私が今後2年間の相棒としてXperia Z4を選んだ大きな理由の一つが、防水・防塵仕様であることでした。しかも、従来のスマートフォンでは画面が濡れるとタッチ操作はまず不可能だったんですが、Xperia Z4では、画面に水滴が乗っている程度なら、ほぼ通常通りにタッチパネルが反応してくれます。「IPなんたらかんたら」のスペックだけではわからない、重要な強化ポイントですね。
しかし、どこにでも持ち歩こうとするときにもうひとつ心配なのは、落下したときなどに壊れてしまわないかどうか。Xperia Z4では、側面のメタルフレームでも四隅のみに樹脂パーツを配するなど、こちらの方面でも対策を打っています。しかし、心配性の私は、基本的にほぼ直方体である筐体の、6面すべてを包み込むように各種保護パーツで覆っています。
これまでは、ディスプレイ面を保護フィルムで、それ以外の5面をプラスチック製のカバーなどで取り囲む…というのがお決まりのパターンだったんですが、今回は一段グレードアップしています。元が高級感たっぷりですから、あまりいい加減なこともできないんですよね(汗)。
Xperia Z4とこれまで使ってきたスマホたちとの違いは、背面パネルもガラスで覆われていること。これを保護するために、ディスプレイ面だけでなく背面にも保護シートを貼ることにしました。といっても、今までのようなPETなどの樹脂の表面に特殊加工が施されたものとはひと味違います。
私が購入したのは、以前にもちょっと話題にしたことがある、日本生まれの化学強化ガラス・Dragontrailを基材に採用した製品です。表裏2枚分セットで5,000円弱の買物になりました。表面硬度は9Hを大きく上回り、普通の使い方をしている限りは、まず表面に傷が付くことはあり得ません。
樹脂製のシートよりも堅い上に、手で曲げられるくらいの弾力性もあるので、少し反らせて中央付近が先に貼り付くように乗せていけば、意外にあっさりと、キレイに貼り付けることができます。ちょっと外光の反射が強めなのは気になりますが、汚れが付きにくい表面処理がしてあり、指の滑りも良く、操作は実に快適です。
しかし、この滑りの良さが別の問題を生んでしまいます。Xperia Z4では、側面のメタルフレームが、表裏のガラス面よりも微妙に厚く作られていて、このフレーム部分が滑り止めの役割をしているんですが、どうしてもプラスチックフィルムより厚くなるガラス製のシート(この製品の場合は接着層まで合わせると実に0.77mmもの厚みがあります)では、フレーム部分よりもシート表面の方が高くなり、ガラスのみで接地することになるので、机の上などに置いたとき滑って動きやすくなってしまいます。
実際に、私もこの状態で机上に置いた後、ちょっと触れてしまった拍子にXperia Z4がつつつーっ…と滑って、そのまま机の下に落下!というミスを1度犯してしまいました。この状態では、日常的に使うのはちょっとオススメできません。
ガラス保護シートの問題点はとりあえず保留としても、保護シートだけでは2面しか保護できていないわけで、残りの4面は、側面だけを覆うバンパーで保護します。これについては、以前から気になる製品がありました。
Deff(でぃーふ)のCLEAVE Hybridバンパーは、高級路線のバンパーにはよく使われているアルミ素材に加え、何とカーボンファイバー積層材まで組み合わせて作られた、とんでもない超リッチ仕様のバンパーです。だいたい、この手の商品で10,000円を優に超える価格設定からして常軌を逸しています(笑)。
しかし、「カーボン風」ではなくホンモノのカーボンファイバー、それも単に樹脂で固めただけではなく加熱・加圧処理で極限まで樹脂を絞り出したドライカーボンで作ってある…となると、元ラジコン少年だった自分にとってもワクワクするものがあります(カーボン製のパーツは高嶺の花でした)。夏のボーナスもいただいたばかりでしたし、ついつい魔が差して(汗)通販サイトの「購入」ボタンをポチッとしてしまいました。
スポーツカーのボディラインを思わせる、サイドの曲線が独特の存在感を放っています。アルミとカーボンの接合部は、さすがに滑らかで継ぎ目がない…とまでは行きませんが、ひと続きの曲線は一応保っています。しかも、継ぎ目がちょうど曲線の真ん中辺りに来るという、実に挑戦的な設計。カーボンファイバー積層材は実質的に手作りに近く、個体差が出やすいことを考えれば、この程度なら上々の仕上がりと言えそうですね。
そして、カタログ値で19g、実測値では21gと、見た目のボリューム感に比して実に軽量に仕上がっています。しかも、このバンパーだけの状態でも、手で捻ってみてもほとんど歪まず、びくともしません。12,800円も払わせただけのことはあります。
Xperia Z4に取り付けると、雰囲気が一変します。何しろデザインコンセプトが対極を突っ走っている両者ですから、当然と言えば当然。まるで別のスマートフォンに乗り換えたかのようです。ブラックのアルマイト+カーボン繊維の織り目模様が、アクティブなイメージを与えてくれます。
横幅は最大で1cm以上広がり、妻のiPhone 6 Plus並になります。地面等に落下させてしまった場合、基本的には幅の広がったカーボンの部分で衝突する形状になっています。これならびくともしなさそうです。
そして、実は先ほど問題にしたガラス保護シートの「つつつーっと滑る問題」にも効果があります。このバンパーは厚さがカタログ値で8.6mmあるんですが、Xperia Z4の厚さ6.9mmの筐体に0.77mmの保護シート表裏2枚分を加えると、厚さは全体で8.44mm。バンパーの縁の方が、辛うじてガラス面よりも飛び出ることになります。
実際に、バンパーを取り付けると机の上でしっかりと留まり、指で軽く押した程度では動かなくなります。これがわかっていたので、先にあえて問題点は保留したんですよね(苦笑)。
ともかく、バンパー+保護シートで6面すべてを覆った状態で、快適に使えるようになりました。しかし、ちょっと気になるのは、先代の206SHよりもさらに重くなってしまったこと。本体だけなら144g(カタログ値;実測は145gでした)のXperia Z4ですが、このフル装備状態の重量は何と193g。「あまりにも大きくて重い」と評価したTORQUE G02(203g)と大差ないレベルになってしまいました。もちろん、コンピューターとしての基礎体力では段違いの差があるんですけどね。
先に触れたとおり、バンパーの重量は21g。となると、保護シート2枚で27gということになり、実はバンパーよりも保護シートの方が重いんですね。数字を並べてみるとびっくり。もちろん、桁違いの強さを持つ化学強化ガラスなのですから、この重さも仕方ありません。
しかし、これを片手に携えて、あるいはポケットやウエストポーチなどに入れてランニングに出ようとすると、さすがにかなり重量感があります。現在の「スマホと走る」スタイルも、ちょっと見直した方が良いかも知れません。計測用に腕時計をはめるのが現実的な解決策ですが、この分野にも最近はいろいろなデバイスが進出していますからね。資金が貯まるまで、いろいろ研究してみましょう。
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