長いものに巻かれるべきか

いよいよ来月末となった、ソフトバンクとの回線契約の2年縛り明けに向けて、スマートフォンの乗り換え先の検討は、いよいよ待ったなしの段階に入りつつあります。しかし、いくつか候補になる端末はリストアップしてみたものの、どうにも決めきれません。

各社の2015年夏モデルが巷に出始めていますが、出てきたことで新たな問題が明るみに出ることもあります。例えば、AQUOS SERIE SHV32には、ハイエンド機とは思えないほど動作がもっさりしている…との疑惑が持ち上がっています。これは、どうやら今シーズンのハイエンド機に軒並み採用されているMSM8994プロセッサに共通の熱処理の問題のようで、SHV32が発熱に敏感に反応して動作クロックを落としているのが原因では?という見方が出ています。逆に、手加減無しでぶん回している製品だと、すぐに高温になり、カメラの動作に支障が出る…なんて話も出ていますしね。

2.0GHz動作のコア4個+1.5GHz動作のコア4個の計8コアで動作する…というMSM8994。フル回転させられれば、かなりのハイパフォーマンスが発揮できるはずですが、各社ともまだこのじゃじゃ馬を乗りこなせていないのかも知れません。もしその通りだとすれば、今後ファームウェアのチューンナップでかなり改善の余地もありそうですが、どこまで本気で改善に取り組んでくれるのかは不安要素です。MSM8994プロセッサの発熱問題については、そもそも本当にそんな問題が存在するのか?も含めて、もう少し様子を見る必要があると思っています。


各社の2015年夏モデルの中で、間違いなく最強の曲者だと思っているのがTORQUE G02。タフネス性能に思い切りこだわった、他には真似のできないオンリーワンではあるわけですが、その代わりにかなりいろいろなものを犠牲にしています。

大きくて重いのは仕方ないところもあるとして、1.4GHzのクアッドコアプロセッサという心臓部は、現在使っている206SHよりも基礎体力面で劣ることになります。206SHでも、アプリによってはプロセッサに負荷が掛かっているのを実感できることがありますから、これは無視できない問題です。

改めて考えてみると、TORQUE G02ほどのタフさが本当に必要か?と聞かれると、首を傾げるところもあります。大事なのは、誤って落下させたときなどに壊れないことであり、市販の耐衝撃性能のあるカバー、ケースや保護フィルムなどでの対応でも、デザイン性が損なわれないのならば十分用が足ります。一般的な利用には、TORQUE G02のタフさはオーバースペックで、得られるものの代わりに我慢しなくてはならないものが多すぎるような気がします。


巷で売られているカバーやケース、保護フィルムなどのオプションを見ると、圧倒的に多くの種類が流通しているのはiPhone用ということになるでしょう。店頭の陳列スペースを見ると、4分の3くらいはiPhone関連で埋め尽くされている印象があります。よりどりみどり、選び放題といった感じです。

次に多く見かけるのが、XperiaとGalaxyに対応するもの。これらは、iPhoneと同様に国内の3キャリア全てが同じモデルを販売していて、さらに世界各国でグローバルに展開されているので、iPhoneほどではないものの、ある程度数が売れることが見込める…ということなのでしょう。iPhoneも含めたこれら3者については、海外製品も選択肢に入れられるのも面白いところかも知れません。

そして、これ以外の機種の扱いは「その他大勢」。通販サイトでなら、それなりに販売されている製品もあるようですが、実店舗の店頭に並んでいる数は本当に少なく、ちょっとマイナーな機種用ともなると、探すのに苦労します。

こうなってくると、この夏のラインナップでは、Xperia Z4を選んでおくのが無難では?という発想も出てきます。iPhone 6やGalaxy S6は本体が防水非対応なので論外。「防水ケースに入れれば済むのでは?」という考え方もあるのかも知れませんが、やっぱり本体自身が防水・防塵対応のXperia Z4の安心感は段違いです。あとは耐衝撃対策だけで済みますよね。もっとも、液晶画面だけでなく裏側もガラス張りなので、余計な対策を迫られるのは辛いところですが…。


実は、Xperia Z4を選んでおくことには、もうひとつ嬉しいポイントがあります。てんこ盛りのハイスペック機の割には、他の製品よりもかなり安価に入手できるんです。一昨年の夏のNTTドコモの「ツートップ戦略」から2年が経ち、大量に増殖したXperia AとGALAXY S4のユーザーたちの2年縛りが満了となるのをターゲットに、各社が「Xperia Z4に乗り換えてねっ!」とキャンペーンを大々的に展開しています。MNPでの購入なら、NTTドコモでもauでも、ほとんどタダ同然でXperia Z4が入手できます。これは結構美味しいかも知れません。

しかし、たくさん売れる端末を購入するということは、当然周囲に同じものを持っている人がたくさんいることになるわけで、それはやっぱりつまらないなぁ…という思いもあります。それこそ、ケースなどの選択でオリジナリティを出すということになるのでしょうけどね。

幸い、まだもう少し時間に余裕はありますし、考えられるあらゆる選択肢を排除しないで、自由に考えてみましょう。意外に、蓋を開けてみたら「iPhone 6+防水・耐衝撃ケース」とかなっていたりして…まあ、それもたぶんないだろうなぁ(笑)。


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