10月5日から、レノボ・ジャパンが「ThinkPad X1 Carbon Gen 10 30th Anniversary Edition」の受注を開始しました。1992年に初のThinkPadであるThinkPad 700Cが登場してから、今年で30年。質実剛健のモバイルノートPCとしては、数少ないレッツノートの先達(現役なのは他にはDynabookくらいか)であり、常に敬意を払いながら見てきたブランドです。一度ならず、購入候補に挙げたこともあります。
その名のとおり、ベースになっているのはこの春登場した最新モデル・ThinkPad X1 Carbon(第10世代)。これに「Pad」の3文字を赤・緑・青(RGB、ですな)に塗り分けた懐かしいロゴマークをあしらった特別なデザインで、記念のステッカーやブックレットも封入されているそうです。今やレノボ傘下となったNEC PCの米沢工場を使い、1,000 台限定の生産となります。
ThinkPadにはCTOでかなりきめ細かい仕様を選択できる機種が多いのですが、この30周年モデルは固定仕様となっていて、以下のような仕様が選択された形になっています。
CPU | Intel Core i7-1260P (P-core最大 4.70 GHz×4、E-core最大 3.40 GHz×8) |
OS | Windows 11 Pro (64bit版) |
RAM | 32 GB LPDDR5-5200 MHz |
ストレージ | 512 GB SSD, M.2 PCIe-NVMe |
ディスプレイ | 14.0 型 OLED(2880 × 1800)タッチパネル無し |
カメラ | IR & 1080p(プライバシーシャッター付き) |
無線通信 | Wi-Fi 6E + 5G(Sub6)ワイヤレスWAN対応 |
記念モデルとなると、すべてにおいて最上級のコンフィグレーションで固めるブランドもありますが、このThinkPadはユーザーの利便性とお値段を天秤に掛けて、「現実的なプレミアム」路線を採用したようです。有機ELや5Gなど、最先端の装備を盛り込みつつも、CPUは最大クロックよりもコア数やキャッシュ容量を重視、データはクラウドに置くのだからSSDもそれほど盛らずに…という路線は、私の感性とも合います。
これと同等の仕様を通常モデルでCTOしてみると、10月5日の時点では35万円(10%税込)ほどの価格がはじき出されます。もっとも、これも26%のディスカウントが加味されたもので、定価だと50万円に迫るお買いものになります…この値段で買う人はまずいないと思いますが。
一方、この記念モデルは330,000円。「30周年なので、税抜き30万円」ということではないかな?と思うのですが、相当頑張った価格設定です。日本生まれ(現在も日本に開発拠点があります)で世界に羽ばたいたThinkPadブランドの30歳のお祝いを、日本のユーザーたちと広く分かち合いたい!というレノボ・ジャパンの心意気を見た気がします。レッツノートの記念モデルを超てんこ盛りにしてとんでもない値札を付けるPanasonicあたりには、こういうサービス精神をちょっと見習ってほしいなぁ…と思うところです。
レッツノート・CF-SV8の購入から満4年が近づき、そろそろ「次」も考えたいところ。この「ThinkPad X1 Carbon Gen 10 30th Anniversary Edition」には、おカネが十分あれば買ってしまいたいくらいの魅力があります。しかし、残念ながらおサイフは極寒でそんな余裕はありません。そもそも、新しいパソコンへの乗り換えなんてできるのだろうか?という状況で、それでも老朽化はどんどん進行するわけで、何らかの対策は考えておかないと…やっぱり宝く(やめなさいって)
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