木曜日・6月7日に、レッツノートの2018年夏モデルが発表されました。現在4機種がラインナップされている中で、今回は、いちばん大きな14.0型の画面を持っていたCF-LX6が、「CF-LV7」として大幅モデルチェンジとなりました。
14.0型のフルHD画面、縦ピッチも縮めていない完全フルピッチのキーボードなど、CF-LX6の持っていた「大画面モバイル」としての特徴はそのままに、クアッドコアのUシリーズ第8世代Core iプロセッサー、USB PDにも対応するThunderbolt 3ポート、Windows Hello対応の顔認証用カメラなど、CF-SV7に採用された次世代仕様を盛り込んでいます。
タッチパッドも、レッツノートの顔のひとつである円形の「ホイールパッド」に変更。各種ポートの配列を見ると、どうやらマザーボードなど内部パーツでも、CF-SV7と共用している部分がかなりありそうです。デザイン的にも、部分的に丸みを持たせた感じが何となく似ていますが、名実ともに「LサイズのCF-SV7」と思って良さそうですね。
レッツノートの新モデル発表がある前にはいつも、今回はどんな新製品が出てくるのだろうか?と、ある程度は予想をしてその日を待ちます。今回は、
順当に行けば、既に2世代前のモデルとなっている上に、CF-SV7と同様にUシリーズのIntel Core CPUを載せているCF-LX6の順番のような気がします。(「中身は結構新しい」より)
という予想が的中したことになります。仕様についても、
CF-SV7と同様にしてクアッドコアのUシリーズCore i7 / i5がすぐにでも載せられそうなLXシリーズ(「CF-RZ6の次はどうなる」より)
という手法を地で行くようなリニューアルとなりました。型番も「CF-LV7」以外はあり得ない!くらいに思っていましたが、あえて書くことはしていませんでした。発表日も、6月7日までの期間でCF-SV7の値引きキャンペーンが設定されていたので、例年の夏モデルの発表時期も考慮すると、ここに合わせて何か来るかも?ということで待ち構えていました。
もっとも、「当たったぜ、スゴいだろう」なんて自慢は全くするつもりはなく、この程度のことは誰にでも簡単に想像できる話で、むしろド素人の私なんぞに読み切られるようではエンターテイメントとしては失格です。もちろん、ビジネスとしては「大画面モバイル」への需要を捉えた上でラインナップの整備を順次進める、堅実なアプローチだと言えるわけですが。
さて、先日来CF-RZ4の後釜をどうするのか考え続けているわけですが、今回の夏モデル発表は、それを判断する重要なタイミングのひとつだと思っていました。
2018年夏モデルでは、CF-LV7以外については春モデルと同じものが型番を変えて継続販売される…という説明でも問題なさそうです。となると、「型落ちのCF-RZ6の安売りを狙う」という考え方もあったのですが、パナソニックストアでは夏モデル発表直後から春モデルの10%OFFセールが始まったものの、CF-RZ6はプレミアムエディションだけの設定になっていて、1割引程度では全然安くありませんでした。
まあ、それ以前の問題として、すでに春モデルはほぼ完売状態だったのでしょうけどね。基本的に在庫はギリギリまで切り詰めて、一気に次期モデル(たとえモノとしては全く同じでも)に切り替えるのが、レッツノートの昔からのスタイルです。特に、今回はおそらくハードウェア的に全く変わっていないので、「旧モデル売り尽くし」というよりも「台数限定バーゲンセール」というニュアンスの方が近いのかも知れません。
セール会場を見たところ、安価なモデルから順に売り切れているようです。みんな考えることは同じ、ということか。
それよりも気になっているのが、いよいよCF-RZ6に大幅リニューアルの順番が巡ってきたのではないか?ということ。CF-LV7が出てきたことで、現時点で4機種の中ではRZがいちばん設計が古いモデルとなりました。今年の秋冬モデルかどうかはともかく、少なくとも次に何らかの手が入ります。「大画面・高性能モバイル」が主流になる中で、小型モバイル機には見切りを付ける…という可能性も頭をよぎるわけですが、20年以上も、ときには独りきりになってもこの領域を走り続けてきたパナソニックさんは、今も「ポストRZ」の開発を進めていると信じています。
先日、COMPUTEX TAIPEIで、Intel社がこの秋にコードネーム「Whiskey Lake-U」「Amber Lake-Y」という2種類のCPUを市場に投入することを発表しました。Whiskey Lake-Uでは、おそらくCPU自身は現在出ている8000番台のCore iシリーズそのままですが、さらに次世代のCPUであるIce Lake用に開発された、新しいチップセットが組み合わせられるそうです。Amber Lake-Yでは、クアッドコア化は行われない(コア数は2のまま)ものの、熱設計電力(TDP)が5W(従来のYプロセッサーは4.5W)に引き上げられることが公表されています。どちらも、劇的ではないかも知れませんが、確実にパフォーマンスアップに効果がありそうな強化ポイントです。
RZの後継となるであろう新型機には、これらのCPUを搭載できるようになります。新しい10nmプロセスの「Cannon Lake」ではないものの、ようやくパズルの重要なピースが揃ってきました。これなら、「次」を待つ価値はあるかも知れません。
この後継機が「CF-RV7」となるのかどうかはわかりませんが、もしもそう名乗るなら、是非とも今のRZシリーズのサイズ感でWhiskey Lake-Uの搭載にチャレンジして欲しいところです。少なくとも、「高速処理」を標榜して、クアッドコアを前面に押し出して「V」が付くシリーズをスタートさせた以上、その「CF-RV7」でデュアルコアが維持されるAmber Lake-Yを採用するのは、看板倒れどころか詐欺に近いと思います。
もしAmber Lake-Yを載せるのなら、名前もリセットして、「R」の概念なんか飛び越えた新しい世界を見せていただかないことには納得できませんね。あるいは、思い切ってSnapdragon 850あたりを使い、Windows 10環境ではこれまであり得なかった超長時間動作+常時通信を実現していただくとか…。
…まあ、いろいろと好き勝手なことを書き並べたところで、結局は、レッツノート以外も含めて、出てくる商品の中から選ぶしかないわけですが。そして、そのタイミングはおそらく今年の10月頃にやって来ます。あと少しの辛抱です。そこまでにちょっとでも貯金しなくては。
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