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やっぱりまだ作りかけか

10月5日から一般に入手できるようになった Windows 11。レッツノート・CF-SV8にもMicrosoftから通知が来たということで、試しにアップデートして使ってみていました。何か問題が起きても、10日以内なら戻せますからね。

見た目は結構変わった感じがしますが、操作自体にはすぐ慣れました。センタリングされたタスクバーアイコンとスタートメニューがいちばん心配だったのですが、視線移動が少なくて済むので、むしろ従来より楽です。タスクバーのアイコンの数が変わるとスタートメニューのアイコンの場所も変わっていきますが、実際にはWindowsキーで立ち上げるので全然気になりません。


それよりも気になるのが、実際に使っていくと、ユーザーインターフェースが一貫していなくて、チグハグしている部分が散見されることです。

例えば、ファイルの上で右クリックすると表示されるコンテキストメニュー。Windows 11 では、従来のものよりもゆとりを持った配置で、主要なものだけが整理されて表示されます。最上段には切り取り・コピー、名前の変更、共有、削除といった全てのファイルで共通の項目がアイコンで表示され、その下にファイルの種別特有の選択肢が並びます。

スッキリしたのは良いと思うのですが、まず気になるのが、OneDrive関連のメニュー項目が日本語化されず、英語のままで表記されること。項目の意味は何となくわかるのですが、今や OneDrive は Windows システムの根幹に近いところにあるはずのものなのに、どうしてこんな状況になってしまうのか不思議です。

いちばん下の「その他のオプションを表示」を選択すると、全てのメニュー項目が展開されます。しかし、これの表示スタイルが、最初に開くメニューと整合していない感じを受けるんですよね。そもそも文字の大きさからして違います。ちょうど、Windows 10 のメニューをそのまま表示して、角を丸めただけのようです。


いちばん状況がひどいと感じるのが、Windows 11 のビジュアルの大きな売りのひとつとなっている、刷新されたタスクバーです。デザインと共に機能を整理した…ということなのかも知れないのですが、コレまでできていたことができなくなっている部分があり、ストレスの元になります。

タスクバー上のアプリアイコンにドラッグしても立ち入り禁止

実務上でいちばん支障を感じているのが、タスクバー上のアプリアイコンが、ファイルのドラッグ&ドロップ操作を全然受け付けないことです。Windows 10 の場合、そのアプリへのピン止めができたり、開いているアプリならアイコン上でしばらくホバーさせていれば前面に立ち上がってきたり…という反応をしてくれたのですが、Windows 11 のタスクバーでは立ち入り禁止の門前払いを食らいます。

Windows ターミナル(管理者)のショートカットキーは「管」…って(汗)

もうひとつ、かなりのストレスになっているのが、スタートメニューのアイコンを右クリックすると出てくる、システム系のショートカットメニュー。このメニュー自体も、Windows キー+「X」のキーボードショートカットで起動できます。

ちょっとマニアックに使っている人ならお馴染みのコマンドがずらりと並びますが、その中でもかなり使用頻度が高いであろう「Windows ターミナル(管理者)」のショートカットキーが、何とASCII文字ではない「管」に割り当てられています。どうやって入力すれば良いのやら(大汗)…まあ、メニューなのでカーソルを動かして選べば済むのですが。

巷では、この「管」問題(これはどう見ても単なるバグですが)の他にも、タスクバーが画面下に固定されて左右や上に動かせないことも、かなり評判が悪いですね。Windows 10でも、macOS的にタスクバーを上に配置して使っている方を結構見かけます。


間もなく、後戻りができなくなる10日目を迎えるのですが、とりあえずは Windows 10 に戻そうと思っています。使う度に微妙にストレスが蓄積し、「これは未完成の状態に違いない」としか思えなくなってしまったんですよね。

そういえば、Windows 10も最初に出てきたときはこんな感じで、何年もかけて、作りかけだった新OSがだんだんマトモになっていった…という印象を持っています。さすがに「出来損ない」や「ポンコツ」は言い過ぎかも知れませんが、今後変わっていく部分が、かなり残っていそうです。

Windows 10からのアップグレードはユーザーが選択できるのですが、Windows 11 がインストールされた状態のPCを購入しなくてはならない方々は、これからWindowsが仕上がっていく過程に付き合わざるを得ないわけで、何とも気の毒だなぁ…と思います。少なくとも現状では、Windows 11プリインストール機はあまり積極的にオススメする気になれません。

とはいえ、タスクバーの現状を「仕様変更」と捉えるのなら、いずれはWindows 10の時代が終わる以上、Windows 11に慣れていくしかないわけで…。12月中旬には、CF-SV8についてパナソニックからWindows 11への対応情報が公開されます。そこで改めて仕切り直しとしようかな、と思います。



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