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別世界の速さです。

SoftBank/SHARP AQUOS PHONE Xx 206SHスマートフォンをソフトバンクの206SHに変更してから1週間ほど経ちました。基本的に、同じAndroidプラットフォームの、同じシャープ製端末ですから、使い方についてはあまり戸惑う部分はありません。とりあえず、電話を受けたりかけたり、メールを送受信したり、Webサイトを閲覧したりSNSに書き込んだり…といった基本的な作業については、ほぼ今まで通りに出来ます。

一方で、iPhone 5に変更した妻の方は、かなり四苦八苦しているようです。一見非常によく似ているように見えるiOSとAndroidですが、実際に使ってみるとかなり勝手が違うんですね。以前とは違い、私に聞かれても未体験の世界で困ってしまいます。解説書の一冊でも買ってきて、勉強しておいた方が良さそうです。


さて、話は戻り、今回の変更で一番気になっていたのが、通信環境の基礎体力。何しろ、そこがソフトバンクへの会社変更に伴う最大の不安要素でしたからね。

音声通話については、今のところ「電波がつながらなくて困る」という場面には一度も遭遇していません。もっとも、これは私がこの1週間あまり意地悪をしなかった…というより、過酷な環境でテストする機会がなかったからなんですけどね。もっとたくさんの人が集まる場面に足を運んでみたり、思いっきり田舎に出かけたりしてみないと、このあたりの評価はできません。

そして、データ通信については、当初はソフトバンク回線のある特徴に注目していて、これに焦点を当てて記事をまとめてみるつもりでした。しかし、しばらく使ってみたところ、そんな些細な問題を吹き飛ばす事実を、先にお伝えしておくべきであることに気がつきました。それは、206SHも含むソフトバンク製Androidスマートフォンで採用されているSoftBank 4Gの、もはや別世界と呼びたくなるほどの通信速度の速さです。


今週、私の動きをTwitterFacebookmixiなどで追いかけていた方々は、私が数字の羅列された短い書き込みを連発していたことにお気づきかと思います。これは、RBB TODAYで提供している、通信速度を測定する「SPEED TEST」アプリから測定結果を投稿したものです。

自宅のある浜松市の郊外、職場のある静岡市の市街地、そして通勤などでの移動中と、様々な場所で通信速度を測定してみました。この1週間の私の行動範囲では、ほとんどの場所で安定的にSoftBank 4Gの電波が受信できていました。

この場合、SPEED TESTアプリからは回線種別が「LTE」と認識される(SoftBank 4Gが使うAXGP方式はTD-LTE互換ですからね)んですが、このときの速度のなんとまあ速いこと。記録に残される平均速度では、下りでコンスタントに20Mbps以上をたたき出します。測定中に逐次表示される平均速度でも、10Mbpsを割り込むことはほとんどありません。NTTドコモLTEサービスを1年半ほど使ってきましたが、確かにFOMAより速くなったものの、同じアプリで計測すると下りが平均10Mbpsを超えればかなり優秀…という感覚でした。これと比較すると、住む世界が完全に違います。

圧巻だったのは、最も好条件のときには下りで70Mbps以上、上りでも9Mbps近い数値をたたき出すこと。規格値を「下り76Mbps、上り10Mbps」としているAXGPのポテンシャルの9割ほどを引き出していることになります。「ベストエフォート」だから最高速度は出ないよ…というのが各社の説明ですが、実際には実効速度は最高速を遙かに下回るのが普通。実は、額面に近い速度が引き出しやすいのは、AXGPの源流であるウィルコムのAIR-EDGEと同じで、マイクロセル方式の強みの一つです。

もともとユーザー数がかなり少ない状況で、しかも基地局の密度が高いと想定されるAXGPなら、かなり高速の通信が期待できると踏んではいました。しかし、まさかここまでとは思っていませんでしたね。東京のように極端に人口が集中しているとまた話は変わってくるかも知れませんが、利用者が密集していない浜松市や静岡市のような地方都市なら、おそらく向かうところ敵なしです。


先に私が触れていたソフトバンク回線の「ある特徴」とは、Wi-Fiとの連携のことでした。ソフトバンクは、携帯電話各社の中で、Wi-Fiとの連携を最も積極的に進めてきた会社と言ってよいでしょう。アクセスポイントの数自体が非常に多いのもそうですが、Wi-Fiと接続するための認証にSIMカードの登録情報を使用する(これはauも採用していますが)ため、エリアに入ってから接続するまでの時間がパスワードによるWeb認証のNTTドコモよりも圧倒的に短くなります。

このため、外出先でもWi-Fiを有効にしておくと、結構頻繁にWi-Fiとつながった状態になります。しかも、接続するときに特定のアプリを起動したり、ウィンドウやメッセージが開いたりするわけではないので、実にすんなりと、ときには気づかない間に移行します。シームレスにWi-Fi環境が利用できると言ってよいでしょう。

Wi-Fiを利用すれば、パケット通信の通信量を気にすることもなく、しかも高速…というのがこれまでの謳い文句だったんですが、SoftBank 4Gが比較対象になると評価は一変します。Wi-Fiで接続できる場所でも、Wi-Fiは切断してSoftBank 4Gを使った方が高速なんですよね。

こうなると、Wi-Fiの立場は「遅いけど完全定額」になりますが、SoftBank 4Gでも、テザリングを使わない限りは契約から2年間は月間の通信量による速度制限を行いませんから、この間は「高速で、しかも完全定額」。期間限定にはなりますが、Wi-Fiは要らない!という選択もアリかも知れません。

もちろん、IEEE802.11a/b/g/n/acと最新の無線LAN規格に対応している206SHなら、自宅のWi-Fiルーターに無線接続すれば、SoftBank 4Gを上回る超高速通信が利用可能です。我が家では、IEEE802.11n(5GHz)で最大1Gbpsの「フレッツ光ネクストスーパーハイスピードタイプ隼」に接続して、上り・下りとも100Mbps弱のインターネット接続を確保できます。「自宅ではWi-Fiにつなぐ」というのは、ホームネットワークとの連携もありますし、十分有効な選択肢です。


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