先日、Android 8.1へのバージョンアップを含むアップデートが配信開始されたNuAns NEO [Reloaded](以下「NEO Reloaded」)。今のところ、私のところでは大きな問題は出ていないようです。先日ご紹介した「カメラアプリ消失現象」については、その後何度か試しに再起動してみたものの一度も再現できず、結局「不具合である」との確信が持てなかったので、報告はできずに現在に至ります。
Android 8.1になったことで、全般的に動作が軽くなるなど改善点は多いと思うのですが、我が家で最も実感が強いのは、愛車ステップワゴンスパーダの純正ナビゲーション・インターナビとのBluetooth接続が、格段に安定したことです。Android 7.1.x時代に発生していた強制切断やエラー表示は皆無になりました。これなら、乗車した際に自動的に接続させる…というスタイルで、安心して使えます。
今回のアップデートを踏まえて、NEO Reloadedの販売元であるトリニティのほっしぃ社長が、同社の公式ブログ上で今後の予定について表明しています。当面は、報告されている不具合の修正を行うことになるようです。「カメラアプリ消失問題」も、もしかすると他の方の端末でも発生しているのかも知れませんね。まあ、ソフトウェアで直せる部分は直していく…というのは、最低限のサポートとして当然のことですので、これについてはお願いしたいところです。
不具合修正以外で注目しておきたいのは、セキュリティパッチの提供についてです。これは、NEO Reloadedがお披露目されたときに、素に近いAndroidを搭載することにより随時対応できる…というのがメリットとして謳われていたはずなのですが、残念ながら公約が果たされているとは言いにくい状況です。
不具合への対応もひと段落し、OSバージョンアップも済ませたということで、今後は四半期に1回のペースで提供されるようです。Twitterの方では、既に今後3回分については開発会社等と契約済み…という情報まで公表しています。Googleでは毎月セキュリティパッチを用意しているのと比べると、これがタイムリーと言えるのかどうかはいろいろご意見もあるのでしょうけれど、いつ提供されるのかすら定かでない巷のメーカーたちと比べると、こうしてわかる限りの情報を開示していく姿勢は評価できると思っています。
予定された3回目のセキュリティパッチが提供される頃には、NEO Reloadedは発売から2周年を迎えます。その後どうなるのか?というのは気になるところなのですが、今のところ、ブログでは「よっぽど大きな出来事がない限りは発売より2年間は提供を続けていきます」とされているだけで、その後については明言が避けられています。また、Andorid 9 Pieへのバージョンアップや新機能追加については、「予定していません」と明言されています。どうやら、この製品の「寿命」としては、2年間を目途に考えておいた方が良さそうです。
実は、この「2年間」というのはスマートフォン、特にAndroid端末の製品ライフサイクルを考える上では重要なタイミングです。コア部分がオープン化されているAndroidの場合、Microsoftが明確にOSとしてのサポート期限をコントロールできるWindowsや、Appleが自社端末のみに供給しているiOSとは違い、基本的には各端末メーカーが何処まで面倒を見るかで、サポートが継続されるかどうかが決まります。Googleでは、自らが提供するPixel端末については発売から3年というのを目安にしているようです。他のメーカーの様子を見ていると、どうやら2年間を目安にしている節があります。
発売から2年も経つと、搭載されているプロセッサーやカメラなどのデバイスも時代遅れになってきますし、バッテリーも充放電を繰り返し劣化してきます。一方で、特に日本国内の場合、2年間は契約を継続することで割引施策を展開する、いわゆる「2年縛り」があるので、2年間は見捨てるわけにはいきません。逆に、2年を超えるときに買い換えて欲しい!という思いがあって、その時点でサポートを打ち切っているのではないか?…という疑念もあったりします。2年を過ぎたら安心して使えないというのなら、これはいわば「逆・2年縛り」。何とも酷い話です。
SIMロックフリーで、特定キャリアとの結びつきがあるわけではないNEO Reloadedの場合、この慣例にならう必要は必ずしもないわけですが、各デバイスのソフトウェア、ハードウェアを供給する会社側が既に2年サイクルに慣れきっていたりすると、小さな会社ではなかなか強く主張できないかも知れません。発売から2年という時点で線を引くのは、やむを得ないところでしょうか。
NEO Reloadedに関する将来のタイムラインがある程度見えてきたところで、やっぱり気になるのは後継となる[Revolutions](名前はコレしかないよなぁ、やっぱり)が出てくるのかどうか。初代のWindows 10版から豊富なカバー類をそのまま流用できるようにして、NEOシリーズとしてのライフサイクルを延長することに成功している…という前例があるわけで、是非後継モデルを投入して、この流れを継続していただきたいところです。
とはいえ、[Revolutions]を名乗るほどの技術革新が新しい端末に盛り込めるのか?となると、ミドルクラス以下の端末にはちょっと厳しいところもありますし…順当に各デバイスのアップデートを加えた上で、最新版のAndroidを載せて「Reloaded (Release 2)」的なものを出していただけるのなら、それへの買い換えは検討しても良いかな?と思っています。
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