厨房で楽しむ

SSK Worldではいろいろなネタを採り上げてきましたが、その中でもひときわ異彩を放っているのは、料理関係の記事ではないかと思っています。美味しいモノを食べたくて、自分でこだわって作ってみる…という形で、カレーハンバーグの作り方を載せたことがありますが、振り返ってみるともうずいぶん昔です。

結婚してからは、そうしたスタンスで厨房に立つことはあまりなくて、いろいろと家事に忙しい妻の手伝いをする意味で、とりあえずメシを作る…ということの方が多くなりました。それでも、作るからには美味しいモノを食卓に並べたいわけで、手抜きはナシです。

そんな私ですが、この週末は、久々に趣味の感覚で厨房に立ちました。やっぱり、やってみると楽しいですね。


マドレーヌ作り:材料をそろえて、始めます

今回は、1年ぶりにマドレーヌを作りました。もちろん、20年前に公開したあのレシピに沿って作ります。最初は、ホワイトデーに合わせて妻に食べてもらうために作るつもりだったのですが、彼女はホワイトデー直前の誕生日にお菓子を結構いろいろといただいたようで、ここにマドレーヌなど追加投入してしまっては、健康を害しかねない!と思い、少々延期していたところです。

基本的にお菓子作りは材料の計量が最大のポイント。分量さえ間違わなければ、あとはレシピのとおりに順番に混ぜていくだけで、何とかなるものです。微妙な勘が必要になる場面があるとすれば、オーブンで焼くところあたりでしょうか。実際に焼き色を見ながら、最後に微調整してみたりします。

オーブンレンジで焼きます。実は手前に置いたハンドルが

オーブン皿を取り出すときにはハンドルを引っ掛けて取り出していますが、実はこのハンドル、20年前のレシピ紹介ページの写真に写っているものだったりします。最近のオーブンレンジには、このハンドルはあまり付属していないようですね。こうやって流用できる場合も多いですし、ミトンなどで手づかみしても構わないでしょうしね。

マドレーヌが出来上がりました…が

20個ほどのマドレーヌが出来上がりました。今回使ったアルミのカップが、ちょっと大きめのものだったので、出来上がりの個数がレシピに書いてあるよりも少なくなっています。

かなりいびつな形のものが(汗)

ただ、その大きめのカップをオーブン皿にちょっと無理して詰め込んで並べてしまったせいで、形が歪んでしまうモノが結構多かったのは失敗でした。まあ、曲がっていても味は変わりませんし、家で食べるものですし、これでも良しとします。

我が家の胃袋には、20個もの大きなマドレーヌを一気に食べきれるほどの能力はありません。お隣にも、形の綺麗なモノから選んで、ちょっとお裾分けしました。あとはのんびりいただきましょう。


マドレーヌを作った流れの続き…というわけではないのですが、夕食の準備まで私がすることになりました。材料は既に揃っていました。ヨシケイの夕食材料です。毎日献立をどうするか考えなくても、バラエティ豊富な料理を順番に回してくれて、材料も必要な分だけを届けていただけるのは非常に楽ですね。中には、あらかじめ材料のカットまで済んでいて、包丁なしで作れるメニューまであります。

なぜか夕食の準備まで任されて…すき焼きの材料が

この日のメニューは「ごちそうすきやき」。すき焼きといえば、牛肉と野菜を煮込んで食べるお馴染みのメニュー…というイメージの方が多いのではないかと思うのですが、実は話はそう簡単ではなかったりします。

学生時代に、京都で「京風のすき焼き」というモノに出会い、カルチャーショックを受けた経験があります。底が平らな鉄のすき焼き鍋に、まず牛脂を引いて牛肉を焼き、そこに醤油と砂糖を投入して味を付けます。さらに白菜などの野菜を加え、水分が出てきたところで豆腐などを追加します。ここまで来ると、ようやく私たちが知っている「すき焼き」にちょっと近づいてきます。

作り方の手順そのものの差というよりは、割り下を使わない、「京都の料理」のイメージからするとあまりにもワイルドな方法に、度肝を抜かれた記憶が残っています。もっとも、京都の料理は決して上品で薄味のものだけではなく、王将の餃子や天下一品のこってりラーメンのような濃厚なB級グルメも京都発祥であることを、その後知ることになるわけですが。

ヨシケイが用意している作り方の説明を見ると、「関西法」「関東法」の二つが並べて書かれていました。「関西法」と書かれている方が、私が知っている京風のすき焼きに近いモノです。今回は、この材料で京風のすき焼きを作ってみることにしました。


我が家には何故か立派な鉄の鋳物のすき焼き鍋があるので、京風の作り方にもしっかり対応できます。IHヒーターでも使えることが確認できたので、厨房で作っておいてから食卓に出すことにしました。

一応、京風のすき焼きです

思っていた以上に、自分のイメージどおりの京風のすき焼きを作ることができました。そのまま食べるとかなり濃い味付けになりますが、溶き卵をつけると味がちょうど良くまろやかになって楽しめます。

改めて考えてみると、何故すき「焼き」と呼ぶのか?どうして鍋はこんな形なのか?何故溶き卵をつけるのか?といった疑問が、京風すき焼きを作るとスッキリと腑に落ちます。そもそも、こちらがすき焼きの原型に近い方法で、関東に広がっていく中で割り下を使う方法に変わっていったようですから、当然ではあります。

肉をしっかり味わいたい人には、焼くことで肉からうまみが逃げにくくなる京風の方が向いているような気がしますね。巷のレシピサイトでは動画での説明が見られたりもしますし、気になる方は是非お試しを。


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