面で取り付ける必要があります。
ずいぶん久しぶりに、伊東市にあるデリカD:5を購入したディーラーに電話をしました。当時の担当さんはもう辞めていて寂しかったんですが、沼津市の本社に必要な書類を手配してもらえるように取り次いでいただきました。私から沼津に完済証明書、車検証や免許証のコピーなどを郵送すると、数日で委任状、譲渡証明書、ディーラーの印鑑証明書などが送られてきました。これが必要書類になります。ディーラーの皆さんも、ときどきは起こる手続きということで、このあたりは手慣れたものです。
もう一つ厄介だったのは、車検証に書かれている下田市内の住所は、私にとっては2つ前の住所に当たること。普通なら、住民票を発行してもらえば直前の住所は記載されているので、住所変更に必要な条件はすべて証明してもらえるんですが、今回の場合はそれだけでは足りないことになります。
これについては、区役所に相談してみたところ、直前の居住地の「除票」というものを発行してもらうことになりました。これは、ある時点の住所地での住民票への登録、削除の経歴を示したもの。今回の私の場合、直前の住所も浜松市内ですから、書類は区役所で一発で揃えてもらえました。
あとは住民票、印鑑証明を用意すれば区役所での用事は終了です。これらは自動発行機で発行してもらえるので非常に楽ですね。
車検証に関する手続きで必要な書類の一つに、車庫証明があります。これは、地元の警察署で作成してもらう書類になります。所定の用紙に書き込んで提出すると、数日後には証明書を発行してもらえます。また、「保管場所標章」というステッカーも発行されます。
基本的には、車検証と運転免許証などに記載されている事項を見ながら書類を書き込んでいけば良いのですが、一つ面倒なのが、駐車場所の図面を描く必要があること。これは、該当する車をちゃんと駐車できるスペースがあることを証明するためのものなんですが、土地や建物の登記のときほどのシビアさは要求されないものの、ちゃんとわかりやすい図面を描くことが求められます。今回は、精度を求められているわけではありませんし、さすがにCADは使わずに定規を使った手書き図面にしました。
最初に書類を提出した翌日には、警察署の担当の方が、我が家に実際に駐車場を確認に来たのだそうです。なるほど、それなら数日間待たされるのも仕方ない話です。さすが警察署、仕事ぶりは実に真面目です。
東名高速の浜松インターすぐ近くにある浜松自動車検査登録事務所に、各所からかき集めた書類を持って、デリカD:5に乗って出かけました。実は、この「車」自体も、手続きのための必須アイテムでした。今回の手続きにより、所有者(かつ使用者)の居住地である浜松のナンバープレートが新しく発行されます。現在付いている伊豆ナンバーのプレートは返納し、浜松ナンバーのプレートを取り付けて、陸運支局の担当の方が封印をすると手続きは完了…ということになりますから、車はその場まで行く必要があります。
まずは事務所の案内窓口に行って、電話で問い合わせて必要な書類を持ってきたが、どうすればいい?と聞きました。窓口では、必要な書類が一通り揃っていることを確認した後、窓口をどのような順番で回っていくのか説明してくれました。いろいろな窓口で手数料を払い、書類を記入して…と、結構面倒な作業になります。特に、申請用紙を25円で購入するあたりはちょっと苦笑してしまいましたが、実費と言うことでしょうから仕方ありません。
手続きそのものは、マニュアル通りに進んでいけば、特に引っかかるポイントもなく、スムーズに済みました。新しいナンバープレートを交付してもらうときに、希望番号を付けるのかどうかはちょっと迷いましたが、追加費用がかかると言うことでやめました。ところが、順番に払い出されているはずの通常番号のナンバープレートを見てみると、我が家の住所の番地を強く連想させる数列が出てきました。偶然のはずなんですが、これにはびっくり!でしたね。
しかし、今回の手続きでそれ以上にびっくりしたのが、ナンバープレートの取り外し、取り付けがセルフサービスであること。取り付けられている封印は、ドライバーなどで簡単に突き破ることが出来ます。取り外した伊豆ナンバーのプレートを返納する前に、2枚並べてしばらく下田での思い出に浸ってしまいました。丁寧に「さよなら」と言ってから、謹んで返納させていただきました。
浜松で伊豆ナンバーのままデリカD:5に乗っていた頃は、車線取りや経路を間違えてしまったときなどに「伊豆ナンバーだから許してね★」などと言いながら強引に修正させてもらったこともありましたが、地元の浜松ナンバーになってしまえば、そんな誤魔化しは効かなくなります。今まで以上に、安全かつスマートな運転を心がけたいものです。
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