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まさかのあの機種へ

前回思わせぶりに引き延ばした、私の新しいスマートフォンの件。もちろん、既にちゃんと機種は決まっていたわけですが、一部不確定要素も残っていたので、実機が手元に届くまでちょっと待っていた…というのが正直なところです。

機種変更の前に一つ触れておきたいのが、MNPの話。Mobile Number Portability(「携帯の番号を持ち運べること」)の略で、携帯電話の電話番号を、利用会社を変更してもそのまま使えるシステムです。このMNPの利用者数を各月・各社で比較して、「NTTドコモからの流出が止まらない」なんて論調をよく見かけますが、各社の利用者の中で、同じ割合の人たちがMNPで会社を移動すると仮定すれば、シェアが一番大きなNTTドコモからの流出が一番多くなるのは当たり前です。意外に数字の読み方が難しい統計ですね。

MNPの手続きは、ショップの窓口で申請するほか、電話やWebで行うことも出来ます。申請を行うと、予約番号というものが発行されます。この予約番号を持って新しい会社に出かけ、番号を通知して契約手続きを行えば、自動的に旧会社との契約は終了します。

ドコモショップの窓口で予約番号の発行を申請しましたが、「どうして解約されるのですか」などの質問を受けることもなく、手続きは実にドライに進みました。ドコモ歴はもう15年くらいになる私ですが、ウィルコムを解約したときとは大違いです。MNPでの移動に対する各社の過剰なまでの優遇策のために、2年ごと、さらには数ヶ月ごとにMNPで利用会社を渡り歩く人すらいると聞きます。「いちいち気にしていてはやってられない」ということなのかも知れません。

我が家の場合は、予約番号の発行から契約の移行までちょっと間が空きましたが、これに伴い一部利用環境が影響を受けました。ファミリー割引のグループが解除されてしまうので、移行までの間は妻との電話が有料になりました。また、一部のNTTドコモが提供する情報サービスは、ユーザーデータがリセットされたようです。私の端末の場合は、ひつじのしつじくんが初めてiコンシェルに登録したときのようなよそよそしい質問を投げかけてきました。


 

SoftBank/SHARP AQUOS PHONE Xx 206SHさて、本題に戻りましょう。私が乗り換え先に選んだソフトバンクのAndroid端末は、6月に発売になったばかりの最新機種であるAQUOS PHONE Xx 206SH。いろいろな面で実に気合いが入ったハイスペック端末なんですが、その割には注目度がかなり低いように感じます。やっぱり、ソフトバンクはiPhoneがメイン…と考えている人が多いからでしょうか。というよりも、ソフトバンクを使っているのは「iPhoneを使いたかったから」という人が大多数なのでしょうね。

これまでの私の言動をよく知っている人から見ると、206SHという選択は実に突っ込みどころが満載のはずです。かつては「不買運動」発言までしたシャープ製の端末を前回に続けて選んでいるばかりか、半年前に「オーバースペック」と酷評したばかりの5.0型フルHD(1920×1080ドット)の液晶画面を搭載した製品になります。

しかし、半年間シャープ製のAndroidスマートフォンを使ってみて、全く不満らしきモノは感じなかった…という実績はありますし、5型フルHD画面については、ハイエンドの機種を選ぶとそうなってしまうのですから仕方ありません。懸念材料であるバッテリーライフについては、SH-02Eと10gも変わらない本体重量で3,080mAhという超大容量のバッテリーを積む(つまり、その分だけ他で軽量化しているはずです)…という力技で、強引にねじ伏せようとしています。

もっとも、省電力面で全く工夫がないわけでもありません。SH-02Eに搭載されたIGZO液晶ほどではありませんが、206SHに採用されたS-CG Silicon液晶も省電力性能では評価が高いパーツです。また、SH-02E同様に「エコ技」ユーティリティで省電力設定を時間帯やバッテリー残容量と連動させながら柔軟に制御できます。これらの相乗効果で、動作時間は「余裕の2日間超え」を実現しているのだそうです。まあ、それが本当かどうかはこれから実際に確認してみたいところですが。


206SH(写真左)とSH-02E・ディスプレイ面から見る先日まで使っていたSH-02Eと並べてみると、ディスプレイサイズが0.1インチ大きくなった分だけわずかに206SHの方が大きくなっているようです。ただし、全体的に丸みのあるデザインで、受ける印象はずいぶん違います。この丸みのため、特に両サイドの厚みがかなり薄くなっているせいか、手で持っても幅が広すぎる感覚はありません。

206SH(写真左)とSH-02E・背面から見る本体色は、白、青、黒の3色展開の中から青を選択。SH-02Eの赤に続いて、今回も自己主張の結構強い色です。SH-02Eには、表面塗装の保護のために透明色のハードカバーを装着していましたが、カバーを付けていなかった妻の端末と比べてみると、むしろ細かい傷が目立ちます。今回は、あえてカバーは付けずに使ってみようかと思っています。

ストラップホールがありますSH-02Eのハードカバーは、ストラップホールを持たないSH-02Eにストラップを取り付ける役目も担っていましたが、206SHには画面左上端の部分にストラップホールがあります。落下防止策としてのストラップがほしい私にとっては、実に嬉しい仕様改善です。ユーザーからの要望も数多くあったのかも知れません。

iPhoneやGALAXYをはじめ、グローバル仕様のスマートフォンにはストラップホールのないものが多いですよね。ストラップを取り付けるのは日本独自の文化なのかも知れませんが、ユーザーの声をくみ取って製品に反映させるのは良いことだと思います。ガラパゴスで何が悪い?と、声を大にして叫びたいところです。


テレビっぽさ満点の充電台最近のスマートフォンとしては珍しく、充電器と充電台が同梱されています。SH-02Eと同様に、横向きにして載せる仕様で、しかも背面にあるスピーカーからダクトを前面まで引っ張ってきて、音声が聞き取りやすくなることを意図しています。SH-02E以上に、テレビっぽさ満点の仕様です。

USB端子からテレビアンテナをつなぎます背面側に充電台用の接点があるのに、右側にある本体のUSB端子にケーブルが挿してあるのがわかるかと思いますが、実はこのケーブルはテレビアンテナ用のF端子に変換され、アンテナを接続するためのものです。

206SHでは、従来多くの機種が対応してきたワンセグの地デジ放送が見られるだけでなく、通常の家庭用テレビと同じハイビジョンの地デジ放送を視聴できるチューナーが内蔵されています。フルHD解像度の画面を活用できる重要なコンテンツ…といえるわけですが、受信するためには相応に安定した電波が必要ということで、こんなケーブルが同梱されているのでしょう。

もっとも、このアンテナケーブルは地デジ放送受信のために必須のものではなく、本体に格納されているロッドアンテナだけでも受信は可能なのだとか。受信品質によっては、「5.0型のフルハイビジョン液晶テレビ」として外出先でも活用できるわけですが、その実力はこれから試してみたいところです。


他にも気になるポイントが余りにもたくさんある206SH。追々テストしていきたいと思っています。しばらくの間楽しめる材料が増えました(笑)。



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