先週末に行った、SSK Worldのリニューアルについて、先にお約束していたとおり、ご説明をしておきたいと思います。
SSK Worldの外観が大きく変わるのは約5年ぶりとなります。このときは、SSK Worldの管理に使用していたブログシステムのMovable Typeをバージョンアップすることにして、そのためにデータベースのMySQLもより新しいバージョンに移行する…という、かなり大規模な作業になりました。
今回のリニューアルでも、前回に匹敵するか、それ以上とも言って良い大きな変化がありました。そのことを示すある記述が、ページの一番下にあります。それは、「Proudly powered by WordPress」というクレジット。ブログシステムを、これまで使っていたMovable Typeから、WordPressに移行したんです。
以前にも、WordPressへの移行については検討したことがありますが、いろいろと障壁があって断念した経緯があります。今回改めて移行を進めたのは、問題点が解決できる目途が立ったこともありますが、それ以上に、移行せざるを得なくなったある事情がありました。
きっかけになったのは、Movable Typeの開発・販売元、シックス・アパート社のニュースリリースでした。Movable Type 5.xが、この9月末までで「EOL」となるのだそうです。
EOLは「End Of Life」の略で、この日以降は機能向上だけでなく、重大なセキュリティホールへの対策も含めて、すべてのサポートが行われなくなります。ちょうど昨年4月以降のWindows XPと同じような状況になるわけです。
同社としては「ユーザーはMovable Type 6に移行してね~」ということなんですが、個人利用オンリーの無償版ライセンスは残されているものの、商用利用の場合バージョンアップは相当高額な有償となります。個人サイトのみではなく、実際に商用サイトでの利用も考えなくてはならない私の場合、無視できない問題になります。
Movable Typeにはオープンソース版もありますが、製品版と比べると機能はかなり絞られている上に、Movable Type 6ではオープンソース版は提供されないのだとか。5.xをコミュニティ主導で継続的にサポートしていく…というのがオープンソース版の建前なのでしょうけど、開発元が公式にはサポートを見限ると宣言したわけですから、インパクトは絶大です。いずれにしても、何らかの対策は打たなくてはならなくなりました。
そんな状況で、もうひとつのきっかけが訪れました。以前私も参加していた浜松フロイデ合唱団のWebサイトが、このたびリニューアルしましたが、実はこちらにもMovable Typeに代えてWordPressを導入しています。といっても、こちらは私が積極的に動いた結果というわけではありません。
私がMovable Typeベースで合唱団のWebサイトをリニューアルして以来、私が諸般の都合で歌えなくなって以降も、団員の皆さんがこのシステム上でサイトの更新を進めていました。セキュリティ対策やスマホへの対応など、リニューアルの必要性は認識していましたが、団員の「ホームページ担当」の皆さんもあまりIT関係に強くない方が多く、何とか記事の更新は続いていたものの、リニューアルまではなかなか手が回りませんでした。
今年、合唱団のホームページ担当に新しいメンバーが加わりました。Iさんは、リニューアルの必要性を十分感じていらっしゃるだけでなく、Web関連の知識もかなりお持ちの方で、Iさんがいらっしゃる今こそ、いろいろと変えていけるチャンスではないかと感じています。
そんなIさんから、「WordPressなら少し使ったことがある」というお話をいただきました。現在合唱団で借りているWebサーバーでは、管理画面からの簡単な操作のみでWordPressのプログラムをインストールすることができます。環境だけ用意すれば、あとはどんどん作っていただけそうな気がしたので、早速環境設定を行いました。その後どうなったかは、リニューアル後の合唱団のWebサイトをご覧いただければおわかりかと思います。私は全くタッチしていません。
合唱団のサーバーにインストールしたWordPressは、自動アップデート(これもMovable Typeにはない、ありがたい機能です)で4.2.2にバージョンアップされました。無事設定されたかを確認するために、管理画面をひととおり覗いてみて、ドキュメントも読んでみました。
以前、Movable Typeからの移行を検討した際には、いくつか障害になりそうなポイントが見受けられましたが、今なら回避できそうでした。パーマリンクの維持については、WordPress側の設定でクリアできることがわかりました。Movable Typeからエクスポートしたデータが正常に読み込めない問題は、実は未だに解決していないんですが、テキストエディタで語句の一部置換などの編集を行えば、私の意図したとおりに読み込まれます。
もともと、編集や公開の操作が軽快で、スマホでの操作にも完全対応しているWordPressのメリットは体感していました。これなら、ひと汗かいて移行する意味はある!と感じて、SSK Worldのサーバーにも、一度は削除してあったWordPressを再度インストールしました。
データベースに保存された記事を、外部からの要求がある度にその都度読み出してページを生成するWordPressの場合、データベースサーバーが死んでしまったらすべてが水の泡…という怖さがありますが、これについてはバックアップをこまめに取っていくことで対応するしかないと思っています。何しろ、一度懲りてますからね。
移行することは決めたものの、さて、デザインはどうするか?ということになったんですが、これについても話すと長くなりそうなので、また回を改めてご説明しようかと思います。
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